土生ちゃん

留学先から帰国して3ヶ月と少し経った。
この3ヶ月間はあまり楽しいものではなくて、どちらかというと苦しい日の方が多かった。
何度も何度も、穏やかだったあの日々に戻れたらと願った。

自分の将来のために動かなければいけない時なのに何となく力が入らなくて頑張れない。体がしんどい。あとあと困るのは自分だと分かっていても動けない。
そんな毎日が続く中で、一つだけ嬉しいことがあった。

推しのリアルイベントに当選した。
留学前も留学中も帰ってきてからも、辛い時や苦しい時に心の支えだった、大好きなアイドルのミーグリに参加できることになったのだ。

そのアイドルはもちろん、櫻坂46の土生瑞穂 先生である。

土生ちゃんからたまにくるメッセージで生かされていたし、生かされている。
それでもライブも行ったことがないような、オンラインミーグリも少ししか経験がないような、本当に陰の陰から好きでい続けてきた私が、あの土生ちゃんに会えるなんて。
よくできた人生だと思った。

私にとって土生ちゃんは「この人がいないと生きていけない。頑張れない。」というわけではないけれど、「この人がいるなら生きよう。頑張ろう。」と思えるような存在である。
彼女が送ってくれる言葉が、見せてくれる景色が、笑顔が、間違いなく支えになっている。

アイドルとオタクという関係性は面白いものだなと思う。
彼女たちがアイドルになってくれるから、私たちは本来出会わなかったはずの人と接点ができて、そして時には生きる意味にさえなる。
この関係性は完全な消費文化の中に組み込まれていて、私たちと推しの出会いや交流はそこを脱することはできない運命にあるけれど、それでもいい。
私の人生の中に彼女がいてくれて、救われて、彼女を素直に好きになれる自分になることができて、それだけでも相当にラッキーなのだ。

特に私は、坂道であるというだけで積極的に興味を持てなかった時期があるからこそ、こうやって土生ちゃんのことを好きでいられるのも彼女に救われる日々があるのも奇跡だと感じている。

リアルミーグリで会った本物の土生ちゃんは、完璧だった。
たった10秒程度の時間だったけれど、その短い時間でもその輝きに目が眩むような、ファンが「そうあってほしい」と思う通りの、まさに最強で究極のアイドルだった。

そんな土生ちゃんが先日グループからの卒業を発表した。
アイドルになってくれて、アイドルでい続けてくれて、応援させてくれて、そして何よりもファンの期待をいつでも大きく超えて幸せにしてくれる、櫻坂46の大好きな「土生ちゃん」でいてくれて、心からありがとうの気持ちしかない。
ありがとう以上の言葉があればいいのに。

土生ちゃんのおかげで幸せになれたことがたくさんあるから、土生ちゃんにもずっとずっと、誰よりも幸せでいてほしい。11月まで、そして11月からも、ずっと。





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