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翻訳と日本文化

翻訳と日本文化 

この本は、古本屋さんで巡り合った一冊です。古い本ではありますが、とても面白そうだったので、購入しました。

昔は翻訳というと、ただ日本語を、あてはまる言葉に変えて、英語にしたり、ドイツ語にしたりするだけなのだと思っていました。

けれど、翻訳できない言葉があったり、そもそも文章にはリズムのようなものがあって、ただ翻訳するだけでは足りないということを以前学びました。 

だからなおさら、すごくおもしろい本でした。

例えば、私は村上春樹さんの文章の書き方が好きなのですが、そのまま外国語に訳すと、彼の言葉は何ひとつ伝わってこないのだそうです。

なんか、文学のすごいところは、文字が表現の媒体として使われているにもかかわらず、文字にあらわされていないものが魅力だったりするところだって感じのことが書いてあります。

村上春樹さんのが海外でも人気があるのは、翻訳する方の村上春樹さんへの思い入れが強いからのようです。 

他にも、日本文化の歴史に触れて 俳句は翻訳できるのかとか、とても面白い一冊でした。

翻訳は創造的な行為 なんだそうです。AIによる翻訳とは全く別なもののようですね。
だとしたら、翻訳によって生まれかわった小説を、別な言語で読むことができたら、二度おいしいですよね。英語を話せるようになりたいと思う一冊でした。