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第12回 老舗❤️LOVE(丸山→大澤)

大澤さん、こんにちは。またも1週空いてしまってすいません…。
会社の決算やら引き継ぎやらミュージアムショップの新しい展示の立ち上げやらで…、いや……違うな。今年に入ってから(?)なんだかいつもバタバタしていますね……。まぁ数人で進めているような小さな成長途中の会社なので、まだまだ余裕がないのも仕方ないのか。でももう少しだけでもなんとかなるといいのですが。

さて、そんな中ですが現在進めている仕事の一つに東京都美術館のグラフィックデザインがあります。ですので、今年に入ってから打ち合わせなどでちょこちょこと上野に行くことがあります。その際に上野でお昼ご飯を食べたり、帰りにちょっとアメ横を覗いたりしています。なんだか自分の人生の時間の中で上野とアメ横の評価が一周したのか、すごく楽しくて充実しています。
*読んでいただくみなさまに勘違いされないように一応記載しますが、マティス展には全く関係しておらず、このページのトップ画像の左にチラッと見える、都美セレクション展のグラフィックデザインを担当しています

自分の育った文京区。

さて、なんかすごい普通のこと言ってしまましたが続けます。
今現在、私は東京の西側エリアの国立市に住んでいるのですが、元々の出身は文京区の小石川というところ。文京区って東京ドーム以外にはあまり普通の人には馴染みがなく、なんとなく「東京出身者だ!都会すげ~!!」みたいな感想しかもらうことがないのですが、まぁそれなりに人口も多いし、都会じゃないとは言わないですが、それでも僕が子どもの頃と今の文京区はイメージが全く変わってきている気がします。

僕が子どものころの文京区はすごく下町で、木造の古い長屋がたくさんあって、1階で印刷工場をやっていて、その工場の上に住んでいる同級生などがたくさんいました。文京区とその周りには、講談社・集英社・小学館など日本トップの出版社が近くにあるので、当時は印刷関連の事業がすごく盛んだったのです(今はどうなんですかね?)。印刷会社も本当にこまごました会社も多く、工場というよりは「こうば」って感じの小さなところが多かったです。
そう言えば僕が小学校低学年の時に東京ドームが完成したのですが、当時は自宅の2階から東京ドームの屋根が見えました。それくらい高い建物や大きいビルが少なかったのです。

ご多分に洩れず僕の父も製本業をしていました。週刊少年ジャンプの製本とかをしていたのを覚えています。と言っても当時は80年代~90年代のジャンプ黄金期。650万部以上発行したギネス記録も残っているくらいなので、地方も含めてあらゆる会社でジャンプを印刷したり製本していたんだと思います。今考えると週に600万部とか異次元すぎますよね。
当時の連載陣は、キン肉マン、Dr.スランプ、キャプテン翼、北斗の拳、ドラゴンボール、シティハンター、魁!!男塾、聖闘士星矢、ジョジョの奇妙な冒険、ろくでなしBLUES、ダイの大冒険、SLAMDUNK、幽遊白書…、誰しも一度は聞いたことあるようなタイトルの目白押しです。すごすぎるやろ。。。

アメ横センタービルの隣にあるアーチ

上野とアメ横の記憶と魅力

さて脱線したので話を戻して、そんな文京区で育った僕が一番最初に通い始めた繁華街が上野アメ横でした。中学生の時に自転車で行ける繁華街で最も近いのが上野だったのです。90年代当時はアメカジのブームなどもあり、古着屋や(今思えば)よくわからんアメカジファッションのお店などもあり最先端だと勘違いして通っていました。また年末の食材の買い出しや、家族で食事などにもよく行ったのを覚えています。

時は経ち高校生になってからは上野を面白いと思うこともなくなり足は遠のき、30代に東京の西側エリアに引っ越しをしてから、あまりアメ横を訪れる機会はなくなっていました。
しかし!なんというか価値観が一周したのか、最近は上野に行くのがかなり楽しい。上野(含むアメ横)って、個人的に不要なおしゃれという名のカツアゲもなく、ちゃんと美味しいものが適正というかフェアに楽しめる街だなと改めて感じています。

いつも老舗で買い物を

探している商品が見つからないほどの商品量(この時は間違えて買ってしまいました)

ということで、美術館への打ち合わせにかこつけてアメ横で買い出しを。

まずはドライフルーツを調達しに、ドライフルーツとナッツの専門店の小島屋さんに。我が家ではもう10年近く朝食は[ヨーグルト・豆乳・バナナ・ブルーベリー]を食べ続けているのですが、最近はヨーグルトと一緒にドライフルーツを漬け込んでいます。下のリンクのヨーグルト専用ドライフルーツミックスです。小さく切られたドライフルーツが美味しすぎて、今年に一度食べてからはやめられなくなってしまいました。また一つパンドラの箱を開けてしまった…。
https://www.kojima-ya.com/c/all/dried-fruit/b003/b00302

