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未来と芸術展を見てきた 2020年1月

気になっていた「未来と芸術展」を見てきた。場所は六本木の森美術館。副題が「AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」という、今の時代なかなかキャッチーなもの。「IBM Watson」と協働して決まったそう。だからかー。
前に「いま世界の哲学者が考えていること」という本を読んだ事があるのだけれど、この本に通底するような展示だった。
https://www.amazon.co.jp/dp/4478067023/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_gUbhEbW4E8B1P

展示内容は、都市や建築、住居やプロダクトデザインまでいろいろ盛沢山。音声ガイドは向井理(むかいおさむ、と分かっていてもつい心の中で、むかいり、といってしまう)さん。ええ声。こういう展示はガイドがあった方が楽しめるしということで、音声ガイドも借りた。
結局、全部見るのにかれこれ2時間以上かかった…混雑具合は休日だったけど、そこそこ入っている。でも、見づらいほどでもなくてよかった。

で、一番残ったのはこれ。めっちゃかっこいい…わずかな記憶を手繰り寄せて、どんな展示だったかというと、有機的な都市、ということだったと思う。都市の中の移動で最適なルートを検索、シミュレーション。だったと思う‥

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まあ展示そのものというよりこの装置が欲しいよ!!!
背面ディスプレイ、水平のディスプレイ、手前のパネルにはプロジェクターからの画像が投影されてて、未来感満載。しかも手前パネルは、立っている人の目線に合わせてくれて、しゃがんだりすると画像も動いてくる。私の考える未来がここに!!すごい。かっちょいい。

あとは住居、というか人間が住むところについては未来を志向するほど、動物的昆虫的になる感じ。そして、難しすぎてわからなかったけど、人間の神経的なホルモン的なものを感知して3Dで構築物を作る展示があった。ここ、めっちゃ難しかったので、いまだに咀嚼できない。身体性…メルロ=ポンティにも言及してたよ。でもわからん。見てた方のほとんどがわかんなかったと思う…

あとはロボットだったり、デザインベビーだったり、再生医療だったり、テクノロジーで可能になることによって、「人間」を再定義する必要に駆られてると感じた。自分と同じ遺伝子でできたスペアの体は「わたし」と同一なのか?もっというと、「わたし」を「わたし」たらしめている本質はどこにあるのか?現存在の体験は「わたし」を構成する要素?それとも記憶さえあればいい?…もうめっちゃ難しい。

偶然プロダクトデザインをされている方もこの展覧会は面白かったとおっしゃってました。たしかに、モノをつくるうえで、意思がどこに志向しているかは重要で、わたしは多分、そこは人間にむかっているんだと思ってる。

展示風景:「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」森美術館(東京)、2019-2020年




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