たぶん彼女は豆を挽く
たぶん彼女は豆を挽く
この本は、本屋さんではなく、自家焙煎のコーヒーショップから購入した本です。
ちなみに出版はサンクチュアリ出版
この出版社は、ホームページのトップに
「本を読まない人のための出版社」って書いてあるんです(笑)
え?っておもいますよね。でもここの出版社の本は、表現があっているかわかりませんが右脳で読めるものが多いです。
本が好きな人が、本をあまり読めない人にでも楽しんでもらえる本を作っている。
この本もそうです。本が好きな人じゃなくても読めるような、短いコラムのような、ブログや雑誌の一部分のような感覚で、短い話がたくさん載っていて読んでいく間に、コーヒーの事がとてもよくわかるようになってきますし、コーヒーを淹れたくなるし、最後はコーヒーに対する世界観が変わります。
一節を紹介
目に見えないものが大切だと思っていた
ロマン主義者のように、目に見えないものが大切だと思っていた。だけど君が言った。
「わたし、見えているあなたが好きよ」
これはこれで終わりなのです。もはや、詩集のような一節。コーヒーの淹れ方や豆の事、お店を出した経緯、こだわりとか、この本にはいろんな楽しみが詰まっています。
そしてこの本は、きっとコーヒーのお店で販売するからいいのだと思います。ほかの本にまぎれて並ぶ本屋さんのこの本は、魅力が半減してしまいそう。
だったら、コーヒーの豆のにおいをまとってでも、カフェで出会うこの本に魅力があるんじゃないかなって思います。
本を読むときに、コーヒーを淹れる人も、そうでない人も、哲学のようなものを見ることができるので、お勧めの本です。