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ハリー・ポッター:未成年魔法

未成年魔法禁止について
いかにガバガバなシステムかを語ります。


成人でない魔法使いが学校の外で魔法を使うと魔法省に関知されます。成人になるまで、「匂い」がついているので未成年の魔法をそれで判別します。
複数回使うとホグワーツを退学になり、杖が折られます。
実際、マージ叔母さんに魔法をかけた2回目は殺人鬼に追われていたこともありファッジ大臣直々に許されましたが、吸魂鬼から身を守った3回目は即座に杖を折られそうになりました。
(例外的条項の、身の危険を守るためにやむなく使える、という点から難を逃れました)
しかしハリーの使ったとされる魔法について、魔法省は使われた魔法の種類がわかるだけで誰が使ったか、どんな状況だったかはわかりません。
1回目は屋敷僕妖精のドビーがハリーの近くで浮遊呪文を使いましたが、そこに住んでいる魔法使いのハリーが使ったと推測されました。
3回目は吸魂鬼に向けて2回パトローナスの呪文、杖を探すのに1回ルーモスを使いましたが、問題とされたのはパトローナスの呪文でした。(まとめて1回と数えられているかもしれないのでここは割愛。)
そして近くに魔法の使えない魔女、スクイブのフィッグ婆さんが住んでいましたが魔法省は認知していないことを上げておきます。
(映画では布団の中で何度もルーモスを使ってますが割愛)


さて、以上から一旦整理すると
魔法省は未成年が使用する魔法は関知するが誰が使ったかわからない。
屋敷僕妖精やスクイブ等、誰がどこにいるかは把握していない。
なぜか屋敷僕妖精の使った魔法が未成年の魔法使用だと関知される。


ここで、魔法界の他の家庭について見ると、
ダンブルドアいわく、家庭内で使われる呪文に関しては家族が注意するであろうから関与しない、とのことです。
マグルの家庭で使用すると杖を折られるのに対して随分と寛大な処置ですね。
未成年の魔法使用禁止の本来の目的が、①マグルから魔法界を隠すこと②自己処理できない未成年が管理外で魔法を使うと大変なことになる
ということであれば理にはかなっていますが。
屋敷僕妖精に関しても、大きな魔法家の屋敷に住むので普段マグル界で魔法を使わないので問題が起きてないだけでもしかしたら常時「匂い」がついているのかもしれませんね。大分疑問ですが。



しかし成人した魔法使いに関して、マグル製品を改造してマグルに使わせて被害を被らせることに関しては罰則がありますが、マグルの面前で魔法を使うことに罰則がありません。
クディッチワールドカップ等の人が多く集まる時は細かな規則があったようですがあまり守られていませんでしたし、ヴォルデモートが倒された翌日も魔法のあられでした。
マグル界に住む未成年には強い罰則を強いている割には大人の意識が軽薄ですね。

一方で、強い罰則のおかげか意識の強い未成年もいます。
家でジャガイモの皮剥きをさせられるロンも、不平を言いながらナイフで削ります。誰も見ていないし、魔法家の中なので魔法省も干渉しないはずですが。
学校外ですが、魔法族の村のホグスミードでハーマイオニーが呪文を使っていますがこちらは取り沙汰されていません。ハリーがホグスミードへダンブルドアを付き添い姿くらまししたことも取り沙汰されていません。

※ハーマイオニーが入学前に教科書の呪文を全て試したことに関しては、入学前だから不問とします。


ここで最大の謎のヴォルデモートの話に移ります。

ヴォルデモートは5年生の時に叔父のモーフィンを失神させた後、モーフィンの杖でマグルの父親トムリドルの館に入り、祖父母と父親を殺し、モーフィンに偽の記憶を植え付けて去ります。魔法省はモーフィンを捕まえて事件は収まります。
しかし、未成年がマグル界で魔法を使った段階で魔法省はどこで何の呪文が行われたか関知するはずです。未成年が殺人の呪文を使ったことが気にされてない、そしてその未成年が姿を消しているということがなぜ取り沙汰されていないのか、なぜヴォルデモートの仕業だとバレていないのかが大きな謎です。

未成年の杖が登録されているから成人の杖で魔法を使っても関知されないというパターンだと、成人の杖を使って何でもできるようになります。第一、杖を登録するタイミングがありませんし。
マグル界の中に、リドルの館の側に、魔法族のゴーント家が細々と住んでいるため、リドルの館は魔法界とされているのでしょうか。
強い罰則を課す割には随分と雑な線引きだと思います。

ちなみにリドルの館付近では4巻終盤のヴォルデモートとの決闘で未成年のハリーが武装解除の呪文を使っていますがこちらも何故か取り沙汰されていません。
魔法省はこの戦いを知らない様です。
やはりリドルの館付近は魔法界とされているのでしょうか。


結論
未成年魔法使用禁止の法令は、マグル界に住む一部の魔法使いに課せられる、理不尽でガバガバな罰則で、マグル生まれかつ弱者への差別といっても差し支えはない。

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