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現役高校・大学生が「ねじ」の知られざる秘密を徹底調査! Part.02「未来を創る企業であるために」

現役大学生の速水がpotentialとして今回は、創業92年の歴史をもつねじのスペシャリスト「藤本産業株式会社」さんにお話を伺いました。ねじの知られざる秘密を現役大学生と現役高校生の視点で深掘りしちゃいます✨

企業情報

本社【HP参照】

藤本産業株式会社はネジねじ)の総合商社です。一般的な締結部品をはじめ、特殊加工品、各メーカー・ブランド品など10万種類以上の豊富なラインナップ。
創業:昭和6年5月1日
設立:昭和22年7月18日
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事前ディスカッション

事前ディスカッションの様子

せっかくお話を伺うならインターネットの情報でわかることではなく、直接お話を伺うからこそ得た情報を発信したい!と考えた私たちpotentialは、メンバー各自で事前学習行い、実際に伺ってみたいと思ったことをディスカッション形式で話し合いました。

意見・質問
・顧客のニーズにどのように答えているのか?
・ねじについて知りたい!
・小ロットにも対応しているとあるが、どの程度対応しているのか
・直接顧客と接する機会がないとホームページに記載があったため何か交流できる場を作ることができれば良いなと思った。

インタビュー

インタビューの様子

Q人手不足の影響は出ていますか?

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ーートラック運転手不足等が課題に挙がっていますが、影響はありますか?

祐村:影響としては来年からだと思います。昔と比べると集荷の時間が早くなりましたね。

ーー配送に関して対策は考えていますか?

藤本:それなりの関係性を大切にできる方々と継続的に関係性を作っていきたいと考えています。

祐村:やっぱり持続可能性が大切です。

藤本:人手不足の解決としては、スマートロジスティクスを利用した「スマートビン・クラウド」というシステムをスイスボサード社と開発しました。決められた発注点を超えると知らせてくれて自動発注できるシステムになります。

祐村:緊急発注にも対応しています。

ーー人手不足の解決に繋がりますね!

藤本:工場はなかなか人が集まらないという課題を抱えているところが多いのでこのシステムを使うことで少しでも本業に集中していただければと考えています。

祐村:地方の工場は人が集まらないという話を聞きます。深刻な状況です。

ーーほかの商品も対応しているんですか?

藤本:ねじ以外でも対応しています。また、ねじとセットではなく、システムのみのお取引も可能です。人件費の削減に効果的です。

Q手作業でしかできないことってあるんですか?
ーー汎用機の需要があるということは手作業でしかできないことってあるんですか?

祐村:ありますね。小ロットの場合、自動機で作ってしまうとコストや時間が無駄にかかってしまうことがあるので、少ロットの生産には手作業が適しています。

Qどんな企業さんとお取引があるんですか?
ーー例えばどんな企業さんとお取引があるんですか?

祐村:「自動車業界のインテル」ともよばれる業界トップ企業やバレーボール用品で有名な企業もあります。
ソフトクリームを作る機械のねじも作ってますよ。ねじの製品検査はかなり厳しいです。海外では視力が4.0とかある方が検品しています。

Q SDGs関連の取り組みは?
ーーSDGsを意識した取り組みは何か行っていますか?

藤本:外国籍社員を積極的に採用しています。

ーーどのような繋がりで入社されるんですか?

祐村:外国籍で採用した社員からの紹介ですね。皆さん勉強熱心で、大学院などに行っている人が多いですね。

ーー日本に住み始めて長い人が多いということでしょうか?

祐村:そうですね。最近の主流は語学学校に2年行った後に大学に行くという流れなので。

ーー文化や感覚の違いを感じた場面はありますか?

藤本:やっぱり日本人のように空気を読む文化はないので全て伝えるように意識しています。意見もストレートに伝えてくれるので助かっています。みんな議論が活発ですよ。
新しく外国人の方が入るときは、配置などに気を使っています。それ以外は普通の社員として扱っています。関わりを持つ方々にこの会社でよかったと思ってもらえる会社を目指しています。

Q女性活躍やダイバーシティーの観点で取り組んでいることは?

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ーー女性活躍やダイバーシティーの観点で取り組んでいることはありますか?

