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Z級うつ病ログ:整う気配のない自律神経と闘う健康診断

小学校から高校まで一応運動部に所属し、大学では声楽系サークルに所属していたので肺活量はまあまああるのだが、元来いかんせん吸う息が少ない。そのせいで鬱で1年半ほど寝たきり生活をして赤子以下の肺活量になってしまった。2分も歩かないうちに息が上がってきて、10分もすれば酸欠なのか手が痺れてくる。働き始めて毎日1万歩以上歩いているのに一向に改善されず、一応現在かかっている精神科の先生にも相談したが「そのうち鍛えられる」としか返ってこずやきもきしている。
そして梅雨明けが近づいた関西は非常に蒸し暑い季節になってきた。私の呼吸はますます浅くなり、マスクを可能な限りずらしても呼吸困難で毎日緊急搬送されるかの瀬戸際だ。
息ができない。苦しい。動けない。
ついに仕事にも支障が出始めたので早退して取り敢えず近くの内科を受診した。しかし「命に別条があるわけではないので安心してください」「特に悪いところはない」「付き合っていくしかない」と突き返されてしまった。こんなに苦しいのに付き合っていくしかないのか?しかも「生死に係わる状態ではないので薬はありません」って、それ「西洋医学上あなたは病気ではないので打つ手なしです」という事ではないか。最後までそんな感じだったので医師に対する不信感が膨れ上がって、メンタルケアのカウンセリングが始まっても一向に質問に答える気になれなかった。「大丈夫です」
「特にないです」。次第に悔しさがこみあげてきて泣けてきた。おそらく医者の方も困ったのか「…ほかに気になるところはありますか」と診察の終わりの合図を告げてきた。怒りのままに食い気味に「ないです、失礼します」と荷物を籠から出して診察室を後にした。特に処方される薬もなかったので早々に会計を終えて病院を出たが、私の呼吸は相変わらず浅いままでどうすることもできず帰宅後1時間ほどふて寝をしてようやく落ち着いていった。


そして呼吸が浅すぎて1週間も経たずに健康診断で死にかけた。
自分は午前11時の割り振りだったので朝食は抜く規則になっていたが、うつ病のせいで自律神経が乱れており朝食を食べないとなかなか血圧が健康状態まで上がらない自分にとって、食事抜きは死活問題になる。
片道2時間の通勤中もずっとふらふらしていた。のそのそゆっくり歩いて何とか会社に到着。そのあとのことは正直あんまり覚えていない。空腹のせいか異常な低血圧のせいか、まったく頭が働いていない状態で事務処理を可能な限り進めた。なんだかたくさんミスをしたような気もする(でも内線はかかってこなかったから大丈夫だったのかもしれない)。

長い。あまりにも長い。始業の8時半からまだ30分しかたっていない。体を起こしているのもつらく、よっぽど上司に健康診断の時間までどこかで伏せていていいかと相談しようかと思った。
恐らく上司の方も明らかに様子がおかしいこちらに気づいたのか、総務に相談して1時間前倒しで検診を受けられるように取り計らってくれた。
検診自体は血圧が低すぎ(最高88/最低44)て再計測になった(2回目もほぼ変わらず)以外は特に滞りなく終わった気がする。いつも引っかかる心電図もスムーズに計測が終わり、低血圧も持病の関係なので特に医師から精密検査を言われることもなかった。
ただ貧血気味の空腹状態だったので、血液採取はかなりまずかったと今さら思う。検査が終わって早急にカロリーを接種しようとマックのハンバーガーを食べたが頭がうまく働かない。ずっとエネルギー不足だ。そんな状態で『ヴァチカンのエクソシスト』を見たわけだが終始ハイで一滴もアルコールを飲んでいないのに酔っぱらったようにふわふわして手足も痺れた。
帰宅後、親に事の次第を話したら「おなかが空きすぎて時間前倒しにされることなんてある?」と予想外に爆笑されてしまった。
来年の健康診断は絶対に朝一にしてもらおう。


◆2023.07.31追記
ちょうど精神科の定期通院があったので、同席した母親に半ば強要されて今回の健康診断のあらましを先生に告白した。血圧の数値についてはあまりの低さに先生もドン引きしていた。なんだかすいません…。
因みに健康診断前の食事制限については、「流石に体調が悪くなる方がまずいから来年からはちょこっと食べても大丈夫ですよ、そんなに結果に影響は出(で)んしねぇ~」とありがたくも免罪符を得たので、1年後の健康診断の朝はモリモリ米を食べて臨みたい。だって夏は息がより浅いせいでパンが喉を通らないんだもの…。

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