96%以上の人が予備校の集団授業よりも個別指導の方が向いている理由
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。KATSUYAです。
新学期になり、受験学年になる学生の多くは、塾に通うようになると思いますが、塾選びの際に多くの人が抱く勘違いについてお話していきます。
かなり長いですが、「受験生」のみなさんにとって必ず利益になる話です。(同業者にとっては言って欲しくない話になる可能性も)
サイアク、「太字の部分」だけでも読み進めてください。
脳死で「大手予備校なら安心だから」は超危険
タイトル通り。これが結論。
これが多くの人が抱いている、大きな勘違いです。これから、その理由についてお話していきます。
まず、大前提として、ほとんどの受験生にとって必要な指導が
「教科指導」かつ「受験指導」
であるということです。しかし多くの人が後者の重要性に気づいていません。これにより上記のような思い込みが起こるわけです。
理由1(80%はこれ)
96%という数字の根拠は後で述べるとして、ほとんどの人が予備校(特に大手)の集団授業でも安心できない最大の理由は
「教科指導」はしてくれても「受験指導」はしてくれない
です。その教科を教える人は、ホントにその教科を教えるだけってことです。他の科目とのバランスを含めた勉強方法、科目ごとの時間配分などのアドバイスは出来ません。
だって、あなたの他の科目の成績どころか、そもそも他の科目のことを知らないですからね。
「教科指導者」としては超一流かもしれませんが、「受験指導者」ではないんです。
一方、個別指導はどうでしょう。あなたに「教科指導」をする人と、あなたに「受験指導」をする人が同じであることが殆どです。何がどのように出来ないのかなどは勿論、あなたの解き方の癖、ひいては性格なども程度把握している人から、「受験指導」をしてもらうことが出来るわけです。
もちろん、受験全体の指導は教室長が、ということも多いですが、個別指導の場合は、教科担当と、受験指導の責任者である教室長の連携はかなり密に行われます。
それなら大手予備校にも、チューターとかいるやろって思うかもですが、その人は、あなたの「教科指導」はしませんし、予備校の講師とチューターが連携をとっているという話も聞いたことがありません。
実際にあなたの「教科指導」をしている、もしくはあなた個人の状況を細かく知っている人が「受験指導」をしない時点で、それがあなたに当てはまる可能性はぐんと下がります。
受験を乗り越えたばっかりの大学生から聞けるというをメリットに掲げていると思いますが、それはあくまで個人の体験談です。おススメの参考書ぐらいならともかく、勉強法などは人それぞれで、鵜呑みにするのは危険です。
あなたを直接「教科指導」している人、あるいは、あなたの状況を細かく把握している人の「受験指導」と、ただの個人の経験談による「受験指導」。どちらが説得力があるか、明らかですね。
【96%の根拠】:どういう人が予備校の集団授業に向いて「いる」かから逆算する
何だこの数字は?引き付けるためにわざと中途半端にしているだけだろ?と思うかもしれませんが、ここからその根拠を述べます。
ここまで内容を踏まえて、どのような人が逆に予備校の集団授業に向いて「いる」のかを述べます。上で述べたようなデメリットがクリアできる人です。より具体的には、
各科目の講師が、高度な「教科指導」さえしてくれればいい
現状の自分のレベルと志望大学に必要なレベルの差を自分で把握出来る
勉強時間の配分、勉強科目や内容の優先順位を、時期、状況に応じて臨機応変に、そして適切に変えられる
という人たちです。
これらすべてに当てはまる人たちは、むしろ「迷わず大手予備校へどうぞ」です。私は別に大手予備校を否定してません。そもそも、私も大手予備校出身です。当時教わった超一流の先生方に今でも感謝しています。
また、このような人たちにとって、個別指導のような親切な「受験指導」はお節介に感じるかもしれません。「教科指導」の質だけでいいなら、最も安心出来るのはやはり大手予備校でしょう。
しかし、これに当てはまる人がいったいどれほどいるのか?私は、
だいたい全体の4%程度
ぐらいだと思っています。この数字の根拠を述べます。ここからは、新課程で注目度が上がっている数Bの統計のお話し。知らなくても読めます。
