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本と思い出【怖い絵】

こんばんは。
今まで読んできた本について語るシリーズです。

レビューや考察なんかは苦手なので、読んだ当時の自分の事とか、そういう思い出語りみたいなものになると思います。
あらすじも端折ります。話す上で必要な部分だけ説明します。

この本自体は高校生の頃に、書店で見かけてずっと欲しいと思っていました。
社会人になってから、文庫化されたものを購入。シリーズとして他にも「泣く女篇」などがあります。ま、全部買っちゃうよね。

書店で気になった理由として。私は昔から絵というものに少しですが興味があり、特にこの本で取り上げられているような「作者の意図するもの、時代背景」なんかに惹かれることがありました。

小学生の頃に遡るのですが、週1の母の通院によく付いて行っていました。
病院へ行っても、母と医者が話をするまでの待機時間が長く、1時間ほど待たされることがほとんどであり、暇を持て余して色々院内を探検したり、好き勝手していました。

そんな中、何かのフリーペーパー?的なもので絵画を紹介するコーナーを読むのが定番となっていました。印象に残ったのはゴヤの『我が子を食らうサトゥルヌス』です。

やはり強烈というか、最初は怖いなと思いました。家でバイオハザードをプレイしている父や姉を見ていたり、ホラー映画などを好む父の影響で、当時の私は随分怖がりな性格でしたから。
でも、それに惹かれてしまったのです。子供って七不思議とか、都市伝説とか好きになりやすいじゃないですか。怖いのに見たい…好奇心が勝ってしまう。今でもそういう事、多々ありますが「怖いのに、嫌なのに惹かれてしまう」という気持ちってなんかすごく好きです。

そのうち「なんでこんな絵を描こうと思ったんだろう」という考えが沸き上がりました。小学校の図書室でみたピカソの絵なんかも、ガチャガチャですごさがわからず、ゲラゲラ笑って見ていましたけど。
サトゥルヌスに関しては神話が元になっているということから、そういうものにも興味を持つようになりました。

絵画には元になった物語や、その時代背景や、作者の心情なんかが反映されているものがありますよね。
そういうことが知れるのがとても楽しいのです。
今では考えられないようなことが常識だったとか。拷問の歴史を図書館で調べたことがありましたけど、人間って奥が深いですよね…。

絵画だけではなく、文学なんかにも言えることだと思います。
作者が大変な時に書き上げたから、主人公にそれが反映されているとか。誰かに宛てたメッセージだったりとか。
あと実際にあった事件を童話にしていたり。

大学で将来の就職のためとかでなく完全に好きなものを追求できるとしたら、こういう作品の背景を知れるような分野に飛び込んでみたかったですね。人文学ってやつですか?

まぁ趣味の範囲なら今でもできますけどね。
だからこそ、こういう本があるとついつい買ってしまいます。

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