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やっぱりオーケストラがやりたい

 私は長いことアマチュアオーケストラに所属し、パーカッションを演奏しています。もちろんやりたくてやっていることです。でも、大勢で合奏をするオーケストラに参加するには、自分のパートを演奏する責任とプレッシャー、時には義務感さえ感じることがあります。

 それから、オーケストラのパーカッションの場合、団員数は4人が最大数ではないでしょうか。それ以上では、全員にパートを割り当てるために選曲の制限が厳しくなってしまいます。 
 4人がうまっていると入団することができません。ですから、ちょっと今回は仕事が忙しいからとか、気持ちが乗らないからといって簡単に退団してしまうことはできません。多少辛くとも続けないと、再びやりたくなった時に帰ってくることができない可能性があるのです。どんなに演奏が良くてもオーディション制をとっていない限りは、今いる人を追い出すことは無理です。

 仕事を終えてから練習に行くのは、足取りが重いこともあります。でも、合奏が始まれば自分が音を出す楽しさ、合奏する楽しさが沸き上がり、やっぱり自分はオーケストラがやりたいのだと実感します。

 随分長いこと演奏活動をしているので、若いころの演奏会本番の興奮や緊張は随分減ってしまいましたが。それでも、オーケストラ活動をしていることに誇りを感じますし、ささやかだけれど芸術を支えていると自負もあります。お客様からいただく拍手は何年やっていてもうれしいものです。
 久しぶりに会った友人に、今もオーケストラをやっているの?と聞かれるのは、それだけその人にとっても印象深いものとして映っているだろうと思い、これもまたうれしく感じます。

 ところが昨年11月の演奏会を終えて、現在休団しています。6月ごろに演奏会の練習が始まった時点で動悸、疲労感があり無理をしながらやっと本番を終えました。

 さかのぼれば、中学生で吹奏楽部に入り、大学でオーケストラに転向し、社会人でアマチュアオーケストラに入団して足掛け40年で初めての休団です。有志で集まっての単発のオーケストラやエキストラ、パーカッションアンサンブルグループでの演奏を平行していくつもの演奏活動を、精神を保てるかと不安を感じながらも乗り越えることができていたのに。

 今回は音楽以外の要因による気持ちと体の不調で、休団に至りました。幸い次回の演奏会は一人抜けても成立するプログラムなので、ここは一度休もうと決断しました。

 年末年始休暇に有給休暇を足して、ゆっくり休養することで徐々に気持ちが軽くなってきています。ささやかながらお節料理を作ることができ たし、散歩もできました。

 そして、また、オーケストラに復帰したいなあという気持ちがふつふつと沸いてきています。明日は仕事はじめ、自分の気持ちはどう変化するのだろう。令和4年は、楽に流れに任せて、良い年になるといいなあと他人目線で自分を眺めています。

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