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23.拒否した先にもある利益?

 「長い物には巻かれろ」が好きな言葉のひとつなのですが、「短い物には巻かれるな」と同義です?

 私の得意料理(当社比)のひとつにペペロンチーノがあります。にんにくと鷹の爪をたくさん入れて、それに対抗するよう玉ねぎを甘めに調理するのがポイントです。
 結構辛みを出すと全体のバランスが整ってGoodです。もはやご飯が進みます。パスタなのに。

 辛い物を食べた時よく水を飲みますが、さらに口の中に辛みが広がることはないでしょうか。これは唐辛子に含まれる辛み成分の「カプサイシン」が油溶性であり、水には溶けないからです。
 インドやスリランカのカレー屋さんに行った際によく感じますが、ラッシーを飲むとスッと辛みが抑えられます。私は辛いのが好きですが苦手なのでカレー甘口派故、ラッシーは重宝します。文字通り宝物のようです。
 秘密は牛乳に含まれる脂肪分にカプサイシンが溶けて口の中がスッキリするというわけです。さすがカレー大国、非常に理にかなっています。

 ヒトを含めほかの動物は唐辛子類をかじってもその辛さゆえに口から吐き出す事がおおいですが、鳥は気にも留めずパクパクチュンチュン食べてしまいます。
 なんとこのカプサイシン、鳥類には効かないのです。

 上記は唐辛子の大きな生存戦略のひとつなのです。
 植物全般に言えることですが、根が張り動けない自らの種子を動物を介して遠くに届ける手法はよく使われます。というかメインです。とりわけ鳥は飛行して移動するのでおのずと生息域が大きくなります。海を渡ることもあるくらいですから。
 唐辛子もどうせ食べられるなら広範囲に可能性をもった鳥に食べれられたいわけで、こうして唐辛子はカプサイシンを利用して鳥に優先的に食べてもらう事が可能になったのです。

 かくして唐辛子は種子運搬に関して「長い物」の鳥に巻かれたわけですが、この「短い物」への徹底した拒否は見習う場面があるかもしれません。
 モンスタークレーマーが来たら唐辛子を投げつけましょう。

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