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おおきなかぶとねずみさん

息子に絵本を読む。今息子のブームは「おおきなかぶ」
何度も何度も「もう一回と」おねだりをされる。何度も一緒に読む。

ふと思い出す。

わたしが年少の4歳の時、おゆうぎ会で「おおきなかぶ」をやった。
わたしは「ねずみさん役」をやりたかった。ねずみが最後にやってきて、かぶを引っ張って抜ける。ねずみさんすごい。そんな役をやりたかった。
わたしは4月生まれで、クラスの中では群を抜いて背が高かった。先生に「さゆりちゃんはねずみ役はちょっと・・・」と言われた。しかもお母さんから言ってくださいと母が言われていた。(のを横で聞いていた。)結局、おばあさん役をやらされた。(ねずみ役はねずみ役をやりたいと言っていない小さな女の子がやっていた。)「ちょっと・・・」とはなんだろうか。ねずみさん役をやりたかった自分が恥ずかしくもなった。

そんなことがあったなー。と今では笑い話にできるけど、しばらくこの話は、身のふり構わず「ねずみさん役」をやりたいと言った自分が恥ずかしくて恥ずかしくて、「ねずみさん役」ができない自分が情けなくて、こんな自分が嫌いとすら思えてきてしまって、、、、できなかった。なんともくだらないと思うかもしれないけど、消化するまでしばらく時間がかかった。大人になりいろいろ学習する中で、今ではそんな自分も愛らしく思えてきた。自分の気持ちを大切にして「ねずみさん役」をやりたいと思った自分を愛おしもうと思う。

息子と何度も読みながら、もし自分がその場面の「おとな」だったらなんと言うだろうか。考える。
なぜ、ねずみさん役をやりたいのかを聞くだろうか。そのままねずみ役をやってもらうだろうか。なんのためにおゆうぎ会をやるのか立ち返るだろうか。子どもたちで配役を決めるセッションを設けるだろうか、、、。難しいかもしれない。
ただ、子どもと時間をかけた深い対話を大切にしていきたいと思うのである。

今度もう少しお話しできるようになったら何役をやりたいか息子に聞いてみよう。

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