ちなみにおつまみ的なナッツもどれもすごく美味しいです。ストックしておくとちょっと飲む時のお供にはもちろん、お土産にも喜ばれます(別にアフィリエイトではない)。
https://www.kojima-ya.com/c/all/nut/a004/a00405

スペシャリティコーヒーというには安すぎる豆の数々。多めに買うと単価も下がります

次はお向かいにあるコーヒーのビタール。ブレンドからスペシャリティコーヒーまで、多くの種類のコーヒー豆が揃っていて、小売価格としては破格の値段で購入できます。ただ悲しいことに僕はコーヒーの酸味が得意ではないので、基本的にやや焼きの入ったブレンドにしてしまうことが多いのですが、この時はせっかくなのでマンデリンを購入。


所狭しと並ぶ軍もの。洋服(軍服?)から靴やバッグなどの小物までなんでもそろう

さらに目指すは、中田商店。実際は最近はほとんど立ち寄らないのですが、主体的に洋服を買い始めた中学生時代にこのお店の異様な空気にハマってしまい、それからはクラスに一人はいるミリオタファッションに沼った学生時代を過ごしていました。通いはじめた当時は有名なお店だとは思っておらず、高校生くらいになってから当時のファッション誌とかにも掲載されていて、その時に初めてすごいお店だったことを知りました。いつも懐かしく微笑みながら前を通り過ぎています。なお、いまもミリタリーファッションは皆さんに気が付かれない程度に普段から嗜んでおりますがその話はまたいずれ(?)。

老舗で楽しむ、ご飯とデザート

チキンとジャガイモだけがゴロッと入っているところに男気を感じます

そしてこの日の昼食はデリーに。ここまでくると実際には湯島の方が近いのですが、アメ横からは目と鼻の先です。オススメのカシミールカレーはシャバシャバのスープで激辛。初めて食べた時は家のカレーと違いすぎて正直意味不明でしたが、なぜか完食した時に勝手に大人への階段を確実に登れた気がしました。そんなことないのに。。。ということでここも物心ついた時から通っていて、インドカレーというものをちゃんと意識した原体験的なお店です。テーブル席も2名席しかなくて、カウンターメインのすごく狭いお店なのですが、なんかこういう飾らない雰囲気もとても好きです。

ソフトクリームが溶けてきて黒蜜と混ざっていくのが最高に美味しい

そして食後の締めはあんみつのみはしへ。オーダーはもちろん白玉クリームあんみつ一択です。クリームがソフトクリームで、こし餡は甘すぎずにその対比のバランスが素晴らしい…。そういえばあんみつってほとんどみはしでしか食べる機会がないかも。甘味処って入ろうと思うことがほとんどないのですが、みはしだけはなんか行こうって気になるのはなんでなんですかね。記憶の中に刷り込まれてしまって逃れられないんですかね。

上野は他にも井泉のとんかつやうさぎやのどら焼き、サウナの北欧や、もつ焼きの大統領などなど、いいお店の宝庫ですね。どこも旧くて雰囲気も最高のところばかり。
また上野には味坊グループなどの新しいいいお店もたくさんあるので、どちらの選択肢もある懐の広さが本当に魅力的ですね。というわけで、大澤さんが東京にいらした際には大統領にでもいきましょう。いつもnoteが遅れるお詫びをしますね。

もう30度を下回ることはなさそうな東京の夏にやられている 丸山より


丸山晶崇(株式会社と)
東京都生まれ。デザインディレクター/グラフィックデザイナー。2017年に株式会社と を設立。地域の文化と本のあるお店『museum shop T』や、千葉市美術館ミュージアムショップ『BATICA』など、ショップの企画・運営もしている。アート関係の仕事や地域の仕事を進めると共に、公開制作・展示・アーティストとの共同企画など幅広い活動を続ける。「デザイナーとは職業ではなく生き方である」をモットーに、デザインを軸にしたその周りの仕事を進めている。長岡造形大学非常勤講師。

大澤夏美(ミュージアムグッズ愛好家)
1987年生まれ。札幌市立大学でメディアデザインを学ぶ。在学中に博物館学に興味を持ち、卒業制作もミュージアムグッズがテーマ。北海道大学大学院文学研究科(当時)に進学し、博物館経営論の観点からミュージアムグッズを研究し修士課程を修了。会社員を経てミュージアムグッズ愛好家としての活動を始める。現在も「博物館体験」「博物館活動」の観点から、ミュージアムグッズの役割を広めている。

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