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アレの日 2023.09.14

朝5時半起床。仕事へ。頼む、トラブルよ起きてくれるなと願いながら過ごす。無事にやり過ごすことができて、16時半に退勤。今日は味園ユニバースで青葉市子のライブなのだ。
開演の30分前に会場に到着する。難波の街はまだアレの空気は感じられない。

初めての味園ユニバース。想像以上に煌びやかで宇宙(ユニバース)の名を冠するだけあるなあと思う。ドリンクチケットを引き換えてフロアに座布団が並べられた、その一角に座る。

開演時間になって、青葉市子がステージに。まず奏でたのが「Space Orphans」宇宙のみなしご、だ。味園にふさわしい楽曲から始まる。一気に歌声に心を掴まれる。
曲と曲の合間のMCの語り口が優しい。
「音楽は(中空を指して)この辺にあって、いつでも行ったり来たりできる場所。鍵なし。だからみんなも音楽を自由に自分のものにしてね」という言葉に泣きそうになる。
また、青葉市子さんもアレを気にしているようで「自由に携帯見てもいいからね。アレになったら教えてね」と言って会場を湧かせる(それでも誰一人携帯を触ることはなかった)。
最後はお祭りに参加したという波照間島の民謡を三線を手に歌う。贅沢な時間。「これからツアーに出ます。ドイツに行って、アメリカに行って、それからまた会えるよ」最後まで優しい言葉。

ライブの余韻に浸りながら難波の街を歩く。阪神はどうやらリードしている。このまま引き返して家に帰るか、それともと悩む。しかし人生でこんな瞬間は多くないだろう、しばらく難波の街に身を漂わせることにする。

とりあえずなんばウォークの赤垣屋に入って様子を見る。耳にはイヤホンをつけて、ラジオで中継を聞く。アウトひとつ取るたびに泣きそうになる。
Twitterを開くと、藤本和剛さんが難波に出てこられているということで合流することに。そのときすでに9回表。横田慎太郎の入場曲に合わせて岩﨑がマウンドに上がったという情報を目にするだけで涙が溢れてくる。アウトカウントを積み重ね、アレに近づきながら身体も道頓堀に近づく。

そしてかに道楽の看板が見えたところで大歓声、阪神タイガース18年ぶりのリーグ優勝だ。戎橋は熱狂の嵐。

藤本さんと合流してまずは固く握手とハグをして優勝の喜びを分かち合う。とりあえず藤本さんが贔屓にされているバーに行こうという話になる。
道頓堀は厳戒態勢。川に何人たりとも飛び込ませないという警察の意気込みを感じる。寸分の隙もない態勢だ。仕方なく遠回りをしてバーへ。

ジントニックを飲みながら、優勝の中継を見る。横田慎太郎の背番号24番が見えた瞬間、梅野と坂本が抱き合う瞬間、大山が号泣する瞬間に涙が止まらない。
藤本さんの職場のみなさんも合流して飲み進める。どうやらスクール水着を着た女性が飛び込んだらしいという噂を耳にする。途中からはサンフランシスコから来たという観光客の方も交えてたどたどしい英語で会話をする。なんだかんだで0時を超えるまでバーに。お酒はもちろんながら、アテとして出して下さった酢豆が美味すぎた。また来たいな。

改めて戎橋に行くと、混雑は解消されていたが阪神ファンが集合して応援歌を歌っている。そのチョイスがマートンだったり桧山だったりして懐かしくてついつい笑ってしまう。応援歌を歌いながらぬいぐるみを胴上げしていた。

スナックに行きましょう!という話になり、藤本さんたちが地方ロケでよくやっているという、行ったことのないスナックに行ってみるというやつをミナミの中心ですることに。さすがに閉まっていたり、スナックではなくてラウンジだったりと紆余曲折あって、一軒のスナックに落ち着く。

ここがすごい店で、40年以上同じ場所で営業されているという老舗のスナックだった。常連さんと話したり、ママさんが作ってくれる芋ソーダを飲んだり、カラオケで熱唱している間にぐんぐんと時間が過ぎていく。結局3時過ぎまで過ごす。最後は僕もかなり電池が切れてしまって口数が減ってしまう。

店を出て藤本さんたちと別れる。最高のアレの、優勝の夜だったな。家の方面に向かって歩くが途中で力尽きてタクシーを拾って帰る。家に着いたら4時前で、5時半にタイマーを設定して倒れるようにして眠る。

そういえばあのスナックが、なんて名前だったのか思い出せない。

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