まつげ
まつげパーマをかけた。
まつげが上を向けば解決することがあると思っていた。
そんなことなかった。
自分のことを愛するのはとても難しい。
お金をかけて見た目を整えて、鏡に映る自分が少しマシに見えたとしても。
できると信じれば信じるほどに、できない自分が浮き彫りになって吐き気がする。
遠ざかれば遠ざかるほどに、逃げている自分が浮き彫りになって吐き気がする。
いろいろなことがこわい。
こわがる必要のないことまでたぶんこわいが、こわがるなと言われると絶望する。
どこへ行けば。
どこかへ行けば。きっと。
それこそが遠回りなのかもしれない。
しかし、遠回ったとして、いつか着ければそれで良いと笑うわたしもいて。
器用に生きていけないのならば、せめてわたしを生きようと。
とっ散らかった文章も、上を向いたまつげも、
ぜんぶがわたしだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?