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目とマスクと南半球と

7/9(日)
天気:Majiで汗が止まらん初夏


こんなに暑い夏なのに

少し動くだけで汗だくなのに

バイト中、僕はいまだにマスクを着用してる。

昨日も、汗を吸い込んだマスクで息苦しくなりながらも着け続けた。


2ヶ月ぐらい前、コロナが5類に移行して

「スタッフのマスクの着用は任意となります。」

とバイト先の方針が変更したのにもかかわらず

僕はまだマスクを手放さない。



新型コロナ感染対策?

いやいや

かぜ予防?

いやいやいや

じゃあ、なにか持病があるとか?

ちがいます!


マスクを外さない理由とはズバリ


マスクしてた方が男前に見えるからよ!!


僕の顔で一番イカしてるのは、目。

これまでの人生でやたら褒められ、羨ましがられてきた。

まさに"魅惑のパッチリ二重"(自称)

「私の、僕の一重と交換してほしい〜」

と何度言われたことか。

去年バイトしてる時も、ヤンキー4人組に囲まれて

「お兄さんあれに似てる、あれ、海老蔵!似てる!えーびーぞうっ!えーびーぞうっ!」

と、なぜか海老蔵コールを食らったこともある。

まあつまり

海老蔵に似てるほど、男前な目ってことよ!

(あと坊主だから。)



しかし!しかし、だ!


そんな魅力的な目に対して


僕の顔面の南半球、鼻以南は


だいぶ下品な仕上がりなのである!!


なんでだ!おい、なんでだよう!!


「下品」「顔がうるさい」「パーツが無駄にデカい」「顔が騒がしい」


目とは打って変わって、これまで南半球には散々罵声が浴びせられてきた。


バイト先の店長は、僕がマスクを外して初めて顔面全体を見せたとき

「マスクの下、そんなアメリカンなんだ!」

と驚いてた。

いや「アメリカン」ってなに?!


でもどうやら店長いわく

僕のマスクの下が、思ってた何倍も芸人顔だったらしい。

だからマスクの下を初めて見たその日にようやく、僕が芸人を目指してることに納得できたらしい。

いやそんなに??

いや

やっぱり「アメリカン」ってなにぃ?!


まあとにかく目は男前ポイントを、南半球は面白さポイントを稼ぐ用の構造になってる。


だから男前ポイントという点においては、南半球が目の足を引っ張っちゃってるわけぇ!


ゆえに僕はバイト中、マスクを着け続ける。

バイト中に「お兄さん面白いですね」とかいらない!

カラオケ屋のフロントで、面白さポイントとかいらない!

男前ポイントのみ欲しい!

店員と客という関係以外で、今後一切接点がないであろう人達なんだから

どうせならその時だけでも男前だと思われたいよねえ!

芸人である前に一人の男だ!


という、僕の叫びでした。

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