食い溜めフライゴンの雑記

Primarina.幽鬼です
突然ですが、先日のこのツイート、皆さんはご覧になられたでしょうか？
https://twitter.com/Primarina_main/status/1314922389289926663?s=19
そして更に先日、横浜CLにてとーしんことイトウシンタロウ選手が食い溜めカビゴン+セキタンザンVmaxの構築でDay2最初の配信卓に上がっていた事をご存知の方もそうでない方もいらっしゃる事と思います
そのとーしんさんの配信卓の様子を見て｢もしかしたら進化前ボス効かないこいつワンチャンあるんじゃね？｣と思って組み始めたのがこの構築で、今回はその紹介です

ここまでの内容を要約するとオマージュ構築の紹介になります

・カードスペック

一応確認のためにここにもう一度構築を貼ります

食い溜めカビゴンは知っていてもフライゴンGX分かんねぇなぁとかなんか謎の雷タイプ入ってんなぁとか思った方確実にいると思うのでその方々向けに重要なカードだけ説明します

・フライゴンGX、ビブラーバ、ナックラー

この構築の主軸で、基本的にはビブラーバの技以外のテキストに関しては全て重要です
この構築は基本的にエネ加速は手貼りしかできないコンセプトなのでもしビブラーバに進化できないまま居座る事になると確実に倒されてしまいそのまま負けるので個人的にはナックラーはそれを防ぐ事のできる可能性を持った穴を掘るのナックラー一択と考えています
また、今の環境は全人類ボスの指令ばっか使ってくるのでビブラーバのうるさい羽音が非常に刺さり、相手の干渉を防ぎながら非常にスローペースで育てられます(ベンチ狙撃はある程度ケア可能、キャッチャー類のグッズは知らん)
そして肝心のフライゴンGXですが、最低120ダメージは保証、スタジアムを割れば脅威の240ダメージ、更にサイド差の付いた時に格闘道場を割れば3神すら倒せる280ダメージとデザートハリケーン単体ですら優秀で、GX技のソニックエッジGXも雑に使える効果貫通の220ダメージと非常に強力です
更に特性の効果でデフォルトで30ダメージ分軽減(しかもベンチにまで及ぶ)と攻守共に2進化GXに相応しい性能となっています
環境トップの闘弱点の多さとストーン闘エネルギーに対応している｢闘タイプそのものの強さ｣もポイントです

・カビゴン

とりあえず安い内に4枚買っておきたくなるレベルで優秀です
展開系非エクでHP130は中々優秀な部類で、相手の非エクの110、120打点を1回は受け止められるため相手はどうしても大型で殴らない限り特性の試行回数を稼がせてしまう所も含めてこのポケモンの優秀さが光ります
ターンを渡す代わりに7ドローできて倒されてもサイド1枚しか取られないので準備ができるまでずっとこのポケモンを壁にして山を掘り続ける事ができます
ふとうのつるぎと違いどうしても手札が8枚から増えにくい、バトル場から動かすには倒されるか入れ替え札や回収ネットを使う、もしくは3エネ切って逃げなければならないという難点は抱えていますがサイドに余裕があればハンデスやマリィにもある程度耐性が付き、序盤の展開だけでなくマオ&スイレンで回復したフライゴンGXの壁として使って失った手札を回復させる事も可能なので見た目より扱いやすいです

・マッギョ

この構築に入っているカードでは間違いなく1番ドマイナーなポケモンになると思います(対戦中に見せた人にはあまりにも謎すぎて大体不穏な雰囲気を与えます)
出た当初は闘タイプが主軸の構築におけるアサルトサンダーへの解答として設計されていたみたいですがこの構築での役割対象は小ズガ含め確実に溶接工の友達と化しているウッウVとフライゴン単騎では1匹までしか狩れないチルタリスになります
チルタリスは手貼りのみでそのまま倒せますが、ウッウVはサイドが負けている時の格闘道場前提になります
ウッウVに関してはミュウで牽制する事は可能ですが、ミュウが倒された瞬間進化の間に合わなかったビブラーバが蹂躙されて厳しくなるので倒しに行く方向性でのアプローチという寸法です(非常に頭が悪い…)
対小ズガ用のレヒレみたいなもんだと思って使いましょう(すっとぼけ)
いらない対面でスタートしたり欲しい対面でサイド落ちしたり相手がインテレオンVmaxやドラパルトVmaxだったりしたら泣きましょう

