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22歳、モーニング娘。の“まーちゃん”から“佐藤優樹”へ

円衣めがね

2021年9月24日15時、ハロプロ界隈に激震が走った。

佐藤優樹こと佐藤優樹のモーニング娘。’21卒業の一報は、瞬く間にTwitterのみならず、あらゆるSNSから狼まで駆け巡った。だいたい、普段は夜22時とかにアップしている「お知らせ」を真昼間に不意打ちでアップするから、そらヲタクはオタオタする。さらに内容が内容だ。動揺するなと言う方が難しい。

ただ、昨年から不調が続き今年の2月からは完全に活動休止となっていたまーちゃんのことを考えると「仕方ないよな」という感想ではある。彼女はボケボケしているようで、モーニング娘。に対する姿勢は誰よりも真摯だった。モーニング娘。が好きで「モーニング娘。のプロデューサーになりたい」とまで言っている子が、自分の体調不良から思うような活動ができないことは大変なストレスだっただろう。

まーちゃんは卒業にあたってのコメントで「やはり私はこの歳になっても迷惑を掛ける子なんだ」と語っている。病気の人間のことを本当に「迷惑」と思っている人間がいるとしたら、そんな社会は不健全極まりないと思う。これはアイドルだけじゃなく、全ての仕事においても同じだ。

ベッキーが良い事を言っている。

同じモーニング娘。の小田さくらも現在、機能性発声障害でパフォーマンスを制限している。Juice=Juiceのリーダーである金澤朋子も、持病の子宮内膜症で活動休止をしている。コロナ禍というのは、知らず知らずに多くの人のメンタルを蝕む。

しんどい時は休む。うまく行かない時は休む。

まーちゃんは卒業後もアップフロントに残ってソロ活動を続けることを宣言してくれた。ゆっくりとやれることを見つけて、大好きな音楽に触れていくことを止めないと言ってくれた。それだけでじゅうぶんだ。

思い半ばではあるだろう。10年近く前だ。まだ加入間もない佐藤優樹のことをつんく♂さんは「アイツの勝負は22歳やな」と評した。今年がその22歳の年。彼女の本意ではないかもしれないが、つんく♂さんの予言どおり歴史は動いた。

つんく♂さんは今年のまーちゃんの誕生日にnoteを更新している。有料なので全ては書けないが、この中でも「勝負の年」に触れていて、優しいパパのようなコメントを書いている。

「佐藤は佐藤らしく」

まーちゃんがまーちゃんらしく元気に過ごせること。それが一番であり、モーニング娘。としての活動は、だからここで区切りにしても良いんじゃないだろうか。

アイドルグループの振り付けなどを手掛けている竹中夏海さんが『アイドル保健体育』というムック本を出した。

今まで、なかなか語られなかったアイドルの心と身体のことをアイドルと身近で接している方が、多角的に問題点や課題を掘り下げてくれている。令和のアイドルは、パフォーマンスだけじゃなく本質的にも進化していく必要がある。そして、それは彼女たちを応援する我々もまた同様だ。

特に男。アイドルのヲタクの大多数は男だ。ただでさえガサツな男という人種のなかでも、女性というものに接する機会の少ない男ヲタたちは、だからこそ変な神格化をアイドルに対してしたがる。だが、アイドルも人間だという当たり前の事を学んだ方が良いと思う。アップデートしていこうじゃないか。ハロヲタ男子が時代の最先端になるって、カッコいいとは思わないか。

話が脱線しているな。

とにかく、まーちゃんは12月でモーニング娘。を卒業する。そして、これはおそらく序章なんだと思う。2018年に飯窪春菜が卒業してから3年。モーニング娘。は加入はあれど卒業という節目がなかった。

2019年の和田彩花卒業から激動の目まぐるしさで2021年まで突っ走っているアンジュルムヲタとしては、モーニング娘。も同じく転換期にきているように思えてならない。そして同時に今のモーニング娘。の若い子たちを見ていると新たな1ページを作るベストな状態になってきているという期待でワクワクするのだ。

つんく♂さんが「勝負の年」と言っていたのは、もしかしたら佐藤優樹にとってもであるが、モーニング娘。にとっても「勝負の年」ということだったのかもしれない。

大きく動き出す予感がする。

最後に、まーちゃん卒業コンサートが武道館だということが発表された後にJuice=Juiceが横浜アリーナでコンサートをすることが発表され、それに対して一部のヲタクが騒いでいる。モーニング娘。ヲタだけじゃなく、アンジュルムヲタも桃奈卒コンのことを引き合いに出している。

これに関しては、それぞれ切り離して考えないとダメだと思う。

特にJuiceの横アリに関しては、Juice=Juiceファミリーにとって、とても素晴らしいことなのだから、まず「おめでとう！」と祝福するべきだ。「なんで桃奈卒コンが」とか「だったら、まーちゃん卒コンを」なんていう愚痴は、Juice=Juiceの関係者に対しての呪詛でしかない。

同じハロプロ内で断絶を生み出してどうするんだ。憶測だけでヘイトを吐いても、なにも良いことはない。様々な事情があるんだと思う。僕らは完成図の無いままパズルを組み立てようとして混乱している。いや、そもそもこれがパズルなのかも分かっていない。そんな状態で、今ある情報だけで「あーだ、こーだ」と論ずるのは危険だし、意味がない。

特にこのコロナ禍。それぞれのチームが最大限に努力しているなかでJuice=Juiceが勝ち取った横浜アリーナという夢の舞台なのだ。それを素直に祝福もしないで文句を言うのは断固として間違っている。

分断は陰謀論の温床となる。

まーちゃんがブログをアップした。

ここに書かれていることが全てだ。佐藤優樹の輝かしい未来への一歩を大きな心で、BIG LOVEで、盛大に祝福しようではないか。

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