見出し画像

3種類のプレスリリースとその特徴(記者向け、転載、SNS)

昨年、SNSメインのプレスリリースを配信しまして、

その時に気づいたこと、クライアントさんにお話しした事を、

備忘録がてら記しておきたいと思います。


昨今、プレスリリースは大きく3つに分かれていると考えます。


①既存の「記者(メディア)向け」

②無料系や安価な「転載」重視のもの

③新たな「SNS」向け


それぞれ特徴があり、メリット・デメリットがありますので、

そのあたりも併せてご説明できればと思います。


記事化しないと無駄な「記者(メディア)向け」


まず、一般的な記者・メディア向けのプレスリリースです。

配信は専用フォームやメールアドレス向けに送信したり、

記者クラブへリリースを持ち込むなんて方法もあります。


①リリースを記者の方が見る

②魅力的なものに取材依頼・事実確認をする

③雑誌やオンラインメディアで記事化されたり、テレビ番組で紹介

④上記の記事や番組を一般ユーザーが見る


少しつらいのは記事にならないとリリースは無駄になります。

一生懸命出しても、100回出しても無駄になったりします。

一部有料サービスだと次に紹介する「転載」も併用できますが、

転載だけなら無料サービスでもありますので…

やはり記者・メディア向けは記事化されてなんぼというものです。


記事化せずも効果的な「転載」


次にネット系リリース、特に安価なものや無料の物に多い「転載」です。

先の記者・メディア向けリリースを有料で行う場合、

おまけで転載サービスが付いているケースがあります。


転載は主に各メディアの「プレスリリース」のコーナーに、

自動的にプレスリリースが掲載されるものです。

ですから、記事になる時のような取材などはなく、

プレスリリースを出したらすぐ掲載されるケースもあります。


①無料のプレスリリースコーナーに掲載

②記者の方がリリースに興味を持って連絡

③取材や事実確認の後、記事化や番組に取り上げられる

④その記事や番組を見て、一般ユーザーで話題になる


先ほどのリリースとは、リリースが直接記者やメディアに送られるのか、

一旦公開されて「誰でも見れる」状態にするかの違いがあります。


ただ、多くのリリースが掲載されるので見つけてもらうのは稀で、

一方で「新製品のリリース出してる会社に広告営業しよう」と、

リリースが転載された翌日から営業電話が鳴りまくるケースも…

また、以前記者の方に聞いた話ではありますが、

あまりに世に出ている情報だと手を付けにくいというケースもあるそうな…

やはり「自分たちが探してきた」と言いたいとか、

そもそも世に出ても話題にならないから「需要がない」と判断するとか。


なんだ、転載型のリリースはだめじゃないか


と思わないでください。実際に記事や取材につながるケースもありますし、

私自身、何度もマスメディアからの取材依頼を貰っています。

また一部で被リンクが獲得できますので、SEO効果も期待できます。

そのため「記事化されなくてもいいから」とリリースを連発し、

被リンクを稼ぐという荒業(?)も生み出されています。


「SNS」は今までの流れを逆流する


そして本題といいますか、新しい勢力のSNS向けです。

SNS向けは少し変わっている事があります。

それは記事化のプロセスです。


①SNS向けにリリースを出す

②一般ユーザーがリリースを見て、拡散したり話題にする

③SNSで「話題」になったものを記者やメディアが見つける

④雑誌やメディア、テレビ番組にて紹介される

⑤上記の番組を見てさらに多くの人が知る


ご覧のように、いったんSNSで話題になるのが前提であり、

「記者(プロ)に見つけてもらう」というのが後回しになります。

もちろん、最初のリリース段階で記者が見つけることもありますが、

いくつかサービスを見る限り「SNSでの話題化」がメインの様です。


インパクトがあるなら「SNS」が強い!?


では、このSNSはどのように使うのが良いか?

個人的にはネット系と相性が良いものだと思います。

例えばインパクトあるワードやネーミングであったり、

画像や動画があったり、ネットで流行っているものだったり。


例えばですがTwitterやInstagramで話題のタグと、

今テレビや雑誌で話題の情報を見比べてどうでしょうか?

何日か見ていたら明らかに「ネットだけで流行ってる」が見つかります。

最近ではこんなのもあります。



Twitterで話題のハッシュタグに関して、

ネット系メディアが取り上げた結果、Yahooニュースに掲載されています。

これはあくまで誰かのリリースではありませんが、

スペルミスの缶ビールについては一企業の話です。



そもそもは「予定してた商品が販売できません」という話から、

ネットでスペルミスでも売ったらいいと話題になりニュースに。

数日間話題になり続けた結果「売ります」というのが上記の記事です。

意図してではありませんが、これも一つの事例と言えます。


上記のねとらぼさんはネットで話題の情報を記事にしています。

また、その記事はYahooニュースにも掲載されますので、

皆さんが望む「Yahooトピックスへの掲載」も十分ありえるわけです。

詳しい話はまた別の機会にしますが、

Yahooニュース掲載は思った以上に身近な存在になってきていますし、

決して大企業や政治、大きな事件に限ったものではないんです。


余裕があれば全部試したいが、大切なのは順番


最後に、じゃあどう活用しようか?という話です。

これは、私がリリースを出す際の戦略でもあります。


まず、予算がない場合。

これはもう予算と内容に合わせるしかありません。

そもそも「有料版はちょっと…」って企業さんの場合は、

記者向けにメールするか、無料転載しかありません。

(自社WEB掲載、自社SNSでのリリースはできますが)


じゃあ、予算がしっかり確保でき全部できるなら?

個人的には「記者向け」「SNS」「転載」の順です。

先にも記載したように記者の方は「出回った情報」を避けますし、

万が一SNSや転載で広まりが見えないと、

どんだけ有料で記者の方にリリースを送ってもイメージが悪いです。

ですから、まずは記者の方に見てもらった上で記事化すればいいですし、

記事化しなければSNSでその反応をみたらいいわけです。

最後の転載でも記事化の可能性は考えられますが、

そもそもSNSで話題になったらそれもリリースに入れられます。


ですから順番は「記者向け」「SNS」「転載」というわけです。

ぜひ、みなさんのビジネスでご活用ください。

SNS型は採用されるクライアントさんも増えているので、

わかったことがあれば、またまとめたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?