今年やったゲームについて

・2022年も暮れである。ここで、今年プレイしたゲーム(ここでは、主に文章を主体としたゲーム)について記す。

①WHITE ALBUM 2
R18 
昨年の12月中に購入したが、はつゆきさくらの完走に時間を要したため、始めたのは1月だった。
1月から始めて、2ヶ月ほどかかった。主人公が二股をするクズといって本作についての思考をやめる人間とは正直相容れない。春希は常に自分から見てわかっている情報から思考しておおよそ最善であると考えた選択が非公開情報によって悉く裏目にでていて、どんどんにっちもさっちもいかなくなる様子が非常に人間味があり、好きである。
ヒロインとして好きなキャラは、雪菜だろうか。雪菜とかずさは「弱そうで強い」と「強そうで弱い」という対比構造が非常に上手くできている。私個人としては、雪菜のようなキャラは非常に好きなのだが、√としてはcodaのかずさ√も捨てがたい。「他人の幸福を奪うことによってしか得られない幸福がある」という弱さを表現したことは非常に美しい。

②Harmonia
全年齢
Keyロボットキネティックノベルの第二作である。最も影の薄い作品ではあるが、まあそこまで悪い作品でもないと感じる。ただ、キネティックノベルということで短さは致し方ない。
ロボットである主人公と人間である少女という一見反転した設定が特徴的である。ただ、追加キャラがもうちょっと上手く扱えたんじゃないのとか少し思ってしまう。

③アサガオは夜を識らない
R18
パッケージで興味を持ち、あらすじでもっと興味を持った作品。√は一本しかないが、おそらくこれだけでいい。
少年犯罪をテーマとして、「おかしな人がおかしなことをやる」を地でやっている。最終盤のCGは絶品である。ちなみにOPテーマが好き。
本作のメーカーが今年出した「2045、月より」はなんか尖りが消えている雰囲気がして手を出せていない。

④〜⑦殻ノ少女、カルタグラ、虚ノ少女、天ノ少女
R18
今までの人生で一番真剣にエロゲをやっていた時期だと思う。それほどまでに本作は好みだった。
ジャンルとしてはかろうじて推理に入るのだろうか。宗教、しきたり、芸術など、本作シリーズは様々な土台を用いるが、その全てで表現されているものは偏執パラノイアである。非常に強い負のエネルギーの表現が非常に上手くされており、読み進める手が止まらなかった。

⑧月姫 〜A piece of blue glass moon〜
全年齢
奈須きのこはシナリオが上手いねぇ、と感じた作品。FGO以外では初めての奈須きのこ作品なのだが、やはり文章が上手く、スラスラと読み進めることができた。
ちょっと即死選択肢多すぎてめんどいとは感じたが、ギャルゲーパートも案外悪くなかった。「ここはセックスだろ!」というシーンも何度かあったが。キャラとしてはアルクが好きです。

⑨サクラノ詩
11月末に新作が出るということで始めた。去年のマイベストエロゲーは素晴らしき日々だったため、期待もある程度していた。
実際、期待通りの面白さはあった。引用がやや多用されているということはあるが、芸術をテーマとしてまとまっていると思う(私は真剣に芸術に取り組んだことがないためわからないが)。「私の中には芸術の神様がいる」終盤以降登場するこれが本作のキーと思われる。芸術は自発的なものか、それとも他者によって成り立つのか。そのような問いも感じられるだろう。主人公がわりとかっこいいので好きです。

⑩終のステラ
2022年春発売予定だった本作だが、6月頃に10月発売との発表があった。シナリオは田中ロミオだが、延期した分の面白さがあるのかというと、ちゃんとある。文明のやや衰退した近未来でアンドロイドの少女と人間が旅をするという、planetarianでやったやんみたいな設定だが、planetarianとの差別化は「旅」だろう。本作では、近年声高に論じられる「AI vs 人間」の問題に対して、「AIは『機械的に』人間のためにあるものだ」という結論を出しているとも考えられるだろう。ロボット系、アンドロイド系作品では使い古されて擦り切れているようなシナリオかもしれないが、私個人としては初めてであったため、結構好きだった。

・今年は10本とやや少なめだった。サクラノ詩が実は3ヶ月くらいかかったのもある。現在ではFate/stay nightをやっているが、クリミナルボーダー、サクラノ刻など、やりたいゲームは多くある。来年も頑張ってプレイしていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?