模試の結果等で、偏差値というものを見たことがない人はいないでしょう。模試などの偏差値は、一定の計算方法に基づいて算出されます。
そして試験の得点の多くは、正規分布と呼ばれる分布になることが多いです。科目ごとにばらつきが多少ありますが、総合得点であれば特に正規分布に近くなります。
正規分布になる場合、得点を偏差値に直すことで、偏差値がいくつ以上なら上位何%ぐらいかが決まっています。上位何%ぐらいにいるのかを把握するための指標が偏差値です。
得点が正規分布に従うとして計算すると、以下のような結果になります。
上位4%以内に入る人=偏差値67.5以上の人
~統計のお話ここまで~
※上記3つの項目、かつ偏差値的にも当てはまっていて、大手予備校に行きたいと思っている人は、これ以上は読むだけ無駄なので、ここでブラウザバックして、(大手予備校に行って)勉強してください。
私の経験上、上記3つの項目に当てはまる人は、例えば全統記述模試で偏差値が60後半~70以上のみに限られるということです。これが4%の根拠。
※全統記述模試基準の理由は、比較的幅広い層が受験しているため。
逆算すると、これにあてまらない96%は、やるべきことの把握や順位を間違えてしまうので、「教科指導」だけをされても、やった「気」にはなるけど、実際には成績が思ったように伸びないということです。
大手予備校の実績にも注意が必要
「でも大手予備校は合格実績があるやろ」という人もいるかもしれませんが、これも大きな罠。その実績を作っているのは、上位4%の人たちです。なんなら、彼らはすべての予備校で実績にカウントされていることもザラです。
「授業料免除(割引)の特権」と、「合格者数へのカウント」という取引が成立しているなんてことはしょっちゅうですね。
私の場合も、3つぐらいの大手予備校にカウントされていたと思いますが、授業料を払っていたのは1つだけです。ある予備校からは「授業に一切でなくていい、問題も解説プリントも毎週、家に郵送します。だから授業を取ってくれませんか」と家に電話がかかってきたと、母親から言われたことを今でも覚えています。高3の9月入ってすぐでした。夏の冠模試の成績を見てのことと思われます。(理類全体で15位とかでしたので)
理由2(理由1と関連する)
もう1つの理由は、個別指導の場合、「複数教科」を担当できる講師が在籍していることが多いことです。
受験生は複数科目をやらなアカンわけで
複数科目をすべて同じ先生が同じ生徒を担当することはなくても、複数科目の指導が可能な講師は、科目間のバランスを考えた「受験指導」が可能です。長年、1つの科目のみの「教科指導」をしているだけの講師では難しいでしょう。
ほとんどの受験生は1つの科目だけで受験するわけではありません。各科目ごとに、単科目だけを指導している講師に聞いて、その通りにやろうとすると、パンクします。そんな生徒が結局どの教科も成績が上がらず、助けを求めて個別指導に移って来るのを、これまでにたくさん見てきました。そしてだいたい手遅れの状態。なんでもっと早く決断しなかったんだと・・・
あなたの他の科目の状況まで把握した上で適切な「受験指導」が可能なのは、やはり複数科目に携わっている個別指導の講師でしょう。
私、KATSUYAの場合
普段の投稿内容から、数学のイメージしかないかもしれませんが、私の場合を例にとります。
理系科目の 数学、物理、化学
はもちろんのこと、
文理共通で必須の 英語
も指導はしますし、
新たな科目である 情報
も指導可能です(以前IT関連の会社にいたので、内容的には常識レベル)。
これらに加えて、
文系科目の 世界史、古典
の指導にも携わることがあります。
もちろん、常に全科目をフル稼働しているわけではなく、すべてが東大などの超難関大レベルまで指導出来るわけでもありません。需要に応じていつでも引き受けられる科目ということです。
実際に担当したこともありますので、もちろん内容も体系的に把握しています。従って、各科目の学習状況に応じて、横断的にアドバイスが可能なわけです。
こんなに多くの科目でなくても、例えば英・国・社が指導可能な方は個別指導塾であればたくさんいます。私大文系志望者にとって最適な講師ですね。
その分、指導レベルは中途半端なのでは?
