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本阿弥光悦の大宇宙

3/7(木)
天気:くもり晴れ

昨日はひょんなことから東京国立博物館に足を運び

特別展「本阿弥光悦の大宇宙」を鑑賞した。


本阿弥光悦、ご存知の方もいるだろうか?


彼は安土桃山時代から江戸時代初期に活躍した数寄者、いわば芸術家だ。


元々本阿弥家ってのは刀の鑑定や研磨などをする家系だったが

光悦はそれだけにとどまらず、蒔絵や書道、陶器などにも精通した、多才な人物だったそうな。


そんな彼の、さまざまなジャンルの作品が展示された特別展。

僕は日本史が好きで得意だったが、本阿弥光悦のことは

"『舟橋蒔絵硯箱』を作った当時のアーティスト"

ぐらいの認識でしかなく、本阿弥家の家柄や略歴についても、前日にちょこっと調べて知ったぐらい。

だから光悦の他の作品が一体どんなものなのか

はたしてどれだけ楽しめる展示なのか

入るまでは正直そこまでピンときてなかった。


んでいざ鑑賞してみたら....



ぜんぜん時間が足りなかった!!


多才であるがゆえに、多種多様な作品を生み出していて見どころがいっぱい!


ブースに入るとまず

「さあほらこれが見たいんだろ?」

と言わんばかりの堂々たる雰囲気で『舟橋蒔絵硯箱』が着座。

丸みを強調し、鮮やかだが落ち着いた金色で全面を覆い、鉛を大胆に重ねたデザイン。


芸術には疎い僕すら魅了してしまう「光悦蒔絵」の代表作。

もうそこでグッと入り込んじゃったよね。

そこからは刀剣、蒔絵、書、茶器の順にとにかくたくさんの作品が展示されていて

見入ってたら茶器をゆっくり鑑賞する時間がなくなってしまったわけよ!

まじで勿体無いことをしたわぁ。

でも、それでも充分なぐらい本阿弥光悦のセンスを肌で感じることができた。

光悦、満悦。


いやしょーもな!


まあしょーもない親父ギャグは置いといて


光悦の作品を見てたら、センスってのは決して各分野に拘ったものではなくて

それぞれの分野に影響するのかもなぁと感じた。

本阿弥家の家業である刀剣の目利きによって育まれたセンスは

蒔絵の美しさや能書の機微、茶器のデザイン性に少なからず影響してるだろうし

蒔絵と書道、茶器のそれぞれにもきっと通ずる部分があるんだろう。

そういう意味では、分野が違うからと言ってなにも無関係ってことではなく

むしろ異なる分野のインプットが生きることは往々にしてあるんじゃないかな。


喜劇王・志村けんさんも映画をたくさん観ていたと聞くしね。



ということで、僕もひょんなことから本阿弥光悦という人間と彼の作品に出会い

特別展でたくさんインプットさせてもらったわけだ。

別に無理に生かすつもりもないけど

見て、実際に感じ取ったことや感覚は忘れずにいたい。


これからも、いろんなことに興味をもっていきたい。

ありがとう本阿弥光悦!

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