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VUCAな世界のマネジメントにはどのようなスタイルが適しているか

VUCAの時代のマネジメントは従来のマネジメントと何が違い、どういう方向に進めていくのでしょうか。この問題について考えてみたいと思います。ここをスタート地点にしたいと思っています。


◆「物の見方や捉え方」が変わる

VUCAの時代、VUCAの世界は、従来の時代や世界とは「パラダイム(paradigm)」が違うという感覚があります。パラダイムとは、

特定の時代や分野において支配的な規範となる「物の見方や捉え方」

のことです。これに対して、時代とともにパラダイムが変わっていくことをパラダイムシフトと言います。最近の例でいえば

大量消費社会から、持続可能な社会に変わっていく

ことは典型的なパラダイムシフトです。また、直近で起こりそうなパラダイムシフトは、感染症と共存することです。これまでは、感染症は根絶し、克服するというパラダイムがありましたが、21世紀になってから頻発する感染症でこのパラダイムが崩れつつありました。そこにコロナで一挙にパラダイムシフトし、感染症と共存するという新しいパラダイムが生まれつつあるように思います。


◆VUCAというパラダイム

VUCAもこのようなパラダイムシフト一つです。従来のパラダイムは、未来は予測でき、最適な未来に向かって意思決定をし、行動していくパラダイムがありました。このパラダイムに従って、戦略を立て、目標を作り、活動をしていったわけです。

このパラダイムが成り立たなくなっています。

最適化に関しては、環境の変化・変動が激しくなり、そもそも最適を求めることの意味がなくなってきました。予測に関しても同様です。従来の未来を予測できるというパラダイムでした。しかし、VUCAの時代にはそもそも、未来の予測などできません。他にも経験の意味がなくなるといった変化や、いくつかの変化を含むパラダイムがVUCAというパラダイムです。一言でいえば、VUCAは

「目の前の問題を一つずつ解決し、前進していきながら、自分たちの存在意義を高める」

時代であり、世界だと考えられます。

このような見方ができるVUCA時代の新しいマネジメントのスタイルを探していくことがこのマガジンのコンセプトです。

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◆VUCA時代のマネジメントの視点の例


例えば、組織やマネジメントに関しては

・統制型の組織から、自主経営組織へ
・管理中心の組織から、現場中心の組織へ

という変化が必要ですし、また、組織を動かすツールに着目すれば

・戦略からパーパスへ
・経験から思考へ

という変化が必要になってきます。

さらに、こういう方向性でマネジメントするには、思考法として

・問題解決から問題発見へ
・どうやるか何をするかへ
・HOWからWHYへ

という変化が求められます。

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本マガジンでは、このようなマネジメントのスタイルを議論して行きたいと思います。




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