Summer Pockets Reflection Blueのストーリーの発売前予想

発売前2週間を切った頃に書き始めています。発売までに書き切りたい
さて、6/26発売のSummer Pockets Reflection Blueですが、個人的に新規追加√、特に神山識についていろいろ想像を膨らませたのでここに書きたいと思います。Summer Pocketsについてのネタバレを多分に含むので未プレイの方はブラウザバックしてください。また、Reflection Blueをまっさらな気持ちで楽しみたい人もブラウザバック推奨です。

【ネタバレ注意】

さて、ここからは以下の構成に分けて書いていこうと思う。以下「Summer Pockets」→「無印」、「Summer Pockets Reflection Blue」→「RB」と表記
①無印で残された謎
②神山識のプロフィールやRBのOP曲「アスタロア」からの考察
③①②を踏まえた最終的な考察

ここから駄文が続くので、結論だけ見たい人は一番下までスクロールしていただきたい。

①無印で残された謎

(1)なぜ「7」つの「海」なのか?

鴎√のラスト、そしてPocket√に登場する七海と、「7つの海」というキーワードが度々登場しますが、これの意味はわかっていない(公式からは)。なぜ6でも8でも100でも1000でもなく7なのか、これについては「うみのもともと居た世界+ヒロイン4√+ALKA+Pocket」であるという説が最も有力である。なぜ空でも山でも谷でもなく「海」なのかは謎だ。「記憶の海」という表現由来か。これらの上で最も大きい謎は、なぜ鴎がこの「7つの海」の情報を知っていたのかだ。これがうみ、ないしはしろはの一族に関係することであれば鴎は何も関係ないはずである。

(2)七影蝶とは?
主に蒼√とPocketで登場し、他√でもちょいちょい姿を見せる七影蝶だが、その実態の謎は多い。死んだ後の未練が形をなすとなっているが、しろはや瞳が七影蝶となり他者を導く様子もあり、能動的になるものなのか受動的になるものなのかわからない。これは、後述する「灯籠流し」ひいては神山識との関係もあると考えられる。
七影蝶でも使われる数字「七」。これは加藤家の蔵にある史料から用いられているものなので、うみ由来とは考えにくい。「七」にはやはり理由があるのか?
また、蒼√では蒼が記憶をしるという字を記憶を「識」ると書いているので、なんらかの関係も予想される。

②神山識のプロフィールや「アスタロア」からの考察

まずは神山識のプロフィールについて。

画像1

画像2

神山識について、この2枚の画像から考えられるキーワードは「鬼」「一人旅」「おむすび」「灯籠流し」といったところだろうか。

(1)鬼
島と鬼といえばまず連想されるのは「桃太郎」だろう。特に、鴎√で登場する洞窟は瀬戸内海にある島「女木島」の洞窟をモチーフとしている(ちなみに女木島の近辺にある直島が鳥白島の主なモチーフ、男木島には紬√における灯台がある)が、この女木島の洞窟は「鬼ヶ島洞窟」として観光地となっている。また、香川県の一部の伝承では桃太郎は女の子とするものもあり、識は桃太郎ではないかとも推測できたが、先日のKey開発室のTwitterで神山識が自分のことを鬼であると名乗っていることからこの線は薄いだろう

(2)一人旅
旅という点では直感的に連想するのは鴎だが「どこを旅していたか」ということは大きな問題である。制服を着ていることから島内または島外だとしてもあまり島から遠いところに住んでいるとは考えにくい。しかし、作中で羽依里の同級生(高校生)と年齢的には中学生の識が同じ制服であることには若干の違和感を覚える。しかし、よくよく考えると紬の持っていた制服も入手方法は謎なので突っ込むのは野暮なのだろう。

(3)おむすび

野村美希の好物は「おにぎり」と記載していることから、「おにぎり」と「おむすび」は区別して考えているのだろう。おにぎりとおむすびの呼び方の違いは地域差という説もあるが、形状によるという説もある。富士山型の三角形のものが「おにぎり」であり、それ以外が「おむすび」という説だ。これに関しては諸説あるのでただの小ネタである可能性も高い。

おむすびから連想されるものは昔話「おむすびころりん」だろう。あらすじは略すが、作中に登場する白いネズミは福の神、いわゆる大黒天の使いとされるがこれは他の要素との重なりが弱いためこれ以上考えることは難しい。また、おむすびころりんは異界訪問譚と呼ばれる話型をとる。白いネズミの住む世界という異界に行き、帰るという話との関係は後述するアスタロアの歌詞のところで述べる。

(4)灯籠流し
識√は灯籠流しのルーツに迫るものであることも予想できる。無印では死者の魂を海へ帰す儀式として扱われるが、火を灯したものに死者の魂を集めるという行為は七影蝶を集め迷い橘へ帰すという「空門のお役目」と似通っている。しかし、灯籠流しでは海に流すが、空門のお役目では山の上である迷い橘に向かう。向かう場所が全く異なるということは、関係はないということなのだろうか…
また、神輿を流すという風習はやや異例であるともいえる。

