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タイツ一丁事件のもと

12/12(火)
天気:雨

危なかった。

朝起きて、着替えて準備して外に出たら、なんか寒い。

いや、寒いというよりかは涼しい、通気性が良い。

不思議に思って下半身を見ると、タイツ。

しまった、ズボンを履き忘れていた!

急いで部屋に戻る。

チクショウ、これで今年3回目だ。


そう、実は僕このミス初めてじゃなかったのだ。


というのも、秋が深まってきた頃からタイツを履き始め、その着心地の良さに感動して

室内外問わず、タイツを履くようになった。

風呂から上がったらパンツの上に綺麗なタイツを履き、翌日風呂に入るまで履き続ける。

そしてそんな生活を続けているうちに、だんだん何かを履いていることに対する意識が薄れてしまったのだ。

あれは確か11月の中旬だった、最初のタイツ一丁外出事件が起きた。

その日は、もう冬空と呼んでもおかしくないぐらいの天気。

空はキンと澄み渡り、風はカラカラに乾いていて、肌を突き刺すぐらいに冷たかった。

朝からバイトだった僕は、出発時間ギリギリに起きるとバタバタと準備をして外に飛び出した。

手早く自転車を駐輪場から出し、漕ぎ出す。 

今思えば、たしかに下半身が心許なかった感じがした。

でも本当にだいぶ冬空だったから「もう今年も冬がやってきたなぁ」とか呑気に捉えてたのだ、間抜けな僕は。

そしてバイト先まであともう2回角を曲がれば着くというところで

左手にあった塗装屋の、壁に嵌め込んである大きな窓ガラスにチラリと目をやった。

映っていたのは、モッコモコでパンッパンの上半身、に対してほっそい下半身。


「あれ僕なんか下半身弱くない?!」


そこで初めて、自分がしでかした過ちに気づいたのだった。

それからバイト先に着くまでは、なぜかひたすら内股だったと思う。


股をどれだけ締めても誤魔化し切れないのにね。


2回目も忘れはしない、11月末の某日、夕方のことだった。


家賃の振込をするのに郵便局へと足を運び、ATMに並んでいる時

またも下半身が切ないことに気づいた。

後ろに2人並んでて、次が僕の番だったから、なんか抜けるのはもったいないし

その時も、恥ずかしがりながら内股で待機していたのだった。


そして昨日の3回目である。

もうさすがに気をつけたいわ。

次またやって、職質を受けても文句は言えない。

みなさんもくれぐれもお気をつけください。

そしてなぜか、人は下半身が心許ないと、内股になってしまうらしい。

覚えておこう。

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