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人事は何名必要?人事チームを構築する上で必要な”変数”について
こんにちは!ポテンシャライトです。
「創業からHRトレンドブログ公開数400本間近!2022年カウントダウンブログリレー」
という企画を12/1からスタートしております!
そして、今回は第15弾となります!
当社ブログ公開数が2022年11月末時点で380本!12月は毎日(営業日)ブログを公開するとちょうど400本に到達する!ということで多くのメンバーが参加するブログリレーを実施することにいたしました。
スケジュールはこちらとなります
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ではご覧ください!
先日、あるお客さまからこのようなご質問をいただきました。
お客さま :「人事チームの人数って何名が最適ですか?」
筆者 :「それはどのような背景がありますか?」
お客さま :「実は、人事チームの編成を変更しようと考えているのですが、他の会社はどのくらいの人数で人事領域を運用されていらっしゃるのか気になっています。」
おそらく採用活動のみならず人事領域に携わられていらっしゃる方は一度は考えたことがあるかもしれません。
こちらの事象について他社事例を用いた上で参考値をお答えいたしました。
ただ、思ったのです。
「最適解については該当企業ごとによって変わる。つまり、その”変数”次第で最適な人数も変わり得るのではないか」
本ブログでは上記”変数”がどれに当たるのか、その”変数”がどのくらいの量であれば何名の人員が必要かをご説明できればと思います。
1. 弊社支援会社の例
まずはどのような”変数”があるのか、弊社支援会社の1社を例に見てみましょう!
<概要>
・フェーズ:上場企業
・従業員数:約200名
・採用人数:100名/年
・採用担当:2名+RPO2社(弊社含む)
<役割分担>
・人事①:採用戦略設計、各ステークホルダーとのMTG、採用広報、
人材育成・教育
・人事②:オペレーション、各ステークホルダーとのMTG、労務
・RPO①:採用媒体の運用(スカウト含む)、各ステークホルダーとのMTG、
採用広報
・RPO②:採用媒体の運用(スカウト含む)
上記ご覧いただけると分かる通り、フェーズや従業員数、採用人数、人事領域の関する役割などの”変数”によって人事チームの人数に変化が生じるケースがあるかと思います。
ここで私が着目したのが、「職域」です。「職域」の軸から人事チームを構築する上で必要な”変数”について大きく変わるのではないかという仮説を立て、お話を進めていければと思います。
次項ではその詳細について表を用いながらご説明できればと思います。
2. “変数”について
まずは人事の職域について整理するために下記表をご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1711967517110-QRveRuTvpe.png?width=1200)
上記表から職域は大きく3つに分けられます。
①採用
②人事組織
③労務
そして上記3つの”変数”を導き出すために軸となるのが「採用人数」もしくは「従業員数」です。この軸を用いた上で各領域における"変数"についてお伝えできればと思います。
①採用:採用人数
②人事組織:従業員数
③労務:従業員数
2.1 採用
まずは採用について説明いたします。
採用に充てる人事の人数は求めているターゲットによって異なります。
例えば、未経験エンジニアとPdMの採用難易度は全く違うと思います。逆に、800万円レベルのエンジニアと1000万円レベルの営業マネージャーは難易度が同等であるかと思います。
つまり、「職種」や「レイヤー」によって難易度に変化があるからこそ必要な人数も異なってきます。
上記の観点よりひとつの表を作成しましたので下記をご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1711967516705-9ltX2vCQWf.png?width=1200)
各職種と年収レンジ(レイヤー)を縦と横軸に設定した上で採用難易度はどのくらい異なるのかを表した表です。数字が高くなればなるほど(表の色が濃くなれば濃くなるほど)難易度が高いことを表しています。
※採用難易度はパーソル社(DODA)が公表している有効求人倍率参照
次に採用難易度と採用人数によって必要な人事の人数を割り出してみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1711967516229-8xKZzWQKCI.png?width=1200)
上記の表ではどのくらいの難易度(縦軸)でどのくらいの採用人数(横軸)であればどのくらいの人事の人数が必要なのかを表した表です。
例を挙げて改めて説明すると下記のようになります。
・1000万円以上のエンジニアを5名採用 → 1.2名の人事が必要
・400〜600万円の営業を100名採用 → 8名の人事が必要
2-2. 人事組織
次に人事組織です。
社員それぞれの特性やキャリア志向を把握し、教育・研修の実施、最適な人員配置を行うこと。 また、評価制度の策定や社員が働きやすい職場環境の構築など、会社や従業員を支える重要な業務を担うのが人事組織の役割です。
