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ハロプロnote

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ハロプロ関係の考察やライブの感想だったりを書いてます。
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#考察

つばきファクトリー『弱さじゃないよ、恋は』と『君と綴るうたかた』

つばきファクトリーが6月にリリースしたシングル曲は、やはり『アドレナリン・ダメ』が一番人気だと思うのだが、個人的に好きなのは『弱さじゃないよ、恋は』だったりする。 そんな『弱さじゃないよ、恋は』の作詞は安定の山崎あおいさん。そして作曲はShusui/Josef Melin、編曲Josef Melinという去年のハロプロ楽曲大賞'21で堂々の2位を獲得した『涙のヒロイン降板劇』の作家陣だ。 山崎あおいさんの詩の世界観は他のグループに提供する歌詞でもそうだが、今どきの女子の不

アンジュルムにハマったミュージシャン堂島孝平による「すべての『べき』を肯定する」生き方

「四十にして惑わず」とは孔子の有名な言葉だ。40歳になって道理も明らかになり自分の生き方に迷いがなくなることを意味するのが一般的な解釈ではあるが、そこに異論を唱えたのが大槻ケンヂである。 「孔子は何もわかっていない。40歳にしてわかったことは、40代は大いに悩むという厳然たる事実である」と自著『いつか春の日のどっかの町へ』でボヤいている。 40歳のことを「不惑」と言うが、この「不惑」には別の説があるらしい。 「不惑」ではなく「不或」だったという説。「不或」とは「区切らず

アンジュルム『ハデにやっちゃいな!』から読む新成人に贈るニーチェの言葉

アンジュルムの新曲『ハデにやっちゃいな!』のMVが公開された。 とてもアンジュルムらしいオシャレで個性に溢れるMVに仕上がっている。 アンジュルムといえば、グループアイドルには珍しくステージでもバラバラな衣装を着ることが多い。それは2018年の『十人十色』ツアーから始まった流れであり、そこには『タデ食う虫もLike it!』における「十人十色、好きなら問題ない!」という強い意志で自己を肯定する生き方の提唱に端を発してる。 あれから4年。とても波乱万丈の世の中であり、また

アンジュルム『愛・魔性』に見る孤独とメサイアコンプレックス

アンジュルムの新曲のひとつ『愛・魔性』は井筒日美さん作詞で、作曲にアンジュルムとしては初めてエリック・フクサキさんを起用している。 エリック・フクサキといえばカントリー・ガールズに提供した『ピーナッツバタージェリーラブ』、Juice=Juiceに提供した『Fiesta! Fiesta!』でもハロヲタには御馴染みのイケてるラテンBOYである。 そしてこの『愛・魔性』も完全に『Fiesta! Fiesta!』から続くフラメンコの系譜。ゴリゴリの情熱的なラテンナンバーだ。 が

OCHA NORMAがお茶の間を席巻?「2022年のハロプロ注目メンバー」

さて、前回は2022年のアンジュルムに関して書いてみました。 今年も僕の推しグループに死角なしという展望ですが、他のハロプログループはどうでしょう。 2021年の年頭にも「独断と偏見で選ぶ『2021年のハロプロ注目メンバー解析』」と銘打って個人的な注目メンバーを上げてみました。 2021年は激動の年でした。Juice=Juiceから歌唱エースの高木紗友希がスキャンダルから突然の脱退。つばきファクトリーも歌唱エースの小片リサが活動休止状態から脱退を選択。更にアンジュルムか

2022年のアンジュルムは「大器晩成って言わないし」

あけましておめでとうございます。今年も楽しいことを届けられるといいなと思うし、極力楽しいことだけ見ていたいものですね。 2022年がはじまったので、去年みたいに今年の注目メンバーを紹介しようと思ったのですが、2021年末に大ニュースがあったじゃないですか。アンジュルムに新メンバーが加入したじゃないですか。しかも僕がアンジュルムに入って欲しいなと思ってた子だったじゃないですか。 最近はエースかみこだけじゃなく橋迫鈴ちゃんが覚醒したり、伊勢鈴蘭ちゃんに風格が出てきたり、川村文

暮色を帯びた『蜜柑』と和田彩花

先日、あやちょがぱいぱいでか美さんの配信イベントにゲスト出演した。 最初、視聴するかどうか迷っていたが、直前にあやちょのつぶやきを見て、チケットを買った。 文豪と呼ばれる人たちで人気があるのは、やはり太宰治だろう。だが、僕が一番好きなのは芥川龍之介だ。小学生の頃、芥川の『杜子春』を元にしたミュージカル劇を「学習発表会」という行事で演じたことがある。その時に読んだ『杜子春』がとても面白く、子供の僕にも読みやすく、取っつきやすかった。 なかでも『蜘蛛の糸』が一番好きだった。