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『テクノロジーが予測する未来』

著者:伊藤 穰一
発行所:SBクリエイティブ
発行日:2022/06/06

今日は、元MITメディアラボ所長の伊藤 穰一氏の『テクノロジーが予測する未来』です。
Web3.0の到来で世界がどう変化していくのかについて、インターネット創成期から最先端を走り続けている著者の知見と見解が述べられています。
今回は、Web3.0におけるコミュニティのあり方がどうなるのかについてアンテナを貼って読んでみました。

NFTでスキルを証明する

学位NFTとは、「この学問を修めました」という証明を、卒業証書や学位授与証明書などではなくNFTで行うという発想

NFTというと投機的な側面が目立っているように思えます。
また、NFTで購入できるものの主流がデジタルアートでしたので、これを買って何に使うのだろうという想いが強く、あまり興味を持っていませんでした。
しかし、この学位NFTを知り、Web3.0で作るコミュニティに対する興味が湧いてきました。
自分が学んだスキルを証明する手段としてもNFTが活用できるのであれば、今後いろいろと試してみたいと思います。

とは言え、Learn to earn のように、学びをお金に変えるところまで行くつもりは今のところ考えていません。
結果として参加者のお金になるのであればWelcomeではありますが。
それよりも、今活動している「7つの習慣・実践会」の参加者にNFTを発行して、7つの習慣をどれくらい学べたかを証明するものに出来たら良いなぁと妄想しています。
実現には発行元団体の意向に沿う必要がありますので、あくまで勝手な妄想ですが。
その他にも、今構築しているオンラインスクールや今後企業と取り組んでいく次世代リーダー育成にも、何をどれくらい学んだかの証明として使えたら面白そうだと思います。

トークンを使った学びの加速

たとえば、500$HENKAKUを支払うと参加できるイベント、「HENKAKU BAR」を開きました。このイベントは、$HENKAKUを持っていないと入れなくなっており、お金を持っていても入れません。$HENKAKUはコミュニティへの貢献に対して付与されるものですから「コミュニティに貢献してくれた人」だけが参加できる特別なイベントというわけです。

Web3.0の世界ではDAO(分散型自立組織)が組織形態の主となります。
Web3.0で作るコミュニティも自動的にDAOという形を取っていくことになります。
DAOではトークンと呼ばれる暗号通貨が、スマートコントラクトという仕組みをつかってDAOに対する貢献として付与されます。

今考えている学び系のコミュニティでは、何か仕事をしてトークンをもらうということがあるかもしれませんが、例えばセミナーに参加したり、動画講義を観たりするとトークンがもらえ、保有トークンに応じて参加できるセミナーが変わるなども面白いかも知れません。
また、保有トークンをセミナー参加費に充当できるとかも。

まだちゃんと調べきれていませんが、独自トークンを発行すること自体は簡単にできるようです。
こういう仕組みがあると、学ぶモチベーションの一つになるのではないかと思います。

お金が無くても学べるようになる

アートは単に「所有するもの」から「コミュニティに参加するもの」、自分は単なる「お客さん」から「コミュニティの一員としてコミュニティを一緒に盛り上げていくメンバー」へと、性質が変わってきました。

DOAに所属するということは、一人ひとりがオーナーシップを持って自分にできる役割をこなしていくことになります。
Web3.0で作るコミュニティで参加者に求められることは、主催者任せの受動的な関係から、コミュニティの一員として一緒にコミュニティを盛り上げる関係性になるということです。

Learn to earnとは趣旨が変わってくるかもしれませんが、例えば学ぶお金がない人はコミュニティ内の何かしらの仕事に携わってもらい、その報酬としてもらうトークンを使って学ぶということも考えられます。
学んだ時にもらえるトークンよりも仕事の報酬としてのトークンを多くしておけば、コミュニティに貢献しながら学ぶ意欲になるかもしれません。
Web3.0のコミュニティは参加することが前提であるがゆえに、こういったコミュニティ設計も簡単にできるかもしれませんね。


本書を読むまでは、Web3.0でどんな世界が創られるのか漠然としていました。
しかし、学位NFTから学びのコミュニティに発想が広がり、今までにない面白いことができそうだと今は思っています。

「はたしてテクノロジーは私に何をしてくれるのか」という受け身の姿勢ではなく、「テクノロジーを使ってどんなことをしようか」と、積極的にコミットしていく姿勢が重要

と、著者も書いている通り、テクノロジーはテクノロジーでしかありません。
それを使う私たちの器量次第なのは間違いないので、Web3.0で使われるテクノロジーをどう使って面白いことができるのか、Web3.0で学びのコミュニティが作れるのか、これから遊んでみようと思います。

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