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テレビデオにエッチビデオを詰まらせた話

※この記事は昔Wordpressで書いた記事を加筆・修正したものです。

世の大多数の男性諸君は所謂AV、アダルトビデオ(以下、オブラートにエッチビデオと言います。)を観たことが一度や百度くらいあると思うんですけど、今日はそのエッチビデオにまつわる家庭内トラブルの話です。勿論僕はそんないかがわしいものを観たことがあるわけないので、これはあくまでも”友達”の話です。「友達」の部分は「マックの隣の席のJK」に変えてもらっても差し支えありません。ただ、便宜上以下本文では”僕”と表記させていただきます。

登場人物

・テレビデオ(SONY製、加害者)
・「麗しのキャンペーンガール3 私、ナンでもいいんですぅ…‼︎」(被害者)
・中学生僕(被害者)
・親父(被害者)

テレビデオ

って知ってますか?テレビ+ビデオデッキでテレビデオです。テレビの画面の上(もしくは下)に、ビデオを挿入するところがある感じです。ちょっとフリー素材サイトいくつかみてみたんですけど、テレビデオのフリー素材は無かったんで気になる人は各自ググってください。
こいつ単体でテレビも映るしビデオも観れる。ケーブル挿せばマリオカートだって出来ます。文明の利器。平成の遺産。とりあえずこの遺物を頭に入れておいてください。

発売当初は単体のビデオデッキですら全家庭に普及していない高価な製品であり、それとテレビを一体化したテレビデオはおのおのを単独で購入するより高価であり、ぜいたく品扱いされた(当時のテレビデオは、単体のテレビとビデオデッキをそのまま合体させたデザインであり、「録画のできるテレビ」「ビデオテレビ」と呼ばれた)。また当時はテレビの大画面化、ビデオデッキの高性能化・低価格化が徐々に進行している最中であり、この時期に一体型をあえて選択するメリットもなかった。さらに当時はテレビは一家に一台の時代であり、またビデオデッキは故障の頻度も高く、ビデオデッキ部分の故障により修理に出している最中にはテレビが視聴できなくなるのも、大きなデメリットであった。そして当時はテレビやビデオデッキは購入した電器店が家庭を訪問して設置を行う製品であり、一体型にする意味は全く存在しなかった。 -Wikipediaより

なにこれなんで買ったの親父。

出逢い編

日本の法律では18歳以上にならないとエッチビデオを観ることが出来ないので、僕は中学生になって友達の家で初めてエッチビデオを観ました。まぁそれはどうでもいい話なんでどうでもいいんですけど、運命の出逢いは親父の部屋。クローゼットの中にたくさんのエッチビデオがあったんですよね。何故クローゼットの中を漁ったのか。エロは全てのモチベーションに繋がる。
そこにあったのは大量のVHS。Video Home System。宝の山。VHSはテープなので、DVDやBDと違って巻き戻しをしないとどこで”フィニッシュ”をしたかがすぐにわかってしまう、闇属性のアイテムです。レンタル屋さんに返却するときに巻き戻しをしてなかったら店員がブチ切れるやつです。20歳の僕がバイトして体験したんで本当です。ちなみに最近の若い子はVHSはもちろん、”巻き戻し”がわからないらしいです。怖いですね。
閑話休題。
エッチビデオの話に戻ります。親父の持ってたラインナップは今となっては覚えてませんが(むしろ今もクローゼットの中にあるのかな)、そりゃあもう中学生の僕はテンション上がりまくりですよ。初めて親父のことを尊敬しました。20本くらいあったと思うんですけど、とりあえず一通り観ることにしました。そんな中で当時好んで観ていたのが、上にもでてきた「麗しのキャンペーンガール3 私、ナンでもいいんですぅ…‼︎」という作品。あえてリンクは貼ってないのでFANZAやらなんやらで探してください。ところで、この記事を書くにあたって正式なタイトルを検索したんですけど、「ナン」がカタカナなのはナンなんでしょうね。俺はライス派ナンですけど。
んで、当時の自分の部屋にはビデオデッキどころかテレビもなかったので、親父の部屋でお気に入りの「麗しのキャンペーンガール3 私、ナンでもいいんですぅ…‼︎」を観てたんですよね。初めて観た時には最初まで巻き戻ししてあったので、観終わったときには毎回巻き戻してました。完全犯罪ですね。両親が共働きで本当によかった。

事件編

そんな楽しいエッチビデオライフも束の間、ナンということでしょう。事件が起こります。そうタイトルの通り、テレビデオにエッチビデオが詰まってしまったんです。多分当時の人生で一番焦りました。
リジェクトボタンを何度押してもテレビデオは「ウィーーーー……ガッ」と声を上げ、「麗しのキャンペーンガール3 私、ナンでもいいんですぅ…‼︎」を吐き出してくれません。ちなみに再生は出来ました。これがパンドラの箱ってやつですね。
このままでは親父は勿論、僕自身も他の作品を観ることができない。いや今はそんなことを考えてる場合じゃない。それどころか、これが両親にバレると僕がレースクイーンが好き芸人扱いされてしまう。なんとしてもこの危機を突破しなければ。ちなみにこれは名誉を守るために書いておきますが、現在はレースクイーンモノよりナースモノの方が好きです。

一度挿入口の「パカっ」を閉じて、少し待ってから覗き込んでもやはり"ある"。何度VHSの挿入口を覗き直しても、卑猥なタイトルラベルが見えるだけ。何度リジェクトボタンを押しても、テレビデオは「ウィーーーー……ガッ」と、壊れた機械のように同じことしか返してくれない。Siriでももうちょっと気の利いたこと言ってくれるのに。これが平成。悲しい気持ちです。これが令和の今の世ならクラウドファンディングでテレビデオ再購入資金を募るところです。しかし時代はモーニング娘。全盛期。加護ちゃんと石川ちゃんが好きなただの中学生にはどうすることも出来ない。ザ・ピース。平和が一番。
焦りながらも、完全犯罪を目論む僕は覚悟を決めました。
よし、テレビデオを分解することにしよう。

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