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お母さんという役割

気がついた時には何が起きたのかよく分からなかった。

医療職の皆さんが口を揃えて、「よくここまで頑張った」「素晴らしい」「なかなか助けられない疾患だから症例報告をしたい」「奇跡だ!」「すごい!」などなど言ってくれて、私が助かったことは稀有なことなんだと認識した。

中でも印象的だった言葉は
「あなたを助けられたことはもちろん嬉しい。それ以上にあなたの3人の子どもたちにお母さんがいるという環境を作れたことが心から嬉しい」と言ってくれたことだ。

病気になるまで、私はどこか「お母さん」になりきれていなかったのかもしれない。私にとって母の存在はとても尊いものだけど、子どもたちにとって私が「お母さん」として尊い存在なのかというと自信がなかった。

そこに笑顔でいてくれるだけでいいんだよ。と家族が言ってくれた。
何もできなくても、存在自体が子どもたちにとって大事なことであるということを学んだ。

子どもたちの「お母さん」という役割は自信があるなしに関わらず、私にしかできない。子どもには自信をもってもらいたいと思うのであれば、私が「お母さん」という役割に自信を持ちたい。この役割を全うしなさいと神様が生かしてくれた命なのだから。



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