ヴィジュアル系のビジネスモデル #1 nuriéの場合

※#1とか書きましたが、連載できるかは微妙です。
新型コロナウイルスの影響により、バンドはライブ活動と物販、CD(という名のインストアイベント参加券)販売による収益を得ることが難しくなりました。
物販はオンラインストアを活用すればどうにかなるとして、
ライブはライブハウスが密の最たる例であることから、現時点ではなかなかライブ開催に足踏みをしているバンドが多いのが実情。
インストアイベントも同様で、これは恐らくなくなるのでは、と思っています。
V系CDショップ(もだいぶなくなりましたが)はどこも小さいですしね。
それに伴い、CDの複数販売や、そもそもの販売枚数は非常に減るのではないか、と踏んでます。

ここまで書いてバンド活動の収益構造がよくわかっていないことに気づきました。
まぁいいか。

バンドは無観客ライブなどを実施してファンをつなぎとめている状態ですが、それはそれとして、新しい収益モデルを構築しないと存続が危ぶまれる、と考えているバンドも多いことでしょう。
そんな中で、新しい取り組み、いわゆるクラウドファンディングなどではなく、バンドとして勝負している、そんな取り組みを色々探してみて、この場で紹介・共有することで、「アフターコロナにおけるバンドの在り方や存続のカギ」みたいなものが見えてくるのではないか、と考えました。

その第一弾として、バンギャ男業界大注目(と勝手に信じてる)nurié(ヌリエ)の取り組みを紹介します。

nuriéとは

ホームページはこちら。youtubeはこちら
型通りの紹介は↑参照で、筆者の印象や感想を。

初めてヴィジュアルを拝見した時→「顔はしっかりメイクだけど服装普通じゃね?」
初めて楽曲を聴いた時→「これ全然従来のヴィジュアル系じゃない…けど何だろう、すごく好き」

1stシングルのモノローグのオシャレ感に、過去にいたDollyやカル・ヴァリを思い出しましたが、カップリングの「透明に混ざる」がどう聴いてもロキノンで。
でも、なんかヴィジュアル系の範疇で聴くことに違和感がなくて、未だに正解は見えない。
一つ思い当たるとしたら、歌詞ですかね。
「血塗レノ十字架ヲxxx」みたいな歌詞は当然出てこないのですが、説得力がある歌詞、っていうんですかね、知らんけど、でもすごく刺さる。
多分、nuriéにハマる自分を言語化できたら、きっとヴィジュアル系にハマり続ける自分も言語化できると思っています。
それは別の話。

nuriéが提示する新しいアーティストとファンの形

(やべぇ、画像だからテキストコピペできねぇじゃん…)
nuriéはコロナ初期からコンテンツの有料化に踏み切りました。
当時、他のバンドはyoutubeで無料ライブの配信とか、無料コンテンツ提供で様子見とかその程度だったかと思います。

自分が一番ぐっと来たのは、
・それでも苦しいことに赤字というのが今の現状になります。だからこそ僕たちがお客様に何かを提供しつつ僕たち自身もバンドを存続させるための収益を得るための方法を試行錯誤いたしました。
・だからこそ僕たちがこのプロジェクトにおいて提示するのはこの企画にて得た収益はすべて音源制作に使わせていただきます
・お客様がご厚意でお金を払って僕たちを支えてくださる事実は本当にうれしく有難く思っています。だからこそもっとお客様が気持ちよく安心してお金を支払っていただけるような環境を提示していけたらと僕たちは考えております。
あたりです。
いや、こんなこと考えるバンド、いたのかよ!って本気で思った。
ヴィジュアル系バンドなんてバンド以外のコンテンツでどんだけ小遣い稼ぐか、しか関心がないものかと…。
(生活がかかっているわけですし、需要と供給が成り立つのであれば否定するものではないですが)

これを見たとき、「このバンドの歌詞って、こういう企画を考える人の歌詞だわ…」って思いました。変だけど。
さっきの説得力と被るのかもしれません。

そして音源リリースへ

7月より、4曲が随時リリース。
言ったことをしっかり守るって気持ちいい。

実際の収益構造は見えませんが、バンドとファンの関係性や「バンド」のあるべき姿とかを考えてのこの取り組みは、すごく納得感のあるものだと思います。

自分の環境上(≒お小遣いの上限の都合上)、どうしてもこういう企画に乗ることができないのですが、コロナ収束後、いの一番に見に行きたいバンドの一つです。

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