(5)その他
ここでは、その他の神山識の情報について考える。2枚目の画像に注目すると識が岩に座り、その上空だけぽっかりと雲が晴れて月が見えている。これについて考えると、ただの神々しさの演出とも考えられるが、一方で岩肌に佇む少女と晴天という構図は「人身御供」を連想させる。これは、日本の一部地域で行われていた荒天の時に人身を生贄に捧げてそれを治めようとするものだ。特に三股淵のものは12年に1度、15.6歳の処女(特に美女)を生贄に捧げるもので、神山識にマッチしている。しかし、本人は自身を鬼と名乗っていることから鬼にさらわれた、捧げられた者というより鬼の血を引く者、つまり鬼の子であり親を探して旅をしているという方が自然かもしれない。
また、表題の「Reflection Blue」だが、Reflectionは英語で「反射」「映像」「水に映った影」などの意味をとる。その意味から考えると、メタ的に無印から考えてパラレルワールドであるというような見方もできる。

(6)アスタロア
無印での「アルカテイル」がうみの歌だったように、 RBでの「アスタロア」は神山識の歌であることが想像できる。しかし、歌詞の内容的にうみの話である可能性もある。最初から見ていこう。以下、アスタロアの歌詞は知っているという前提で進める。
「あの眩しさの中追いかけた君」「青の果てへと羽ばたく僕」これらが対比されている。一人称や内容的に「君」が羽依里または他の人物、「僕」が識であると考えられる。「零れ落ちた願い事」これは七影蝶を指していると考えられるが「探しながら歩き続け」「白い波がさらう足跡」「やがて追い付き立ち止まる」とある。「白い波がさらう足跡」というとRBで新登場したうみのイラストを連想させる。

画像3

「きっと僕らはすれ違うこともできない夏に迷う」これは前作をメタ的に捉えた神山識の描写とも取れるし、うみの話であるとも捉えられる。「もう一度だけあの懐かしい海に帰ることができたら」これは前述した人身御供の話と繋がるものがある。「嘘を重ねることしかできずに泣き顔さえ思い出せない僕」これもうみであると考えることもできるが、識√の内容によってはわからない。「もう一度だけあの懐かしい空に帰ることができたら」これは先述の「海」に対比したものだと考えられるが海と空の対比は今作では頻繁に行われており、何らかの意味があると思われる。「もう一度あの懐かしい夏に帰ることができたらいつか見た灯火の意味わかるかな」これが識√の根幹といえるだろう。懐かしい夏とは無印やRBとは違う世界の夏もしくは過去の夏という意味だろう。着物姿といい、過去からきた人間であるという考えが自然なのだろうか。「青の果てへと羽ばたく僕」先ほどの歌詞やこの歌詞から、神山識は時をかける力をもっていると考えられるだろう。

まとめと最終予想

以上より、識√のストーリーについての予想を述べる。
(1)過去に鳥白島では荒天を鎮めるために人身御供をしており、それは島の灯籠流しで神輿に乗せるというものだった。そこで選ばれたのは識の母親または祖先だった。選ばれた彼女は不憫に思った島に住む鬼に島の洞窟に匿われ、儀式がなくなるまで島で過ごしたが、その後島から大陸に移り普通に暮らした。識は何らかの書物によってその情報を知り、鳥白島に訪れた。
(2)過去に鳥白島では荒天を鎮めるために人身御供をしており、それは島の灯籠流しで神輿に乗せるというものだった。そこで選ばれたのは識だった。彼女は海に流された後、何の因果か七つの海を越えてしまい、パラレルワールドであるSummer Pocketsの世界に迷い込んでしまう。過去に読んだ未来を操るという鬼の情報を求めて島で暮らす
(3)桃太郎という話は実際には語り継がれていた話とは異なり、桃太郎と鬼は結ばれる。島の洞窟に住んでいたのはその鬼である。その子供が識であるが、識を産む時に母親は亡くなってしまい、父親である鬼は島の家庭に識を預け、姿を消す。大きくなってから識はその事実を知り、父親を探そうと旅を始める。すると、灯籠流しは亡くなった母親の桃太郎を弔うものであったことがわかる。

といったところだろうか。想像力の乏しい頭での精一杯である。許して欲しい。プレイ後に読まれた方々につきましては、「的外れなこと言ってらw」と笑い飛ばして欲しいし、そのような想像を超える美しいストーリーを私も期待している。
無印のテーマが「忘れない」だとしたらRBのテーマは「覚えている」なのかなあと少し思ったり。明日の発売が楽しみだ。

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