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自身事故の患者さんの対応で、人身傷害への請求で?があったので整理する

交通事故=自賠責保険で対応する・・・訳では無い典型例が、いわゆる自分自身で突っ込んでしまった「自損事故」になります。

一部、きちんと交通事故を理解していないコンサルティングから煽られた方が
「こんな交通事故でも自賠責保険を使って治療を受けることができます」
的なイラストを出している接骨院を拝見することがありますが・・・

その中にも悲しいかな、使えるはずのない自損事故まで、自賠責保険を使って施術を受けることができるなどと、デマを患者さんに出して集患しているケースを拝見します。


私の方から正しく知識を得ている方であるならば、それがかなり恥ずかしいレベルの基礎的な間違いということに気が付くのですが・・・

「交通事故はボーナスだ!」などと高単価で収益が高い事案の患者さん・・・ということを吹き込まれた世代から入っている知識だと、何が間違ってるのかすらわからないケースがあります。


いわゆる私が常に言っているジバイ病に陥っているという状況ですね。
自賠責保険は対人賠償なので、当然ながら自損事故の場合、自身に使うことができません。

高単価の根拠はわかりませんが、損害賠償での交通事故においては「自由診療」は、根拠があります。


自損事故の場合は損害賠償ではありません。あくまで自分自身に起きてしまった事故です。
ようは患者さんは、自分自身に対して加害者でもあるともいえます。

その場合、自動車保険であるならば頼れる保障は「人身傷害」になります。



この人身傷害は、過失を問わずに使用することができるので、事故被害を受けたときのみならず、加害者側になった時も、果てはこのような自損事故の場合でも使うことができます。

ただしあくまで、賠償金から保険金と、支払われるお金の性質が変わってきます。
したがって保険約款に記載されている事に準ずるのが基本となります。

今回は勉強会に来られている治療家の方から、ちょっと頭がごっちゃになっている状況があったので、参考にし解説してみたいと思います。

『自損事故の患者さんで人障使うので健康保険で対応してくださいという保険会社からの問い合わせで、10割を保険会社さんに請求してよろしいですか?とお伝えしたのですが、断られるってことはあるのでしょうか?
今までそんなのやった事ない。他のとこでは全部保険でやってもらってるとの話で断られそうなんですが(^◇^;)』
(原文まま)

私この質問を受けた時、正直頭の中が「???」となってしまったので、ちょっとおかしな回答をしてしまいました。

「?ちょっとそれでは健保使う方法とは違っちゃいますね。」

さぁ!皆さん分かりますか?このすれ違いの始まり!
私は、何をミスって解釈してしまったのでしょう?(笑)

この先における・・・・「健保と同等料金での・・・・

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FBページから始まった「半ばブラックボックス化された交通事故対応方法」の医療従事者向け勉強会。 ・勉強会に足を運ぶことが、なかなか叶わない…

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