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【骨折患者の日光浴: 入院期間を短縮するかもしれない驚きの事実】ウェルビーイング観点で入院を最適化する⑥

入院生活は誰にとっても大変な経験です。
しかし、その中でも特に気になるのが、なぜ窓際のベッドが空いているのに移動させてもらえないのかという疑問です。

この記事では、その理由と、骨折患者が日光を浴びられない場合の影響、そしてウェルビーイングの観点から、入院病棟の病床ベッドの管理がどうあるべきかについて探ります。

1. 病院側の都合と理由
病院側が患者を窓際のベッドに移動させない理由は、
主に以下のようなものが考えられます:

  • 環境調整
    病室内の物理的環境条件、特に「光」や「温熱」が睡眠に影響を及ぼすため、病室の向きやベッドの位置によって照度が変わります。

    窓際のベッドは自然光が多く当たるため、
    患者の睡眠状態や病状によっては適さない場合があります。

  • ベッド管理
    病床の管理は、入院患者数を増加させることが大切になっています。
    病床の配置や患者の移動は、病床の1日単価を最大化するための戦略として行われることもあるようです。

    私は、過去入院していた時に、集中治療室から一般病棟に部屋移動できるタイミングで希望を聞かれた際に、窓際に移りたければ”有料”の部屋で良いですか?と言われたことがあります。

2. 骨折患者に日光を浴びさせない場合の影響

骨折患者にとって、日光を浴びることは非常に重要です。
日光にはビタミンDを生成するのに必要な紫外線が含まれており、ビタミンDは腸から骨の原料となるカルシウムの吸収を助ける働きがあります。
したがって、骨折患者が日光を浴びられない場合、骨の修復が遅れ、結果として入院期間が長引く可能性があります。

骨折患者を収容している病棟では、
確かに満床の場合は物理的に移動できないことはありますが、
同じ部屋の中で空いているところがあり、
「みんな長期入院だから空かない」
「ここはみんな骨折患者」
「特別扱いできない」
「リハビリで、窓から日光浴できる」
「みんな同じ状況だから一つ一つ聞いていられないのよ」と言われた翌日には窓際に空きが出て、
窓際の空きスペースを照会すると「明日患者さんがくる」といって、
「みんな同じ状況だから一つ一つ聞いていられないのよ」とまた同じエクスキューズは理由になっていないと考えます。
なぜなら、医師や看護師さんによっては「病床の位置はタイミングしだいだからね、でも、空いたら調整を検討しますね」とその場はいったんリクエストを受付け、その後全体を検討して、病院側で優先順位付けをすればよいからです。

3. 入院病棟の病床ベッドの管理のあるべき姿
ウェルビーイングの観点から、以下のような提案をします:

  • 環境調整
    病室の向きやベッドの位置による照度の調整を行い、
    患者の睡眠状態や病状に合わせた環境を提供する。

  • 日光浴の機会
    患者が日光を浴びられるように、プライバシーを保護しながら病室のカーテンの開閉を調整する。また、患者が自分で日光を浴びられるような環境を作ることも重要です。

  • 患者のウェルビーイングの考慮
    患者が自分らしいウェルビーイングを感じられるように、病室を自分好みにアレンジすることや、適度な運動、バランスの良い食事、十分な休息、趣味の時間、感謝の気持ちなどを大切にする。

以上のように、病院側の都合と患者のウェルビーイングの観点から、入院生活を最適化するための工夫が必要です。

これらの提案は、患者の健康と幸福感を向上させ、より良い入院生活を実現するためのものです。

警鐘

入院中に病床の位置や環境がいかに大切か、日々考える必要があります。病院側のマネジメントが日々の中で患者ファーストではない効率重視な運営に陥っている可能性があります。

これは、患者のウェルビーイングを脅かす可能性があります。

私たちは、患者の健康と幸福感を最優先に考え、より良い入院生活を実現するための改善策を模索するべきです。

なぜなら、入院生活は加療の手段であってゴールではないからです。
退院後に日常を取り戻すためにも、高齢入院患者は、暫時の入院であっても、筋肉や機能は漸次減退しているのです

高齢者が入院中に一日絶対安静にした場合、どれくらいの筋肉や機能の低下、そしてそれを取り戻すための努力がどれだけ必要なのでしょうか。

1. 絶対安静による筋肉や機能の低下
絶対安静の状態、つまり寝たきりの状態では、
1週間に筋力の10%~15%が失われると考えられています。

筋肉は動かさないことで縮んで薄くなり、筋力の低下につながります。
特に高齢者では、2週間の床上安静でさえ下肢の筋肉が約20%も萎縮するとも言われています。
リハビリが重要であることの所以です。