・オンバット

とーしんさんのセキタンザンVmaxでも採用されているのが見えていた終盤の手札が増えに増えまくった小ズガに対するメタカード
グズマ＆ハラからツインエネルギーに触りに行く事自体は可能なためサイド落ちさえしていなければ割と簡単に起動できます
サイド2くらいで小ズガに対して破壊音を宣言したら恐らく軽く絶望するんじゃないですかね(是非小ズガ有識者に聞いてみたい…)
ただしあくまでメタカード、しかも不発になる可能性すら孕んでいるので間違っても手貼り2回でこのオンバットを起動させる事は無いようにしたいです
もしオンバーンGXがスタンに残っていればそれと一緒にユニットエネルギー闘悪妖の採用も視野でした

・リーリエのピッピ人形

無印サンムーン履修者には分かる事と思いますがリーリエが別れ際に渡してきたはずのアイテムなので4投できる、しかもURまで存在するのは違和感しかありません
ただ普通に強いので採用です
主な役割は壁として出す事での時間稼ぎ、マオ＆スイレンの引き先で非常に便利なグッズです
グッズロックされていなければLOしない事もできるため長期戦にもつれ込んで山札がギリギリになってもマオ＆スイレンを複数回挟む事ができます
これとビブラーバしかいない盤面を作れば相手はベンチを狙撃したりキャッチャー類のグッズを使ったり九尾の誘い等の特性を使わない限りしばらくサイドを取れません

・タッグサポート軍団

タッグチームのポケモンが入ってなくてタッグコールの入ってる大型のポケモンを採用した構築だともはやハッピーセットです
構築コンセプト上特殊エネルギーやスタジアムを多用しポケモンの道具も必須級であるためグズマ＆ハラは使用頻度が高く、耐え続ける為には回復を挟みたいためマオ＆スイレンは終盤必ず何度も使います
この2種類はカビゴンとの相性も良く、手札を失いやすいというデメリットを綺麗に消す事ができます
シロナ＆カトレアは他のサポートをトラッシュから手札に戻せる貴重なトレーナーズなのと同時に、タッグコールから触る事ができる唯一のドローソースなので外す理由がありません
ちなみに赤と緑のタッグもこの構築だと強そうですが思想段階でコンセプト的に要らなくなってしまったので仲間外れになりました、残念

・立ち回り

構築を見てお察しの方もいるかと思いますが、非常にカウンター寄りの構築になります
序盤はひたすらカビゴンの食い溜めとタッグコール、及びタッグサポート等を駆使してパーツを集めつつビブラーバの状態でなるべくストーン闘エネルギーを大量に貼る事を目的として動き、サイドがギリギリになった、もしくはビブラーバを進化させて殴っても返しで絶対に捲られないと思ったタイミングでフライゴンGXに進化させて動き出すのがメインプランです
基本的にエネルギー枠がカツカツ、更に手貼り以外の加速手段を備えていない関係で複数立てるのは至難の業なので育て上げたフライゴンGXが倒されてしまったら諦めてサレンダーしましょう
カードスペック欄でピックアップしたポケモンを見て頂ければ分かりますが、対小ズガだけは少し特殊なプランで対戦する事になります

・現環境の有利不利

試行回数が少ないせいで机上論多めのため割と雑かつ過小評価気味です

3神ザシアン 微有利

ビブラーバまで立てて自分のポケモンを複数展開できる状況でリーリエのピッピ人形以外のたねをナックラー含め4匹以上出す事が無ければかなりこちらに分があります
クチートGXの魅惑のウィンクが怖いのでトラッシュする際のコストは可能な限りたねポケモンを選ぶようにしましょう(食い溜め直後にその食い溜めで引っ張ってきたポケモンが出されたら諦めましょう)
また、大きなお守りの無い3神がサイドが負けている時の格闘道場のダメージ追加込みで倒せるので混沌のうねりが見えたらすぐに割るようにしましょう(混沌のうねり2枚採用は知りません)
高い打点を持った草タイプやギルガルドVmaxが出てこない限りはHP満タンのフライゴンGXはまずワンパンされません

ムゲンダイナVmax 有利

そもそもタイプ有利、ストーン闘エネルギーを2枚貼っていれば流行中の無人発電所下で大きなお守り無しでもドレッドエンドを耐える事ができます
もしムゲンダイナVmax側にウィークガードエネルギーが採用されていれば弱点を防がれ元のVmax中でも最高峰のHPと勝負する事になるためかなりの長期戦になります

