オーボエ奏者/藪野春菜さん
2022年11月18日&25日放送
今回のお客様は、オーボエ奏者の藪野春菜さん!
▶ オーボエとの出会いは?
子どもの頃からピアノを習っていたという藪野さん。
とは言っても、お家の中でクラシック音楽を聴くような感じではなく、子どもの頃の夢は「花火師」だったとか。一発打ち上げたいという想いを持ったちょっと変わった子どもだったそうです。
そんな藪野さんが中学生になって選んだ部活は「吹奏楽部」♪
金管楽器のホルンをやりたいと思っての入部でしたが、顧問の先生は藪野さんの顔を見て一言…「あなたはオーボエね💗」。
その一言でオーボエ担当となったのでした。
ところで皆さん!オーボエってどんな楽器かご存じですか?
オーボエとは、こんな楽器です!!
↓ ↓
オーボエは16世紀末~17世紀のバロック時代にフランスで生まれた楽器でダブルリードで発音する木管楽器です。
ギネスブックでは「世界一難しい楽器」と認定されていて、音程をとるのが非常に難しいのが特徴。オーケストラでも、最初にオーボエが「ラ」の音を出して、その他の楽器がその音程に合わせていくんだそうです。
中学校の吹奏楽部でそんな難しい楽器を担当することになった藪野さん。
当時その学校ではオーボエを担当する生徒は10年ぶりだったそうで、もちろん先輩もいませんでした。独学で演奏にトライし、指もどう使ったらいいか分からない状態だったそうですよ。
◎オーボエの音を聞いてみてください!
▶ 素敵な先生との出会いが!
初めての楽器・オーボエに悪戦苦闘していた藪野さんの前に現れたのが、当時、高知大学の教授として赴任してきたばかりの脇岡総一先生でした!
脇岡先生は東京芸術大学の音楽学部を卒業し、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団を経て、東京都交響楽団の首席オーボエ奏者を30年近く務めた、日本を代表するオーボエ奏者。そんな素晴らしい方が藪野さんがオーボエを始めるタイミングで高知にいらっしゃるなんて、これは奇跡です✨
当時中学生だった藪野さんにとって、脇岡先生の演奏は衝撃的だったそうで、「音がキレイ、深みがある、渋い…」、いろんな感情が一気に押し寄せてきたそうです。さすがは日本を代表するオーボエ奏者、やはり他の人の演奏とは一味も二味も違ったんでしょうね。
脇岡先生との出会いもあって、オーボエにのめり込んでいった藪野さん。
岡豊高校から、熊本県の平成音楽大学に進み、オーボエの演奏だけでなく、楽器の歴史や芸術的な面についても学びました。大学ではオーボエ以外の楽器も学びましたが最も魅力を感じたのはやはりオーボエだったそうですよ。
▶ 現在の活動は?
音楽大学を卒業した後は、オーボエ奏者として全国各地で演奏をしてきました。藪野さんの場合は、どこかのオーケストラに所属するわけではなく、コンサートの主催者からお声が掛かればスポット参戦する形が多いとか。
オーボエ奏者は非常に少なく、オーボエ担当がいない楽団も多いそうです。
…ということは、お声が掛かるたびに、違うメンバーと演奏しないといけないということになりますね。そこを克服するのはやはり練習あるのみ!
コンサート当日まで練習を重ね、イメージを膨らませながら演奏していくそうです。まさにプロのお仕事ですね~。
▶ 今後の予定は?
そんな藪野さんが出演するコンサートが11月20日(日曜日)に高松で開催されます。かがわ文化芸術祭2022の参加公演となる、高松交響楽団の「第127回定期演奏会 ボヘミア音楽紀行~プラハからの贈り物~」です。
【開催日時】 2022年11月20日(日)開場 13:00 / 開演 14:00
【会 場】 レクザムホール(香川県県民ホール)大ホール
【チケット】 一般 2,000円 / 大学生以下 1,000円
【問い合わせ】高松交響楽団事務局 Tel 090-9550-7441
興味のある方は是非どうぞ!!
▶ 音楽仲間との交流も!
全国各地の演奏会に参加する中で、音楽仲間との交流も増えてきました。
例えば【 PLANET-TERRA Youth Orchestra 】!
『日本で一番<未来>が聴けるオーケストラ』として、東京を中心に活動するプロの若手音楽家たちによる、この「PLANET-TERRA Youth Orchestra」。
自主公演やCDアルバム制作のほか、東京都内のアマチュア団体や自治体からの依頼を受け、演奏活動を行っています。
大学時代から交流があり、ウィーンにも一緒にいった方がリーダーを務めていることもあって、藪野さんにもお声が掛かり、演奏会のほか、レコーディングにも参加しています。
※藪野さんも参加した「PLANET-TERRA Youth Orchestra」の演奏楽曲は、高知日産プリンス販売さんのCMにも使われました!
またオーケストラという大人数の演奏だけでなく、気の合う仲間とユニットを作ってイベントに参加することもあるそうで、オーボエとファゴットのデュオ「オトイロダンシュ」として高知でリサイタルを開いたり、クラリネットの先輩と一緒に「クッカプー」というユニットをつくって、2022年の『こうち春花まつり』にも出演しました!
とっても精力的に活動されているんですね♪
▶ 今後の夢は?
中学生の頃にオーボエと出会い、素敵な先生との出会いもあって、これまで20年近く、オーボエ一筋の毎日を送ってきた藪野さん。
ステージに立った際は、全力で楽しむことを意識していて、演奏しながら他の誰よりも大きく動いてしまうそうです。演奏者自身が楽しそうにしていると、観客も楽しくなっちゃいますよね。
また普段は、自分がステージに立つ姿をイメージしながら、練習、練習の日々を過ごしているほか、オーボエ奏者として特に重要な「リードの管理」にも力を入れています。植物の葦を2枚重ねて作るダブルリードは、演奏者それぞれが手づくりするのが基本で、藪野さんも自分にしっくり来るものを求めて常に探求しています。しかも、とても繊細で、温度や湿度の変化によって、状態が大きく変わって来るので「リードの管理」はとても大事なんだそうですよ。
最後に藪野さんの今後の夢や目標を伺いました。
■ ずっと変わらずオーボエを吹き続けたい!
■ 来年夏に高知で5年ぶりのコンサートを開催したい!
日時・場所など、まだ何も決まっていないけれど、来年夏に高知でコンサートを開きたいのは、前回から5年が経って、自分が成長した姿を見てほしいという気持ちからだそうです。
これからも、コンサートなどの活動をとおして、オーボエの魅力や、音楽を楽しむことの豊かさを多くの方に伝えていってくださいね。
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