人事組織に充てる人事の人数は社員数によって異なります。
例えば、社員数50名と社員数1000名の会社では人事組織にかける人数は全く違いますよね?社員数50名であれば1名の人事で担うことができる可能性が高いですが、1000名の社員数を抱える会社では1名だけでは賄いきれないかと思います。
したがって、社員数と人事組織の業務範囲から必要な人事の人数を割り出してみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1711967515729-QUu6GCA7Da.png?width=1200)
上記の表ではどのくらいの社員数(縦軸)でどのくらい業務範囲(横軸)であればどのくらいの人事の人数が必要なのかを表した表です。
数字について詳細を説明すると、数字は「◯人の人事の人数が必要である」ということともに「◯人目の人事が担う役割」を記載しております。
800〜1500名の企業を例にすると下記のようになります。
◆必要な人数 :5名
◆役割
・1人目の人事 :MVVC、エントリーマネジメント
・2人目の人事 :人事制度
・3人目の人事 :オンボーディング、キャリア成長/教育機会(研修)
・4人目の人事 :マネージメント、目標管理
・5人目の人事 :福利厚生、オフィス環境(働き方)
2-3. 労務
次に労務です。
給与計算や社会保険の手続き、勤怠管理などを行う労務も2-2で説明した人事組織のように社員数により充てる人事の人数は異なります。
したがって、社員数と人事組織の業務範囲から必要な人事の人数を割り出してみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1711967515585-iMoO6p9HXd.png)
労務領域では弊社は専門外であったため、有識な方に協力を仰ぎ、必要な人数を定義いたしました。
下記に詳細を記載いたします。
<社員数20名未満の場合>
1名いなくても役割として総務や経理が担えば、専任担当者がいなくても何とかなります。組織だって社内で労務管理をしなくても外部の専門家に頼ったり、経営者がフォローしたりしつつすれば1名いなくても賄いきれそうです。
<社員数20名以上50名未満の場合(IPO等を意識するなら15名程度)>
総務労務担当者が1名必要です。
社内で労務管理をしないと、何事も整理がつかない問題が発生し始めます。
例えば、社員が同じチームという感じが減ってくるため、自分の雇用契約について意識が入りだします。したがって、最低限就業規則なども作らないといけない規模感と言えるでしょう。
<社員数50名以上100名未満の場合(通常の場合)>
完全な労務担当者が1名と総務労務担当が1名必要です。
社員数が50名以上になると法的な規制(健康診断/ストレスチェック/衛生委員会/産業医の選任)等が入ることに加え組織内でも複数の職種があり、それぞれに最適な労務管理や社内ルールを作る必要があります。したがって、専門的な知識がないと対応できない規模感といえるでしょう。
また、入退社手続きや年間のイベントについて整理がついていないと予定管理もままならなくなります。この時点で労務担当者が育っていないと、外部専門家もフォローするのが苦しくなります。
<社員数50名以上100名未満の場合(入退社が多い場合)>
労務担当者は可能であれば2名必要です。
入退社が多い場合は、採用担当との連携・雇用契約や入退職、給与、月次業務等のオペレーションをしっかり把握できる社員と規程管理や社内労使対応、その折衝などをできる中間マネージャーが居ないと社内で労務の問題が経営側に報告できる能力がなく、各部門との連携なども問題が起きてしまうためです。
<社員数100名以上200名未満の場合>
労務担当者2名に加えて労務に知見のあるマネージャーの構成が最適です。
また、担当者が1名いなくなると業務に支障が起きるのでバッファを設けておかないと、1人辞めて、もう1人に過負荷が起きてしまう可能性もあります。
<補足>
アルバイトの方が多い飲食店といった従業員の多くが長期的に就業しない可能性が高いため、労務担当者が少なくても問題が起き難いです。また、職種や働き方に違いが少ない職種(営業と事務のみの会社)なども同様に、問題は起き難いです。
一方で、明らかに社内で異なる職種が多い会社や契約形態が異なる社員がそれぞれ一定数以上在籍している場合は、労務担当者の人数は上記表の基準より増えます。
3. 結論
上記を統合した数値を元にして人事チームを構成してみると、下記のようになります。
<前提>
・従業員 :100名
・採用人数 :15名
(採用職種の内訳)
・営業(400〜600万円) :5名
・エンジニア(600〜1000万円) :5名
・デザイナー(400〜600万円) :5名
<結果>
人事チームの人数 :6名
(人数の内訳)
・採用 :2名
・人事組織 :2名
・労務 :2名
皆さまいかがでしたでしょうか?
上記2-1〜2-3で記載した表をご参考にいただいた上で、自社人事チームの人数は足りているのか、多いのかご判断いただけますと幸いです。また、新しく組織体制を変更される際には是非上記ご参考にいただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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