小ズガ、FTB 不利

カードスペックの欄で触れたメタカードを全て上手く機能させてようやく対等に渡り合えるかもしれないくらいキツいです
青天井の小ズガがそもそもキツいですが育成途中のビブラーバを狙撃できるウッウV、逆鱗で打点を伸ばしたり効果貫通をしてくるレシリザも鬼門になります
このデッキタイプではキャッチャー系のグッズが標準装備になりつつあるのもこちらとしてはかなりの向かい風です
なるべく何度もマリィを使って祈り続けましょう

セキタンザンVmax 微不利

単純にカードスペックが劣っています
1匹のセキタンザンVmaxを2パンできる状況を作れば勝ち筋は追えるので、可能なら2回以上フライゴンGXが前に出ている時にキョダイガンセキを宣言させないようにしましょう

マッドパーティ 5分

最大まで展開すれば向こうがこちらをワンパンする火力は出せないので可能な限り育て切ってから殴り始めましょう
最悪ボスの指令+シロナ＆カトレアでしつこくデデンネGX、クロバットV、オドリドリGXで縛り続けてLOを狙えば負けませんがその場合相手側にフィオネが採用されていたら諦めましょう

マルヤクデVmax 不利

キョダイヒャッカの打点が無限に伸びる事に加えてこちらの展開速度が遅いのでフライゴンGXが戦えるようになる頃には耐久力を貫通されて倒されるレベルの火力が出ている可能性が非常に高く、更にこちらからマルヤクデVmaxをワンパンできないので厳しい戦いになります
ただ相手側もマルヤクデVmaxを1匹落とされると相当苦しくなるはずなので、1匹落とす事さえ出来ればまだ勝機はあります

リザードンVmax 微不利

この相性に位置付けている理由の半分がマルヤクデVmaxと被りますが、こちらは打点に限界があるためまだ戦えない事も無いです
大きなお守りを貼ってストーン闘エネルギーを2枚以上貼ればダンデにチャンピオンタイムされてもキョダイゴクエンを耐える事ができますが、基本的には1ターンでは回復が間に合わないのでカビゴンやピッピ人形を盾にしてボスの指令が来ない事を祈りましょう

ピカゼク 微有利

弱点を突ける相手なので一見有利そうですが構築コンセプト上展開が非常に遅いので追加タッグボルトGXでエネルギーの付いたビブラーバを狩られるとかなり苦しいです
ただしウッウVと違って複数回使えないので2匹目のビブラーバを用意できるようにナックラーはなるべく温存しましょう
3つエネルギーの付いたフライゴンGXさえ立ってしまえばそこからはピカチュウVmaxが出てきてキョダイボルテッカーにエレキパワーを大量に使われない限りはマオ＆スイレンを連打しながら順当に攻撃すれば勝てます

クワガノンV 有利

ピカゼクと同じくそもそもタイプ上有利ですが構築コンセプト的にグッズへの依存度が低いのでパラライズボルトを連打されていても展開が遅れにくくカビゴンが居座れるターンもそこそこ長いのでビブラーバさえ立ててしまえばよっぽど下振れない限りはまず負けません
メリープやドクケイルで麻痺や眠りを入れてくる型でもマオ＆スイレンを切らさなければ余裕を持って対処できます

ピカチュウVmax 5分

向こうからすればナックラーが見えた時点で不利対面ですがこちらは準備に時間がかかるのでエネルギーが3枚付いたピカチュウVmaxを2匹立てられると押し切られる可能性があります
エレキパワーを4枚使われると最大まで強化したフライゴンGXですらキョダイボルテッカーを耐えられなくなるのでシロナ＆カトレアで回収するサポートはなるべくマリィを選ぶようにしましょう

ルカメタザシアン 不利

追加フルメタルウォールGXのケアが非常に難しいです
それさえ乗り越えてストーン闘エネルギーが貼られていさえすれば良い感じのダメージレースが展開出来ますが、残念ながら立て直すには絶対に3ターン要求されるためかなり苦しくなります
フルメタルウォールGXの存在を無視してもザシアンVにザマゼンタVと厄介なポケモンが多いので倒すポケモンの順番を間違えると簡単に詰みます

