Z級の日々:うつ病発症①

この記事ははてなブログに私が2021年10月に掲載したものを一部修正して上げ直しています。


ずっと書くべきか迷っていたが、やはり今後鬱病が治ったあとに再発させないためにも「前はこういう要因で発病して、こんな症状が出た」とまとめて記録した方が良いなと思った次第だ。
また、自分と同じように精神的に不安な状態の人の助けに少しでもなれたら良いなという気持ちもある。調べ方が下手なだけかもしれないが、意外とうつ病と暮らす人のブログや記録がなかったのだ。
 
もしかしたら一部の人にとっては、つらい思い出がフラッシュバックする可能性もないと言い切れないので、注意してほしい。自分が後から読み返しても、大丈夫なようになるべくポップな文体を心がけていきたい。(今年の1〜3月の鬱の原因となった出来事が軽くトラウマのようになっており、考えていると『凪のお暇』の主人公・凪のような「真っ黒な目」をしている事があると指摘された。我ながら怖い。)
 
 
 
記録するに当たって、自分の場合は下記の3つのパートが症状の変化を記録するのに適していると考えたので、それに則って話を進めたい。
 

1.背景事情
2.転勤から発病まで
3.発病・診断から回復1段階目(休職1ヶ月)まで

 
1.背景事情
背景と大きく出たが、自分の場合はこれも3つに分けることが出来た。
 
 

a.家族

父親もうつ病の傾向があったことが、自分が休職してから知った。
父親も私と同じ20代の頃、仕事の異動や転勤が引き金となり、度々1ヶ月ほどの休職を繰り返していたらしい(ただし、鬱状態の父親と、私が一緒に過ごしたことはない模様)。
私が罹った病院の問診では、必ず「家族にうつ病の人はいますか」という項目がある。鬱病の家族と過ごしていたら自分も鬱になったという体験談は聞いたことがある。果たして私が鬱病になったことと、親が鬱傾向にあることの直接的な関係はあるだろうか。解明してくれる記述が見つからなかったので、今のところは不明である。とはいえ無視できないとも思うので、次回の診察の時に担当の先生に聞いてみたい。
 

b.学生時代からの癖

学生の頃から常に頭の中で物事をぐるぐる考え続ける癖があり、常に「脳の疲労感」があった。特に大学時代は、サークル活動の一環で根を詰めて2時間以上フル稼働させる日が週に3日はあり、恐らくここから考え続ける癖が出来たと思っている(サークルが悪い訳ではない)。スポーツをした後のいい疲労感と似たものだと勝手に解釈していたが、鬱病というのは脳の使いすぎによる疲労、例えるならば「脳が疲労骨折している状態」らしいので、どうやら毎週「良い感じに脳が疲れてるわ〜」と喜んでいたのはかなりまずいことだった。
考え続ける癖は社会人になっても変わらず、脳は常時フル稼働だった。部署は営業でも、実際私がやっていたのは「インストア・マーチャンダイジング」というマーケティングに近い業務で、正解までの式の組み立てが長く多様、すなわちめちゃくちゃ頭を使うものだった。
こうして私の脳の疲労がどんどん蓄積されていた。
 

c.就職後の環境

就職してから1番変わったことは、周囲の人々の性格だった。お金が絡むからか、それとも「教養レベル」のフィルターがなくなったからか、同期であれ先輩であれ、社内の人々の悪意にダイレクトに晒されるようになった。
斜陽産業の中小企業に勤めていると、社内でポジティブな話はほとんどしない。話すことといえば、噂の皮を被った身内の悪口ばかりで、やる気のある人間の足を精神的にも引っ張ってくる。

特に親密なコミュニケーションを取っていた先輩と同期はその傾向が強く、平気で他人を「ディス」っていた。やれ「○○さんは眉書いてる感が強い」だ、やれ「みんながお前みたいに意識高いと思うな」などと、望んでもないのに悪口に付き合わされる。何と言っても、本人に悪口を言っている自覚が皆無なのがめちゃくちゃタチが悪かった。こちらが「それ○○さんのことディスってるんですか?」とやんわり話題を終わらせようとすると「いや、全然、何でそんな風に思った?」とポカンとされる。ここまでされると、スレた受け取り方をした自分が性格が悪いのではと思うほどに、潔い。

自分が他人からの評価(見られ方)や悪意に影響されやすいのだから、口さがない人間とはコミュニケーション量を自分から削るべきだったと今になって反省している。「根本的に性格が合っていない」とずっと感じていながらも、邪険にできないとずるずる話続けていた。仕事をする以上は、誰とでも分け隔てなくコミュニケーションは取らないといけないが、質と量は自分で調整するべきだった。
 
このように脳と精神に負担がかかる状態が常にあったわけだが、社会人を機に一人暮らしを始め、休みの日には趣味に没頭したりぼんやり散歩したりと、上手くガス抜きが出来ていたので、鬱病にはならなかった。
 
次回は、はっきりと鬱の症状が出始めた転勤以降の話をまとめていきたい。

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