複数科目出来る講師の話になると、この手の批判は付き物です。その分どれも中途半端な実力なんじゃないの?っていう感じの批判ですね。特に単科目しか指導していない人から来ます(笑)
「東大入試の(●●:科目名)も解けない人に、●●の指導なんか無理やろ」みたいな。
それに対する反論というか、結論です。はっきり言って、批判はほぼマトハズレ。一部の、「もとからハイレベルな生徒」だけを指導して、教えている自分が一流で正しいと思い込んでいる人たちの勘違い発言です。(たぶん一流なのは生徒の方)。
東大京大、医学部、早慶のような超難関大志望でさえなければ、東大レベルなんて別に解けなくても「教科指導」も「受験指導」も可能
実際に多くの人間がそういった講師の「受験指導」で合格してます。
てかそもそも、大手予備校講師だって東大の問題を余裕で安定して解けるっていう人、そうそういないと思いますよ。高校数学の範囲を大きく超える、無駄に高度な知識を振りかざしてこんなの余裕だとか言って、Xとかでマウント取ってイキってる人は見ますけど(笑) 高校数学の範囲で解けるように作られているのが大学入試問題なんですけどねぇ。
先ほども述べたように、超難関大に受かるための偏差値を考えると、上位4%以内の人たちでさえなければ、別に東大の問題が解けなくたって指導出来ます。先の批判は、それこそ96%以上の受験生に「受験指導」をする上では全くマトハズレなわけです。
あくまで私の感覚ですが、MARCHや関関同立レベル以下の場合、その程度のレベルのものに対して、単科目の「教科指導」しか出来ない方が、「受験指導者」の人材としてはよっぽどレベルが低いと思います。「受験指導」が出来ないので。
(大学を下に見ているわけではなく、あくまで入試問題のレベルの話をしています。ご了承ください)
確かに、東大や京大でぶっちぎりたい、みたいな人を指導するのはムリでしょうけど、そんな人は上位4%どころか、1%ぐらいですよね?そしてそういう人は、さっきも言ったように、予備校とかに行けばいいわけです(てか多分、行かなくても勝手に成績上がっていきます)。
そもそも大学側が受験生に総合的な力を求め始めている
まだ一部の大学だけですが、これまでの一般科目の試験ではなく、総合科目を入学試験に課す大学が増えてきています。(その是非についてはともかく、増えてきているのは事実です) そして、おそらく今後も増えるでしょう。
有名どころで顕著なのは早稲田大学。文系学部を中心に、次々に総合科目に試験を切り替え始めています(25年度以降はかなり変わりますので早稲田志望の人は要注意)。共テ利用方式では、文系学部でも数学はほぼ必須です(私が確認した限り、スポ科以外は数学は避けられないハズ)。
大学側としては、高校生の間に特定の科目だけに強くなるのではなく、幅広く基礎的な力を身につけて来て欲しいというメッセージなのではないでしょうか。いろいろな部分で基礎的な知識があった方が、入学後の道の選択肢は広がりますしね。
これに対応するための「受験指導」を、単科目だけ指導している先生たちに出来るのか、甚だ疑問です。
このような時代の流れからしても、複数科目が指導出来る講師のいる個別指導塾に通うメリットは明白だと思います。
個別指導でもきちんと見極めを
超難関大志望でさえなければ、個別指導の方が効率よく成績を伸ばせることが分かったと思いますが、個別指導は大手やフランチャイズ(以下FC)、個人経営まで含めていっぱいあるので、当たりハズレもあります。
個別指導の質のレベルを見極める最もラクな方法をお伝えしておきます(確実な方法ではなく、手っ取り早い方法です)。それは、
その塾の代表(大手やフランチャイズなら教室長でもOK)が
「複数科目」を担当できる人かどうか
これが一番ラクに見極められます。個別指導塾では「受験指導」は代表や教室長が責任をもって行うことが多いです。しかしその人たちが「単科目バ●」なようでは、「受験指導」の質は推して知るべしとなります。何より、その科目に偏ります。「受験指導」の質が低い個別指導は、ただの予備校の劣化版です。
本当は自分が担当になるかもしれない講師などについて聞ければいいのですが、入塾前の段階でどこまで塾側が教えてくれるかも不明ですので、手っ取り早く見極める方法として、代表の指導可能科目をヒアリングするのがいいでしょう。それすら教えてくれないなら、その塾はやめましょう(笑)
結論:上位4%は大手予備校どうぞ。それ以外は本当によく考えて見極めて
各教科のエキスパートに「教科指導」だけを求める人たちは大手予備校に行きましょう。ただし、勉強計画が自分でしっかり立てられる人だけです。それは上位4%ぐらいです。
勉強の仕方がきちんと確立されていないなら、「受験指導」の方が重要となりますので、「マルチな指導が可能」な個別指導の講師に担当してもらう方がいいでしょう。
そこで自分なりに勉強法が確立出来て上位4%に入れたら(総合でですよ!)、そんときに予備校に移ればいいです。併用でもいいとは思いますが、「受験指導」は個別指導塾にしてもらいましょう。
ただし、個別指導でも単科目しか出来ない講師はいます。だったら予備校の講師の方がいいので、まずは塾の代表が指導可能な科目数でその見極めを。複数出来る人が多いとは思いますが、たまに単科目だけの人がいるので。代表が単科目だと、その科目にどうしても偏りますので、注意が必要。
【余談】「夏に過去問10年分」を否定したとある講師に見る旧勢力の必死さ
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