<追突され保険会社と交渉したYouTube動画の解説と医療従事者に知って欲しいこと>

SNS上で、YouTube動画が照会されていて「どれどれ」と拝見しました。
良い教材かな?(笑)ということで、解説しながら、医療従事者が交通事故を扱う上で知っておいて欲しい事項を紹介します。

対象となる動画を要約すると
・追突を受けて過失0(本人は「100:0」と言っているが、本来は自身が先なので「0:100」)

・週末の事故で、保険会社も週明けにしか連絡をよこせない

・「交通費は保険会社負担だから、グリーン車で帰ろうと思ったらダメとのこと」

・被害者側の保険会社が加害者側に直接交渉出来ないという法律がある

・「基本は修理で元に戻す」「エンジンが後ろだからバンパーだけ直されても困る」「エンジンまでいっていればエンジンまでも」「そのいっているいないの判断は誰がする?」
「弊社専任の調査担当が行きます。状態が酷ければ直接確認します」「それで修理した後に、1年経ってから不具合でたら補償してくれるんですか?」「・・・(返答に困っている様子)」

・結局は修理で新車になる事は今の世の中では難しい

・「クルマは動画制作に使っている車で・・・全てをやるというコンセプトなので、直ってきても目的には関係無くなっちゃう」「下取りだして新しく買うという手間は誰も補償してくれないでしょ?」こんな話
すれば何か変わるかな?と思ったけど何も変わりませんでした

・病院も自分が行くと言わないと向こうは何も言ってきません。自分から行動を起こさないとダメみたい

後日談
・バンパーが新品になって、車体との色が若干違う・・・ちゃんと直ってきたけど

とのこと。
この上で、解説をしていきたいと思います。

まぁ、交通事故専門医療コーディネートをしていると、別に珍しくも無いです。
だた、私の場合はハッキリと言うので、たまにブチギレる被害者もいます。
まぁ、そんな人の場合・・・私の元師匠なら「○刑台行きや!ほっとけ」でしたけど。


統括的に先に出すと、一見この方は依存心が強く、被害者意識が強いように見えます。
「連絡が週明け」「グリーン車はNG」の事からこれが推測されます。

しかしながら、私の「医療従事者のための交通事故勉強会」としては、この部分の事に関しては、別の意味でピックアップすべきと考えます。

というのも・・・確かに言動としては依存心・被害者意識が強い。
このような患者さんが来た場合、医療従事者側に「フィルター現象」が起きている事を自覚する方が良いです。

というのも、こういった場合
・もともと、こういう性格の人か?
・事故によって強調されたか?
・人間が変わったか?

と言うのは、なかなか分かりません。

私が事故被害者に会って傾向として思うのは「事故で強調された」ケースが非常に多い
私も自身の事故の時は、尖ってましたし。
しかし、今では冷静・柔軟に判断出来ています。

なぜか?
・解決して区切られた
・入金・作業完了して補填された

というのもありますが、一番大きいのは「認められた」ということ。

人って、拒否されることに非常に強く反応します。
なので無視とかされると、もの凄く腹立つし、負のループに陥ります。

逆に認められる事で、心は満たされて余裕も生まれ、カラダの回復も好転化しやすくなります。

ここなのです
医療従事者は「これだから交通事故患者は・・・」と、医科なんかは特に強いですが、レッテル化して揶揄する事が多いです。

確かにモンスターも多いのは事実ですが「認められ」が希薄な状態が助長している・・・という事をふまえておくだけで、事故患者の「あしらい方」も変わっていきます

医療従事者のための交通事故勉強会の目指すところは、そういった事を会得することで、通常業務をスムーズ化するのもあります。

だから事故を分かることで、知恵にして対応能力を増やして欲しいのです。

究極言うと、私の目標は「交通事故弁護士の失業」ですから(笑)


ただ・・・この依存が強い欲求のこの被害者・・・なぜ彼の主張が認められないかも解説しますと・・・




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