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後悔

30年ちょっと生きてきて、色々と後悔はあった。

あの時こうしていれば、あんなことをしなければ。

過去をやり直したい人、なんとなく今も心に引っかかっていることがある人はごまんといるだろう。


私も後悔はたくさんある。

もっと勉強すればよかったとか

もっとバレエの練習をちゃんとやればよかったとか

大学の頃もっと資格を取ればよかったとか

もっとメイクやファッションに興味を持てばよかったとか

興味を持ったサークルに思い切って参加すればよかったとか


とはいえ1個1個は小さなことだし、そのせいで大きな失敗もしたことがないから、まぁそれはそれで、いいのかなとも思う。

どれだけ頑張っても、後悔しないことなんてきっとないから。


しかし多くの先人も言っていたように、今とてつもなく後悔していることが1つある。


「子どもをこんなに叱らなければよかった」


毎日毎日、仕事に家事に育児に、やることが色々とあって忙しい。

そんな中で、子供が危険なことをしたとき、人を傷つけた時、ルールを守らなかったとき、それだけに絞っても注意すべきシーンはたくさんある。

やんわりとした注意で聞いてくれれば良いが、現実はそうもいかない。


最初は優しく諭すように話すが、最終的には私の中の毘沙門天なのか雷神なのか鬼なのかわからないが、とにかくとんでもない奴が出てくる羽目になる。

そしてそのたびに思うのだ、「あぁ自分はなんて怒りっぽい人間なんだろう」「子どもに大きな声を出して、なんて酷い母親なんだろう」と。


加えて自分の体調、気分、予定などによってイライラが募り、どうしても子供にキツい物言いをしてしまうこともある。

いわゆる「感情的」というやつだ。

これは教育上非常によくないことである、ことは理解している。

しかし母親だって人間だ。月のモノが来ればメンタル体調共にズタボロだし、そんなときに限って夫が出張などした日には全てのタスクを一人で担い、おはようからおやすみまで子どもとずっと一緒、ということもある。


長男は保育園に行くが、次男はまだ在宅だ。

送迎時の1,2分以外、大人との会話もなく、日本語が通じきっているのか怪しい2歳児と四六時中一緒にいると、時折やるせない気持ちにもなる。

とはいえ別にこれは誰かに課せられたわけでもなく、まぎれもなく自分が選んだ人生だ。

結婚相手も、子供の年齢差も、保育園や幼稚園にいつ入れるのかも、すべて私が決めたこと。

なのでこういった部類の愚痴をこぼすとSNSでは「じゃあ子供を産まなければいいのに」と言う人も出てくる。

いやいやそうじゃねーんだけどな、と思いつつ、自分も独身時代には同じようなことを思っていたので、これに関しては小学校や中学校で性教育と共にしっかりと教えるべき案件ではないかと思う。


話は戻って。

次男は年明けに3歳になるが、ごはんを自分で食べない。

スプーンにのっければ口には入れるが、そのレベルだ。

ちなみにおやつは自分で食べるし、ポテトも手づかみで食べる。

ゼリーやアイスならスプーンを持って積極的に食べるので、食べようと思えば食べられないことはないのだろう。


それでも、どれだけ言い聞かせても懇願しても怒り狂っても、全く食べる気配がなかった。

来年から保育園なのに、大丈夫かよと思っていた。

それが今朝から自分でごはんを食べている。

簡単なことだ、クリスマスにサンタさんが来るにはオムツをやめるか自分で食べるか、どちらかが必要だといっただけ。

そんなことで、あっさりと、自分で食べた。

なんなら麺などは箸を使って食べていた。


こんなことなら、待ってあげればよかったなと。

怒ったり突き放したりせずに、彼のタイミングを待ってあげればよかった。

なぜ私は、待てなかったのだろうか。


そんな後悔で、いっぱいになった。

とはいえ3歳前で自分で食べないのもなかなかにヤバめなので、待てない自分がいても当然だ、とは思う。

周囲からも「まだ自分で食べないの?」とか言われちゃうもんだから、お母さん必死になっちゃったわよ…。


長男のときも、今考えるとあんなに怒らなきゃよかったということがよくあった。

というか、今もある。

子どもの寝顔を見ては、「ダメな母親でごめんな~」と思いながらレモンサワーを煽る日々だ。


妊娠中、先輩ママに「放っておいても子供は育つ!」と言われた。

正直お花畑なマタニティライフを送っていた私は「何言ってんだこいつ」と思っていた。

しかし、今ならわかる。

言わなきゃいけないこと、教えなきゃいけないことももちろんたくさんある。

けど、1人で勝手に覚え、学び、成長していくことも、たくさんたくさんある。


「優しい人になってほしい」「愛される人になってほしい」そう思うとどうしても世話を焼きすぎて、口や手を出しすぎてしまうことがあるけれど。

肩の力を抜いたほうが後悔しないことも、あるのではないだろうか。

もっとやってあげればよかった、っていう後悔もしたくないけど、今の自分は絶対にうるさいババアだったなと後悔することになりそうなので。

後悔しない人生、生き方ということをもう一度かみ砕いていこうかな、と思ったのであった。

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