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【基本の技術】プリザーブドフラワーのフックメソッド

プリザーブドフラワーのワイヤリングの中でも特殊な部類に入るかもしれない、フックメソッド。
プリザーブドフラワーの資格試験は3団体のものを受験しました。
どの資格試験も実技込み、講習必須です。
その3つの団体全てでフックメソッドは習い方が異なりました。

ガーベラや菊、ダリヤなどの茎が細くて繊細なプリザーブドフラワー素材にかけることが推奨されているフックメソッド。
しかし、最近ではツイスティングメソッドで行う方も、ワイヤーで台座のような形を作ってからグルーで固定される方もいらっしゃいます。

しかし、プリザーブドフラワーのブーケも多く作り、ガーベラや菊(マム)をつかったリースをたくさん発送してきた経験からすると、フックメソッドは必ず行っていただきたいなと思います。

この記事では、そんなフックメソッドについてお話したいと思います。

フックメソッドって?

フックメソッドとは、ワイヤーを三角形やフック状に加工して、花に引っ掛けるワイヤリング手法です。
プリザーブドフラワーの中でも特に繊細と言われる菊(マム)やダリヤ、ジャスミン、ガーベラなどに用いられることが多いです。
花芯に厚みがある平たい花はフックメソッドでワイヤリングすることも多いです。

また、プリザーブドフラワーのバラでは
・ブーケ
・コサージュ
・壁掛けのアレンジメント(リースやフレームなど)
には必ず行っていただきたいメソッドです。

フックメソッドが必要な理由

フックメソッドは、ガーベラやダリアなどの茎が短かったり、花弁が繊細なプリザーブドフラワーにおすすめのワイヤリング手法です。
しかし、前述の通り最近ではフックメソッドを行わない方法で教えている場合もあるようです。

これまで和のブーケやリース、ガーベラの壁かけやリースを多く発送してきた経験からすると、フックメソッドはマストです。

ご自分で楽しまれるだけの場合は、もちろん、ご自身がやりやすい方法でワイヤーを取り付けていただけたらいいと思います。

しかし、ブーケや誰かへのプレゼント、また、販売を検討されているならば、必ずフックメソッドを行う習慣をつけましょう。

プリザーブドフラワーは、生花を加工して保存に適した状態にされたお花です。
瑞々しさがあるのに、水やりが不要・・・そして繊細さが魅力のお花です。

プリザーブドフラワーの花の部分と茎の付け根は、実は取れやすいことが多いです。
花がぽとりと落ちてしまうので
「花首が落ちる」
とも表現されます。

フックメソッドに適していると言われるお花はどれも「茎が細く」「プリザーブドフラワーの中でも群を抜いて繊細」という特徴があります。

そのため、他のプリザーブドフラワーの花材にくらべると花首が落ちやすいのです。
作った直後は大丈夫でも、経年と共に水分が飛んで乾燥し折れやすくなることもあります。

また、壁掛けやリースはアレンジメントの中でも、花首に対して垂直に重力がかかる場合があります。
そうすると、花首と茎の繋ぎ目に、花首の重さがかかっていきます。
ある時リースをみたら、花首からぽろりと落ちていた・・・
そんなお話も耳にすることが多いです。

ブーケやコサージュには必ずフックメソッド!

プリザーブドフラワーのバラも同様に花首が落ちることがあります。
ブーケやコサージュを作る際には、フックメソッドとクロスメソッドを併用するようにしてください。

ミニバラの場合はフックメソッド+ピアスメソッド(ワイヤー1本を茎にさして折り曲げるワイヤリング手法)でも大丈夫です。

セレモニーの間に花首が落ちてしまっては、縁起が悪いです。
また、コサージュやブーケは作る時にブンブン振り回しながら作ることが多いです。
テープを巻くために、組んだ花の部分を回して行うのです。

そのため花首に負荷がかかりやすくなっています。

ブーケやブートニア、コサージュを作る際にはフックメソッドを必ず行うようにしましょう。

フックメソッドの進め方

フックメソッドの基本

フックメソッドの基本的な考え方は、ワイヤーを花の中心から通し、花材を補強することです。ワイヤーの先端を鍵(フック)のように曲げることから、この名前がつけられています。この方法は、ガーベラやマム(菊)のような茎が細い花材に特に有効です。

  1. ワイヤーの準備: 適切な番号(例えばガーベラや大きめのマムには#24番ワイヤー、小さめのマムには26番ワイヤー)のワイヤーを選び、半分の長さに切ります。先端を斜めにカットすると、挿しやすくなります。

  2. ワイヤーの挿入: 花芯からワイヤーをゆっくりと挿し、茎の方から見えるまで押し込みます。この際、力を入れすぎると花材を傷つける恐れがあります。

  3. フックの形成: ワイヤーの先端をフックの形に曲げ、花材に隠れる程度まで調整します。

  4. テーピング: フローラルテープを使用して、ワイヤーと花材の茎をしっかりと巻きます。

フックメソッドの応用

より重い花材、例えばガーベラやひまわりなどには、異なるタイプのフックメソッドを使用します。ここでは、ワイヤーを茎の左右から挟むようにして補強します。この方法は、特にマムよりも重いプリザーブドフラワーに適しています。

  1. U字形のワイヤー: 24番裸ワイヤーをU字に折り曲げ、先端を斜めにカットします。

  2. ワイヤーの挿入: 花の頭からゆっくりとワイヤーを挿し、花材の下の方から見えるまで押し込みます。

  3. ワイヤーの調整: 花材にUピンに曲げた部分が隠れる程度まで引っ張り、必要に応じてフローラルテープで固定します。

フックメソッドのプリザーブドフラワーのバラへの応用

プリザーブドフラワーのバラに対してもフックメソッドは有効です。特に、リースやコサージュ、ブーケ作りにおいて花首が落ちないようにするため、または花首が取れてしまった場合のセキュアリング方法として利用されます。

  1. ワイヤーの準備: 裸ワイヤーの20番〜22番を選び、半分に切ります。

  2. ワイヤーの挿入: 花芯からワイヤーを少し回しながら挿入し、花首と茎の境目まで押し込みます。

  3. フックの形成: ワイヤーを45度に折り曲げ、プリザーブドフラワーのバラの花面に水平になるようにさらに折り曲げます。

  4. テーピング: 最後にフローラルテープでワイヤーを固定します。

フックメソッドの注意点

  • ワイヤーの取り扱い: ワイヤーを挿す際は、力を入れすぎないように注意し、花材を傷つけないように慎重に作業します。

  • ワイヤーの選択: 花材の重さに応じてワイヤーの番号を選び、適切な強度を確保します。

フックメソッドを動画で学ぼう!

フックメソッドはアトリエレッスンでも生徒さんに繰り返し手元を見たいとリクエストを受けるワイヤリング手法です。
最初はなかなか難しいですが、繰り返すことで体が覚えてくれます。

プリザーブドフラワーのオンライン動画スクール「フェアリール」では、フックメソッドをプリザーブドフラワー教室講師歴15年のプロ講師が丁寧に解説しています。

【スクール「フックメソッド」解説ページ】
https://school.fairiel.com/hook/

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