慣れは麻酔のように曖昧な味
君がおばあちゃんになったとき、どんな顔をしているんだろう。
僕には見られないのかな。
人間ドックの結果が書かれた紙を見たときに、そんな思いが最初にすーっと浮かんできた。
もし感覚を何か一つ失わないといけないとしたら何が嫌だろう。くだらない仮定の話だと知りながら、想像したことがある。僕は視覚だった。
でもそういうのって不思議とそうなるのが憎たらしい。最初に失うのは「見ること」になるかもしれない。神様はかなり天邪鬼だ。普段は祈りを捧げないし、存在を思うことすらないのに、こう