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梅と宴

二〇一七年一月二十七日金曜日

晴れ

ぽかぽかとして春のような気候。

ともが来てくれた。わたしのまわりにいるひと、ひとりずつ彼女のファンになっていく。

昨夜「あした、ともが来るよ。」と言うと、「きいてない。」「昼なら会えないか。」だって。帽さんにとっても彼女はもう友人のひとりになっているのだ。どうもその言葉がひっかかっていたみたい。ともを迎えに行きながら、夜ごはんもいっしょにたべられないかな、あいこちゃんたちもいっしょにどうだろうと思いつきはひろがってひろがって。そうしてみんなで夜ごはんが実現したのでした。

いつもなら来る前に昼ご飯の準備をするのだけれど、どうにもこうにも献立がかんがえられなくて何もせずに迎えにいった。虫もうずうずと春かしらと薄目をあけていたかもしれない。わたしもスーパーに着いて、菜の花とあさりを手にとっていた。

菜の花とあさりのスパゲッティー。のんさんはつるるんと一本頬張るごとにともににこおっと笑みをみせて、何本もよくたべた。のんさんもすっかり彼女のファンになって、べったりと甘えていた。

ノーガード。ともはきっとノーガード。大切なそれ以外。だから、みんなもすっかり猫や犬がおなかをみせるみたいになってしまうのかなあと思う。

夜ごはんは、酒の友と書かれたお刺身盛り合わせ、味噌と酒粕のお鍋(せり、白菜、ごぼう、手羽元)、梅のちらし寿司(しらす、胡麻、しそ、茗荷、コンブ)。

春を祝う日のような夜だった。ともの作ってきてくれた金柑のタルトがおいしかった。ゆっくりゆっくり味わった。

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