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熱気の合間から聴いた音 2024.05.28

朝5時起床。仕事へ。深夜に目が覚めたときに確認したら大阪に大雨警報。朝になってもそれは継続。まあ大雨警報程度では会社はびくともしないので出社。午後にかけて雨脚が強くなる。

今日はカネコアヤノのライブなので、仕事を早く切り上げる。雨脚が一番強い時間帯だった。そういえばライブ会場って傘どうするんだろう、と思い念のため長い傘ではなく折り畳み傘で帰るが、折り畳み傘は小さく、容赦なく濡れる。
駅に着いてから電車に乗るが、雨で微妙に遅れている。1分程度の誤差だが乗り継ぎに影響が出て、鶴橋で環状線に乗り換えれず、西九条でも乗り換えれず。なんとか桜島まで出るが……やってしまった。会場を間違えたのだ。Zepp Osaka Baysideではなく、会場はZepp Nambaだったのだ。

なんかそれらしい人が電車にもいないなあとは思っていたが、こんな大事な日にやってしまうとは……。なんで入念にチケットを確認しなかったのだろう、傘の長さなんかよりも大切なことじゃないか……。
今から行っても開始には間に合わないが、なるべく早く会場には行きたい。再び電車を乗り継いで今宮戎駅から走る。30分遅れで到着できた。
チケットを見せると「会場はいっぱいで無理矢理押し込む形になるので覚悟してください」と宣言され、コインロッカーに荷物を預けて身軽にしておく。手にはハイボールの缶のみ。ドアの隙間からはカネコアヤノさんの歌声が聞こえる。「春の夜へ」だ。
スタッフの方がドアを開けると、まるで朝の大阪環状線みたいなすし詰め状態にちょっと笑ってしまうが、意を決して身体をねじ込む。会場は人々の熱気と、湿度の高い空気と、汗やらのにおいですごいことになっていた。カネコアヤノのライブではこれまでで一番の密度だ。
はじめは時間を間違えたの自分を恨んでいたが、熱気に包まれながら、時折顔と顔の間から見えるカネコアヤノの姿に目を、耳を奪われて「これはこれで貴重だな」と思い始める。「わたしたちへ」や「とがる」では揺れる身体と熱狂とが連動して伝わってくる。一番の密度だが、一番の熱気でもあった。
懸念していたのが新曲の「ラッキー」「さびしくない」はやってしまったのかな、ということだけだった。特に「さびしくない」は聴きたかったのだ。「ラッキー」の演奏がはじまったとき、「さびしくない」はやったあとかな……と諦めかけていたが、「ラッキー」の演奏が終わるや否や「さびしくない」の前奏が。諦めかけていた大好きな曲がかかった瞬間に涙が出てきた。
「別に遠くにいけなくてもいい」という歌詞に涙がさらに溢れて、「さびしくない」「さびしくない」と歌い上げるカネコアヤノさんの姿が視界に入った瞬間、嗚咽しながら顔をグシャグシャにして泣いてしまった。
本当によかった。

ライブ終了後に物販に並び、勢いでTシャツ2枚とキーホルダーを購入。キーホルダーをポケットに入れて、余韻に浸りながら歩いて家まで帰った。

9月の大阪城野音、絶対行きたい。

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