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気長に待てば...

5/21(火)
天気:晴れくもり


「夜はラーメン!」

ふとっちょかと思われるようなかけ声とともに、僕は友人とラーメン屋に行った。

つい2,3ヶ月前、友人宅の近くにオープンしたチェーン店。

この店、めちゃくちゃ美味いってわけじゃないんだけど、たまに無性に食いたくなるのよ。

こういうお店が目と鼻の先にある安心感ってすごいよなあ

そんなことを友人と話しながら、それぞれラーメンとライスを注文。

興味深い卓上の調味料の様子をうかがいつつ待つこと7,8分、ラーメンが到着。

くぅ〜〜っ、美味そう!

「ライスもう少々お待ちください。」

なんかそんなようなことを言われた気がしたけど、僕らはもう目の前の丼に夢中。

2人揃ってズルズル啜り始めた。

うめぇ。

細麺がスープの旨ぇ脂を纏ってくるので、一口一口がうめぇ。

麺を口に運ぶ箸の動きが止まらん。

あっという間に麺がなくなっちまった。


ふぅ〜〜〜


あれ、そういやライスは?

啜りきって我に返った僕らは、ライスがやけに遅いことに気づいた。

そんなに忙しいのか?

店内を見回すが、別にそんなに賑わってるわけでもなかった。

むしろお客さんは少なくて、店員さんも特に何もしてない。

はて?

すると、先ほど僕らがキョロキョロするのを見ていたのだろうか、店員さんが僕らの席に来た。

「申し訳ございません、ライスもう少々お待ちください。。。」

その様子から察するに、どうもお米が無くなっちゃって炊いてる最中っぽいな。

なかなかに申し訳なさそうな顔で僕らにそう言ってきたので

なんだか、ライス一つでソワソワしてるこっちの方が申し訳なく感じてしまった。

そんでそこからおとなしく待つこと20分、ラーメンスープがいよいよ油溜まりになりかけてきた頃

「大変お待たせいたしましたあ」

店員さんの手によってついに、待ちに待った純白のアレが運ばれてきた....のだが

おぉ?

僕と友人は不思議そうに顔を見合わせた。

というのも、お茶碗が通常よりも明らかにこんもりしているのだ。

大盛り、いや、それより多いか?

店員さんが特になにも言わずに去っていくのを見送ったあと、改めて友人と顔を見合わせる。

「これはサービスってことで良いのかね?」

もしかすると「お待たせしたから」ってことでこんもりよそってくれたのかもしれない。

僕らはこのご厚意に甘えて、ありがたく大盛りライスをいただいた。


待ちに待ったライスは、残ったスープによくマッチして格別に美味しかったなぁ。

どうやら慌てずにのんびり待ってると、ときには良いことがあるらしい。

まさに「気長に待てばライス大盛り」だ。

今後ぜひこのことわざを使って広めていってほしいなぁ、と思うぽてとであった。

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