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無休無給で働く為の精神の保ち方


前回の記事で、
自己犠牲について話しました。

アシスタントの仕事は
自己犠牲そのものです。
これは通らなくてはならない道
だと思います。
もちろん、そんなことさせない
優しい師匠もいるかもしれませんが
それはアシスタントを完全に道具
として使っている場合が多いです。
育てる気がない、
『とりあえず雑用係として
辞めずに続けてくれればいいや』
そう考えてるスタイリストは
たくさんいると思います。

師匠に育ててもらおうっていう
マインド自体おかしいって
意見もあると思いますが、
私たちはもう師匠を信じ続ける
しかないのです。

本当にこのままでいいのか
ここで働き続けていいのか
成功できるのか

そんなものはやってみないと
わかりません。
保証はどこにもありません。
フリーランスとして働くために
頑張っている人は誰しもが 
感じる不安だと思います。

しかし、誰の元から独立するか
が大きく自分に影響することは
今までの記事の通りです。

今回はそれでも辞めたくなるとき
心が死にそうな時
心が死んでしまったと
気がついた時
の対処法をお教えします。


「辞めたくなる時ないんですか?」
これは今まで散々聞かれた質問です。
当たり前にあります。

人権がないなと感じた時、
自己犠牲しすぎて自分が
わからなくなった時、

少しでも楽しさを見出せれば
乗り越えられたのかもしれません。
しかし当時の私にはそんな心すら
もう無くなっていました。 
過酷な労働環境 
睡眠不足、不摂生、 
業務連絡以外で人と会話する
ことが無くなり、 
社会との繋がりを、 
一切感じることのない数ヶ月を 
過ごしました。 

家で寝れたのが月に一回
あるかないか、 
一週間の平均睡眠時間が8時間
それを4ヶ月近く、
言葉を発する相手は 
師匠か現場の人かプレスの人、
睡魔が怖くて食事を取るのが怖くなる、
コンクリ床の上で身体が痛くて
起きれるように仮眠、
それでも寝坊するから極寒の中
外で仮眠とる、
歩きながら、自転車乗りながら、
服探しながら、気絶するかのように
寝てしまう・・・

これでまともに生活できる 
お給料は貰えなかったです。

そんな怒涛のスケジュールを
たったの約半年間
過ごした結果、
自律神経失調症と
軽度の鬱病になりました。

鬱病なんて、診断されるかされないか
の問題だろって思ってた自分が、
急に朝起き上がれなくなって
初めて仕事を休んで
理由もなく涙が止まらない

その時初めて自分と向き合いました
向き合い方がわからなかったので
日記をつけました。
たくさん本を読みました。

幸いにも、私はその後
ゆとりのあるスケジュールの中
働いています。 
だから今、自分を大切にする訓練
をしています。


これを読んでる貴方に
伝えたいことは、

自己犠牲は演技でいい
自分の本心を見失わないで

ということです。


奴隷のようにこき使われても
自分の意見を全て否定されても
悪くないのに怒られ続けても
八つ当たりをされても
人格否定されても

決して自分だけは自分のことを
認めてあげてください。

そして、上記のようなことを
してくる大人はたくさんいます。
そんな人たちの言うことを
間に受けないでください。
貴方を守れるのは貴方だけです。


『辛い思いをしてまで
この仕事をする意味があるのか
でもここまで続けたし
辞めるのはもったいない』

そう考えてる方がいたら、
ぜひ続けてください。
(自分を守るために逃げる道
もありますが...)
そしていつか見返せるように、
この業界を少しでも良く
していけるようにしませんか?

フリーのスタイリストとして
成功するには、このくらい
耐えられるメンタルが必要
なんだと思います。
鬱病だの自律神経失調症だの
そんなのは言い訳って言われる
と思ってます。

だけど、自分のもとで働く人たちを
大切にできない人間にはなりたくない

周りを蹴落としながらじゃないと
上にいけない人間にはなりたくない

そう思ってます。

もう少し心に余裕を持って
この仕事できないのかなって
いつも思っています。

急な案件も多いし、
大量の案件を同時進行で
進めなきゃいけない、
常にマルチタスクに追われ、
プライベートはない。

でもそんなこと初めから
わかりきって続けてますよね?
いかに効率よく仕事を進めるかを
アシスタント時代に訓練する
ものだと思ってます。

この業界、続けることが一番
大切なんだと身をもって実感
しています。

私達の夢は、アシスタントになる事
ではありません。
ファッションスタイリストとして
独立することです。

そのことを忘れないように
自己犠牲する演技をしましょう。


自分のなりたい像を見失わないこと、
自分を大切にすること、

これが私が考える
無休無給で働く
精神を保つ方法です。


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