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CS準優勝!パーシアスギミックを採用型ドライトロンが今期生き残る道について

(発動)ダメダメダメダメな私(崇高なる宣告者)を、愛してよ。

こんにちは。potato4dです。

主に関東で遊戯王のCSに出ていて、LIOV以降7〜8割ドライトロンで出場しています(過去の優勝&入賞記録はドライトロン日記を参照)。もう誰も使わなくなったデッキを使っているため、自称この世界唯一の宣告者の巫女です。

これまで幾度となく優勝・入賞をプレゼントしてくれた思い出深いデッキなのですが、先の制限改訂でイーバ制限という一見デッキが組めないほどの打撃を受けました。

ですが以前の記事で紹介した通り、パーシアスを軸としたプランでリペアを行い、今回CS準優勝という結果に至ったので今期のドライトロンの構築についてまとめようとおもいます。

DABL移行の環境で変わってくる部分は多少あるとはいえ、基本的な部分は今後の環境でも使える確かになるはずです。

今期のメタゲームの変遷

今期は特に変化が激しい環境が続いているため、7/11 時点のものをざっくりと述べます。

直近のCSの傾向としてスプライトがティアラメンツから環境トップの座を奪還。

環境はパワーが高いがメタに弱いティアラメンツ、メタカードに加え紅蓮の指名者まで積み出してドラバスでゲームエンドのプランを手にしたスプライト、そして両方に誘発とメタカードで一矢を報いるエクソとその他という様相を呈してきました。

どのデッキも先攻では(テーマ外カード含めて)十分なパワーを有しており、墓地を触るがパワーが高いギミックを握るか、あるいは墓地をメタるのとができるデッキを握るか。アトラクター裂け目のような次元要素がつらいデッキと辛くないデッキが明確化されてきた状況です。

そんな中でドライトロンの立ち位置はというと、

  • 「アトラクターを喰らうデッキ」であり

  • 「同じアトラクターを苦手とするティアメンツにギミック不利」である

という、かなり厳しい状況を強いられています。これまで通り普通に戦う分にはほぼ○×○でしか勝てず、かつそれもアトラクターとGの6枚体制で妨害されるリスクを背負う状態です。

これでは例えダイス全勝できたとしても安定して勝てるとは言えず、これまでの構築の基本からのアンラーニングが必要となりました。

パーシアス罠混合型の構築について

そういった環境の変遷を踏まえ、今回太陽CS(2on)で使用した構築がこちらです。

前期までデッキの安定感向上のために採用していた「儀式の準備」の枚数を1枚にまで抑え、メインデッキから御前試合を採用。

サイドは獣王アルファにラヴァゴーレム、俱利伽羅天童と言った特殊召喚モンスターと永続で固めたような形に仕上げました。

一方で先攻の基本展開が通れば勝ちというコンセプトを失っては事故という弱点があるこのデッキを握る意義は薄いため、先攻用にパーシアスプランを採用しました。

パーシアスプランのおさらい

ここまでで何度か述べていますが、今回の構築ではパーシアスプランを採用しています。

これは私がイーバ制限を受けてTCG環境(日本より早く弁天やイーバが規制された)より輸入してきたものであり、徐々に知名度が上がっているもののまだまだ有名ではないルートです。

具体的には汎用天使サポート『天空神騎士ロードパーシアス』によって、墓地から天使族モンスターを吊り上げる魔法カード『天空の歌声』をサーチ。『天空の歌声』によってイーバを回収することで、これまで通りバン&アルやバン&弁天、アル&弁天などの主要ルートでアルデク5妨害が立つルートとなっています。

《天空神騎士ロードパーシアス》

(1):手札を1枚捨てて発動できる。
「天空の聖域」またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
フィールドに「天空の聖域」が存在する場合、手札に加えるカードを天使族モンスター1体にできる。

遊戯王公式DBより
《天空の歌声》

①:1000LPを払い、自分の墓地の天使族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。その後、フィールドまたは墓地に「天空の聖域」が存在する場合、除外されている自分のカードの中から、「天空の聖域」またはそのカード名が記されたカード1枚を選んで手札に加える事ができる。

遊戯王公式DBより

詳細のルートはバン&アル/バン&弁天/アル&弁天/アル&神巫などでそれぞれ変わるため、先月の記事を参照ください。このギミックでは、トレミスルートでは取りこぼすアル&弁天などにも対応し、ほぼすべてのルートでこれまでと同じアルデク5妨害を成立させることができます。

一例としてバンアルだけ紹介します。

アル切ってバンで弁天→弁天切ってアルでメテオニス→弁天で神巫→ファフXS→ファフでエル落とし→メテオニスでファフの素材切って弁天→メテオニス回収→弁天切ってエル効果で素材含めて蘇生→弁天でアルデク→神巫NS→神巫でアーデク→アーデクでメテオニス→メテオニスで素材切って弁天→弁天と神巫でベアト→ベアトでルタ→アルデク切ってルタでメテオニス見せて1ドロー→ファフと下級でキャリアー→キャリアーでイーバ→メテオニスでキャリアーでアルデク→イーバで2枚回収