2. 筋肉や機能を取り戻すための努力
筋力を取り戻すためには、実質的に筋力が低下した期間の約4倍もの時間が必要になると言われています。

つまり、1週間寝たきりになると、
積極的にトレーニングしても元に戻るまで約1ヶ月はかかるということです。

医師によっては、高齢になった場合、若年・壮年期と違って、
トレーニングをしても入院前にはもどらない、とすら言う方もいます。
いずれにせよ、入院患者のコンディションをその段階でのベストを維持する努力とサポートが必要なのです。

~ご参考とエビデンス~


(1) ウェルビーイングとは~「よい状態」を目指す具体的な方法をご紹介
 https://health2sync.com/ja/blog/well-being/


(2) 患者の睡眠ケア Q4環境整備【入眠しやすい環境づくりとは?】
 https://kango.mynavi.jp/contents/nurseplus/workstyle/20190418-12584/


(3) 病床削減時代を生き抜くベッドコントロール術 - 病院経営事例集. https://hpcase.jp/bedcontrol/


(4) 日光が骨折予防に効く!? 高齢者の骨折について.
https://www.okaya-hosp.jp/news/docs/1688427595639.pdf

(5) 意外!?「日光」は骨の大切な栄養源|コツコツ健康「骨」コラム .... https://5252hone-lab.com/column/index10.html


(6) 外出自粛で外に出ず…日に当たらないと骨折しやすいの?
 https://hc.nikkan-gendai.com/articles/273639


(7) 高齢者に多い骨折とは?骨折する理由と予防策について
 https://www.chushikoku-kaigokango.com/knowledge/7279/


(8) 【入院あるあると自分でできる工夫】
ウェルビーイング観点で入院を最適化する②
 https://note.com/premier12/n/n27a07965c78b


(9) ウェルビーイングと「未病」の関係 
 https://mibyou-tiryou.org/118/


(10) ウェルビーイングとは?5つの要素や注目される理由、日常生活 .... https://www.fancl.co.jp/clip/healthcare/tips/2403-3k/index.html


(11) 閉じられた世界に開く病室の窓 - sitefit. https://www.sitefit.net/2019/02/blog-post.html


(12) ベッドを窓際に置くメリット・デメリットとは?配置する際の .... https://nell.life/wenell/2842/

(13) 入院中の筋力の低下を回復するために必要な期間は?
 https://nextsteps.jp/houmonreha/post/63/



(14
) 廃用症候群 | 健康長寿ネット
 https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/haiyo-shokogun.html




(15)
失った筋肉を取り戻すには 
 https://yaoitakinenkai.or.jp/archives/1128



(16)
高齢者が落ちた筋肉を戻すために大切な3つのこと!
 https://www.saishunkan.co.jp/lashiku/health-care/body/older-adults-regain-muscles/




(17
) 失われた体力を取り戻す 下半身の「これだけ筋トレ」
 https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/20/072200023/073100002/




(18)
体力をつけるために日頃からできる工夫は?
 https://alinamin.jp/tired/build-up-physical-strength.html




(19
) 運動不足が筋肉に与える影響と、活力を取り戻すための整体ケア
 https://ameblo.jp/hirosawasatoki0/entry-12838923106.html




(20)
筋肉が落ちるとどうなる?落ちた筋肉を戻すにはどうすれば?
 https://epark.jp/medicalook/risk-losing-muscle/



(21)
入院したら“病気”になった! 高齢者が陥りがちな5つの機能とは?
 https://kouhokuegao.com/archives/186



窓際のベッドが空いているのに移動させてもらえないことをきっかけに
考えるきっかけとなりました。
病院側は説明責任を果たし、
入院患者側は納得できなくても理解できる説明を受けることは、
患者のウェルビーイングを高めるために不可欠です。

入院病棟の病床ベッドの管理は、患者の健康と幸福感に直接影響を与えます。
それぞれの患者が自分の状況を理解し、自分の健康に対する責任を果たすことができるように、
私たちは病院側も入院患者側もなく全力でサポートします。
なあなあにならないマインドセットを持つことで、
より良い入院生活を実現・サポートしましょう。



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