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これだけは知っておこう!デザインカンプ入稿までにやっておく大事なポイント〜用紙の選び方編〜

用紙が伝えるメッセージ

こんにちは、先日から印刷の基本をお伝えしている印刷マスターです。
名刺やステッカーの用紙の選び方については、正直深くてよくわからない。しかし、サンプルをいただいた際に、こんなに色々あるのだとびっくり!


しかし、用紙にも大きな役割があるのです。
例えば高いお店のメニューが、コピー用紙のようなペラペラで出てきたら
どう思われますか?

すごく優しい人だったら、「このお店、私たちお客さんが気を使わないようにしている!」と感じ………はしませんよね。

「急ごしらえで、相当時間がなかったのだなあ。」とか
「カジュアルなお店なのだなあ。」とか、そういった印象になるのではないでしょうか?

では、そんな用紙の特色について、印刷通販MEGAPRINTの服部さんとサンプルを囲みつつお話しました。

印刷の仕方にも種類がある

――今日は宜しくお願いします。サンプル見せて頂いてびっくりしているのですが、むちゃくちゃいっぱい種類があるのですね、すごいです!

そうなのです!用紙といっても工法や質感によってもさまざまな種類があることを実感いただけたと思います。

――どう言った印刷方法があるのですか?

弊社では、大きく分けて、オフセット印刷とデジタル印刷の二種類を扱っております。オフセット印刷は版を制作し、CMYKインキを使用して印刷します。商業印刷の主流ですね。

この場合、小ロットにはあまり向かないのですが、刷れば刷るほどおトクです。また写真なども綺麗に印刷できますよ。

――もう一つのデジタル印刷についても教えてください。

こちら、版をつくらないので小ロットが安く、またトナーを使うからこそ、できる印刷もあります。ただ、こちらは大ロットには向かないことと、文字が滲んだりすることがあるというデメリットもあります。

ただシンプルなデザインのものをお急ぎで少し印刷なさりたい方には、こちらをすすめていますね。

――なるほど。

ただ弊社の印刷は、ほとんどの場合が、オフセット印刷です。この印刷の方法については、ご希望のサイズと枚数によって選ぶのですが、高品質な仕上がりです。

――サンプルを見ていると、結構デザインのイメージをしっかり再現できそうです。

質感の違いで生まれる表現の幅

――どうやって用紙を指定すれば良いのですか?

大体の用紙が紙質の名称と紙の厚みの組み合わせの名称になっていますので、組み合わせを選んでいただくような感じですね。重さが書いてあるのは、1000枚重ねたときの重さが、製紙メーカーと印刷会社の取引単位であるためです。

――色々な特徴のある用紙の数々なのですが、どんな種類があるのですか?

主に、コート紙、マットコート紙、光沢紙、上質紙、特殊紙があります。
ちょっと手に取ってみて、面白いなと思うものがあったりしますか?

――こちらのステッカーは(サンプルの1つを取り上げ)ぴかっとした光沢がありますね。

こちらの種類が、コート紙と言われています。
紙の表面を特殊な薬剤でコーティングすることによって、つるつるとした質感や光沢を持たせることができます。写真やイラストの発色も良いですね。

――(サンプルの1つを取り上げ)こちらのしっとりとした方は何でしょう?

マットコート紙ですね。
コート紙と同じように、こちらもコーティングはされているのですが、
コート紙に比べ表面にかける圧力を弱くしているので光沢が抑えられ、しっとりとした手触りを実現しています。

――このしっとり感は化粧品だとか美容の関係の方の名刺だったりすると、落ち着いたしっとり肌になれそうな勝手な妄想を抱きますね。

(笑)確かに光沢が抑えられているものなので、落ち着いた感じがしますよね。



――こちらの方ははつるっつるで、なぜか硬さもあって名刺としていただいたら、すっきりとモダンな感じがします。

光沢紙と呼ばれている種類ですね。
グロスラミネートで高級感ある光沢を作っています。またこのツヤが自由な色の表現を可能にして、またシワにもなりにくいので、モチもいいです。

――金属感があってちょっとはじめから気になっていたのですが、こうザラザラしていて、なんだか紙だけれど紙ではないような光沢もあって、こちらおもしろい質感です。


こちら特殊紙なのですが、ゴールドで角度によっても変わるメタリックな光を持っていることが特徴です。独創的ですよね。鮮やかなゴールドとパールのハーモニーが新鮮です。

――ちょっとひんやりした金属感があるので、これで鍵の形のチケットを作ってみると、これぞ特別なところなのだという気がして、気分が上がりますね。

紙自体の独創性が色々なデザインの可能性を引き出してくれます。
特にデザインにやブランディングにこだわりたい時に使うといいと思います。

もう少し個性的で高品質のデザインにしたいときは、加工をするとまたよりよくなりますよ。

――では次回はその辺を詳しくお話いただきたいと思います。今日はありがとうございました。

ありがとうございました。

まとめ

皆さんも知らないうちに、名刺やステッカー、本の装丁やリーフレット、色々な紙に触れていると思いますが、前回ご紹介した、色だけでなく、今日ご紹介した用紙の選び方によっても、印象がだいぶ変わるということを感じました。

今回のポイントは、

・高品質な印刷を求めるならオフセット印刷がよい
・用紙にはコート紙、マットコート紙、光沢紙、上質紙、特殊紙の種類がある

です。皆さんも印刷会社さんからサンプルを取り寄せて実際に触れて見て、妄想を膨らませてみてください。