ミュウミュウ全般 微不利

水軸以外の構築には必ず入るアーゴヨンGXのベノムシュートがウッウVのスピットシュートと同じくらい厳しく、更に青天井で炎軸には結構な確率で入るマグカルゴGXの溶岩流、そして水軸の根幹であるカメックスGXのロケットスプラッシュが小ズガの火の玉サーカスと同じくらい厳しく、更に超軸には入れない理由が無いオロヨノのペイルムーンGXがフルメタルウォールGX並にキツいですがそれさえ乗り越えれば基本的には不利を取る事は少なめです
サイドが負けていれば格闘道場の効果でミュウミュウがワンパン圏内のため対3神ザシアンと同じく混沌のうねりは早い段階で割りましょう(大きなお守りと混沌のうねり2枚目は知らん)

ドラパルトVmax 不利

無理です、諦めましょう
打点が低めなのでどうにかフライゴンGXまで進化させる事が出来れば殴り勝てない事も無いですがダイファントムのばら撒き効果でビブラーバやナックラーの状態で倒されてしまうと勝ち目がありません
またベンチのリーリエのピッピ人形が1匹と2/3持って行かれるので手札に温存する立ち回りが出来ないとマオ＆スイレンの回復が出来ずに詰んでしまう可能性すらあります
加えてカビゴンのHPが丁度ダイファントムで1発圏内なせいで展開に時間をそこまで使えないのもマイナスポイントです
更に最近は対ムゲンダイナVmax用の次元の鉤爪の特性を持ったギラティナ+回収ネットの採用率も大幅に上がっており、ストーン闘エネルギーが何度も割られてしまうのも不利要素の1つです
無人発電所が無ければフライゴンGXがダイファントムを素で2発耐えてくれるので、もし当たったら事故る事を祈りながらなるべく迅速にフライゴンGXまで育てましょう

インテレオンVmax 微不利

打点が控えめなので一見有利そうですがダメージが60もあるベンチ狙撃が厄介です
フライゴンGXの特性はベンチにも働きますがリーリエのピッピ人形のHPがたったの30なので特性込みの状態でも倒されてしまいます
可能な限り早い段階でビブラーバにストーン闘エネルギーを2枚貼れないとダイバレット×2で落とされてしまうのでグズマ＆ハラの優先度が非常に高いです
対ドラパルトVmaxよりはマシですが厳しく事に変わりないため、当たったらやっぱり事故る事を祈りながらなるべく迅速にフライゴンGXまで育てましょう

イオルブVmax 微不利

タイプ相性で既に不利です
怪光線のばら撒きでリーリエのピッピ人形やナックラー、ビブラーバが壊滅してしまう他、エネルギーを付けすぎるとむしろキョダイウェーブで大きなダメージを受けてしまうので迂闊にエネルギーを貼ることができません
最小限のターン数でストーン闘エネルギー3枚だけを貼るように意識して2パンを狙いましょう

チルタリス 5分

フライゴン単騎で1匹までなら狩れる+マッギョでも1～2匹は持っていけるので3～4匹目が出てこなければそこまで苦戦する事も無いはずです
こちら側がストーン闘を2枚以上貼っていてソニックエッジGXを既に使っていてマッギョが不在、尚且つ相手側の盤面がチルタリスのみだとお互い半分詰んでいるのでLOか解決札のトップドローを待つ事になります

モクナシジュナゴリラ 微不利

そもそもタイプ相性上不利ですがジュナイパーを2匹以上立てられると崩せなくなります
サイドを献上する手段を持った構築では無いため、モクナシをワンパンするには相手にカビゴンを倒してもらう以外の手段が無いのが厳しいところです
(筆者の計算処理順が間違っていなければ)フライゴンGXにストーン闘エネルギーを3枚貼ればスプリットアローは効かないのでグズマ＆ハラの優先度はやっぱり高くなります
幸いそのスプリットアローを使うジュナイパーを除いてもシェイミプリズムスターの存在を無視すれば全体的に火力が低いので展開が間に合えばまだ戦えない事も無いです

・最後に

フライゴンGX自体はそもそも非常にスペックが高かったものの、環境のスピード、火力、耐久におけるインフレ速度が凄まじいせいで完全に置いてかれていた感がありました
しかしとーしんさんの使っていたセキタンザン軸にも言える事ですがストーン闘エネルギーに食い溜めカビゴンと、｢少しくらい展開が遅くても立ち向かえるギミック｣が得られたのは非常に大きいと思います
もし環境トップ使いたくないしどこかに面白い構築転がってないかなぁ…と思っている方は是非組んでみてください！