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生きる行脚

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大学3年生(2021年度)を1年間休学して、日本各地の漁師さん・農家さんのところで修行させてもらう旅、「生きる行脚」をしたときの記録。 これを読んでくれた人の心に火が点きますよう…
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#漁業インターン

魚。生き物をいただいて命をつなぐ。|生きる行脚#4@青森

 ポケットマルシェのアプリを開き、画面右上の水色の (検索) マークをタップする。カテゴリを「魚介類」、生産地を「東北」に設定する。それから「生産者一覧」をタップすると、東北の漁師さんたちが出てくる。場所と生産物を見ながら画面を上から下へとスクロールしていく。  「マグロ」の文字が目に留まった。生産者さんの名前は、野呂英樹さん。自己紹介を見てみると、青森県の深浦町というところで大型定置網という漁法でマグロを獲ったり、サーモンの養殖をされている、ということが分かった。  絶大

ホタテ養殖のインターンから「生き物」を感じ、生きることを考える。|生きる行脚#5@岩手

 「三陸でやってるホタテの養殖は面白そう。」という話を風の便りに聞いて(たぶん秋田の漁師さんが言ってたような気がする…。)、「ホタテかぁ。魚とはまた違った、じっとしてる海の生き物も見てみたいかも。」と思いやって来た、岩手県大船渡市三陸町越喜来。 ホタテの耳吊  僕が行かせていただいたときはちょうど1年の中でもトップクラスに忙しい、「耳吊」という作業を行う繁忙期と重なっていた。  耳吊を簡単に説明すると、稚貝(貝の赤ちゃん)の状態から1年ほどカゴに入れて育てたホタテをカゴから