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エルが街にやってきた2

8/24(木)
天気:晴れ

あの男が、また僕たちの街にやってきた。

エル(〇〇歳・本名〇〇〇〇)

年齢・本名非公表(本人怒るから)

翌日にYouTubeを撮影しようということで、我々が住む街にまた遊びに来てくれたのだ。

相方の現地が夜遅くまでバイトということで、それまで2人でお酒を飲む。


駅前に飲み屋が少ない!とさっそく不機嫌なようすのエル。

元気そうで安心した。

お店に入店してからも、メニューが少ない、高い、おしぼりがこないと怒るエル。

でも店員さんの名札を見て

「これは本名ですか?とっても良い名前ですね!」

と褒めてた。

相変わらず様子がおかしくて、嬉しかった。

あと、電気ブランというお酒を初めて飲んだけど、コーラみたいな香りで美味しかった。

また飲も。


そんでお店を出ると開口一番

「さあ、カラオケ行くよ!現地は今の今まで何やってるの💢電話して!」

と、おそらくバイトから帰って家でゆっくり待ってる現地を呼び出して、僕のバイト先のカラオケへ行くことに。

相当歌いたかったらしい。

入室して早々、ミュージック音量を爆上げして大好きなヘヴィメタルの歌を歌い始めた。

持ち前のロン毛を振り乱して熱唱するエル。

甲子園決勝、慶應高の応援がデカくて一部で問題になってるって?

そんなのエルの爆音の前では無力。


てか、エルはホントにヘヴィメタルが大好きなんだなぁ。

もう大好きっていうか人生?

ぜひ機会があればエルのネタを見てほしいんだけど(そんな機会ごく僅かしかないけど)

まさにヘヴィメタ、ロックの真髄。

激情や衝動が表れてる。

きっとエルがR-1優勝したら「これはお笑いかお笑いじゃないか論争」が起きるだろう。

でもそれで良いんだと思わせる説得力。

ロックってそういうものなんだな。

エルを通じて、ロックのなんたるかをちょっとだけ感じられて良かった。

結局朝方まで、喉を潰しながら歌いまくった。


あ、そうだ。そういえばエルが

「ごめん、涙出てきちゃった。」

って、歌いながら泣いてたの。

歌詞と曲が響いちゃったそう。


いや、歌いながら泣くのってガチの歌手じゃん!

素人が、歌いながらその歌に合わせて感情を昂らせるのって難しいぞ?!

10代の女の子が、失恋した直後に失恋ソング歌ってて泣いちゃうとかならまだわかるけどもさあ。


恋も失恋もしてないおじさ....おにいさんだぞ?!



まったく、つくづく面白い人だなぁ。


この男への興味は尽きない。


翌日のYouTube撮影を楽しみにしながら、疲労困憊の僕たちは泥のように眠った。

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