藤本:女性のリーダーは増やしたいと考えていますが、女性だからとかではなく、フラットに見るということを意識しています。

祐村:やはり、鉄の商売なので男性が多いです。ただ、本人のご希望もあって倉庫業務を女性にお願いしたことがありましたがなかなか難しかった。

ーーやはり、向き不向きはありますよね。

祐村:総務経理部門や営業事務のマネージャー職は女性に担っていただいてます。

藤本:あとは、産休育休にはいった段階で、これまでの業務とは違う業務に移った方がいますね。会社に出てこないといけない仕事だけではなくて、自宅でできる仕事をしてもらっています。

藤本:なかなか元の仕事のポジションに戻すのは難しい場合もありますね💦

ーー状況に合わせた対応をとっているという感じですよね

Q環境問題についてはどのような対策をとっているんですか?

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ーー商社さんとは少しずれてしまうかもしれませんが、何か対策はとられていますか?

祐村:工場を環境負荷がかからない形に変えてます。生産管理上の問題や油の流出の問題を解決しようと取り組んでいます。地面が油だらけではいけません。

ーー蓄積されていくんですね。

藤本:油ごと捨てるとかではなく、分離させて油は再利用しています。金属くずを圧縮し、油を分離回収する機械を導入しました。設備を更新し、安全な作業環境維持のためミストコレクターという設備も取り付けました。

ーー取り組みが進んでますね✨

祐村:対策一つにしてもお金がかかりますね。それを支える収益がないとなかなか難しいですね。

ーーやっぱり町工場さんとかは厳しいところもありますよね

祐村:あると思いますよ。そうなってくるとしっかりしたところに事業を譲渡したりされる方がおられますね。資金繰りと納期に追われて環境問題に取り組んでいられないのが現実です。

ーーそれだけ担い手不足が深刻化しているということですよね。

祐村:お金と時間、労力が足りないですよね。事業譲渡の話は増えてくると思います。

Q「ウラカタ」としてものを支える側として若者に伝えたいことはありますか?

イベントの様子


ーーこれから日本の産業を裏で支える若者に何かメッセージをお願いします!

藤本:なかなかスポットが当たらない分野ではありますが、様々な製品を支えるものとして誇りをもってやっています。様々な業界と関わることができるのはすごく楽しいです。

ーーねじを通していろいろなもの繋がっているんですね

祐村:職業教育を通して、子供たちにいろいろな仕事があることを伝えてほしいと思っています。バランス良く担い手を育てていかなければ家にも住めなくなります。今後大変になりますよね。担い手不足を認識すべきだと思います。

ーー私自身、Z世代とよばれる目の前に形のないものばかりに触れてきて、このような活動で外部の方々と接する機会をいただいているので、同世代に伝えていきたいなと思っています。

祐村:手作業は18歳からでは難しいとおっしゃる方もいます。
いろいろな問題が山積しています。
それぞれの立場で社会を支えていくことが大切です。

事後ディスカッション

事後ディスカッションの様子

せっかく伺った興味深いお話!インタビュアーの視点だけではもったいないということで、伺ったことをメンバーにシェアしてディスカッション形式で話し合いました。

【感想・意見】
ー新たな気づきー

・環境にいいことをする方のはいいことのはずなのに、費用がかかるのは世界の矛盾と感じた
→環境にいい取り組みする事自体が利益を求める会社にとって難しい事だと思った。

ー体制ー
女性男性には向き不向きがある
→一概に男女平等といって同じ役割を与えることは良くない場合もある
・外国籍の方は空気を読む文化が日本人と比べるとない
→相手の文化に寄り添って伝える

【potentialとして取り組んでいきたいこと】
ネジの不良品がある場合…私たちがアクセサリーに変える。
デザインを重視した部品or「ゴミになりにくい」部品を合同でを売出す
・“ウラカタ″の魅力発信のイベント(orワークショップ)を主催する→沢山の裏方店を集める
・イベント運営や店舗運営を行い、“ウラカタ″の輝ける場所をつくる
・アップサイクルについて発信することでムーブメントを起こす
・若者に届く形で様々な担い手不足をより詳しく広めていく

最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回、お届けする記事は、藤本産業さんのファスナー業界を最前線で走り続けるために取り組んでいることについてご紹介します。
今後もpotentialは“ウラカタ″の想いを現役高校、現役大学生の視点でお届けします✨少しでも面白いなと思ってくださった方はアカウントのフォロー、拡散よろしくお願いします!

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