https://note.com/potato4d/n/n7be997fa132d


おさらいも終わったので、プランの話しに戻ります。

今期のゲームプラン

このような構築にしたのはこれまでのゲームプランとの違いが挙げられます。

これまでドライトロンの戦い方は、主に以下のようになっていました。

先攻

アルデク4妨害以上を目指し封殺。返しのターンでライフを取り切る

後攻

  1. ヌトス

  2. ブラック・ローズ・ドラゴン

  3. アーゼウス

の順番で妨害を生み、最後にナーサで盤面解決をしてアルデクで蓋をするという戦略が中心でした。

今期について

ですが今期はアトラクターによる先攻展開の成功率の低下と、後攻時のナーサテイヤの信頼性の低下が顕著に見られます。

具体的には裂け目アトラクターはもちろん、ムドラケルドウの存在が非常に重く、2種類のうちどちらか1枚が落ちるだけで、ナーサが機能不全へと陥ります。

そのため対スプラエクソにおいては先攻の信頼性が落ちており、対ティアラでは後攻の勝率が絶望的であるといえるでしょう。このような状態で、ナーサへの後攻まくりや先攻が止まった際のリカバーを期待することは不可能です。

加えて奇跡的にターンが帰ってきたとしても、裂け目深淵ミドラなどなど、考え出すとキリがないほどに致命的なカードが多く、展開を許したら従来の攻めてに勝ち目はありません。

そのため今期の軸として、メインデッキから2枚、サイド後含めて永続罠を4枚体制とし、永続罠とギミックの双方を攻め手として扱えるようにしました。メインから御前試合が入っているのはそのためです。

全体除去カードとして、あるいは先攻展開の妥協点でもあり上振れでもある1枚としてチョイスするに至りました。

御前試合のパワーは後述しますが、これによって先攻で相手の盤面を解決する手段ならびに先攻の事故や相手のGアトラクターへの妥協点として罠が強く使えるようになりました。

採用カード

ドライトロンの基本的なカード効果は既に周知されているため省略します。

《アーティファクト-ダグザ》

モンスター2体を天使族に変換するためのカードです。先攻の基本展開で使い、パーシアスへとつなげるために必須採用です。

デスサイズは不採用しましたが、スプライト・エルフを採用する場合、神巫で割ることができるため採用を検討できます。

《天空神騎士ロードパーシアス》

何度も紹介しているイーバを回収するためのカードです。一応光属性天使族であり、弁天からサーチしたイーバを手札から捨ててサーチすることにより、イーバの効果で自身を除外してラヴァゴケアもできます。

エルドも少ない環境ですが、プレイングとして覚えておきましょう。②の効果も強力ですがほぼ使いません。

《天空の歌声》

ライフを1000払ってイーバを回収するほか、素引きしていると安心して展開札をコストに朱光を使えるので、割と貫通にも役立ってくれます。

《御前試合》

メインデッキに現在選択している罠で、その時の環境に応じてスキルドレインと入れ替えています(ちょうど太陽CSの前日に出ていた朝霞杯では「ふわんだりぃず」の分布が多いためスキルドレインを採用していました)。

このカードの役割として大きく2つがあり、1つが展開の妥協点。もう一つが後手の全体除去となります。

先攻での利用方法

これまでドライトロンの展開を一撃で止めるカードは、限定的な採用でしかないドロール&ロックバードを除くと、増殖するGただひとつとなっていました。

もちろん増殖するGは本体(3枚)より弾くカード(うらら/墓穴/+朱光合わせ引きの8枚)のほうが多いので通した方がプレミと言えましたが、今期はアトラクターも加わっており、いよいよ確率的にも有利とは言い難いようになりました。

そのためデッキとして目指すゴールの分散として採用。こちらはサブの意味合いが強いですが、それでも十分な効果を発揮してくれます。

後攻での利用方法

そして本命は全体除去としての採用。

最近はその動きも減ったとは言え、環境序盤はガエルスプライトによるG回収の動きが、現環境でも深淵のような、後攻プレイヤーのワンチャンを削ぐギミックが環境に跋扈しています。

この状況において、今回そもそも1ターンで捲るというプランを捨てられる選択肢を取りました。

ドライトロンはその特性上ターンを跨ぐ頃には前のターン以上のリソースを持って動くことができ、展開系ながら長期戦を得意とするテーマです。

そのため、ワンキルされされなければデッキとしてはグダる試合の方が強みが発揮できるはずなのです。

しかしメインギミックの中で後攻でそれを実現できるカードは限られます。これまでは一応アーゼウス単騎などがそれに該当しましたが、現代においてはパワー不足でしょう。

そういった状況の回答札として、今回は御前試合を採用しました。

御前試合は先攻で蓋をするカードでもありますが、一方でミドラーシュのような破壊体制持ちを貫通する全体除去としても使うことができます。

特にスプライト・ティアラメンツは最終盤面に複数の属性が必ず存在するため、ロック性能はピカイチと言えます。

そうやって1ターンもらった後、返しで勝つための札として御前試合を採用するに至りました。

メインにまで入っているのは、ないとメイン戦後攻の時に高確率でシングル落とすことになるためです。

なおスキルドレインも採用候補ですが、スプライト・ティアラメンツ共にスキドレ下で7000打点を用意する動きが可能ではあること、ティアラメンツに至ってはほぼノーダメージであることから、ペルレイノの裏目はあるものの概ね広く刺さることを優先しました。

なお、ドライトロンは御前試合の成約をほぼ受けませんが、リンクリボーへの変換ができないケースでのみ自分の首を絞めるため注意が必要です。

《竜儀巧-メテオニス=DRA》

この間「かっこいいだけのやつ」と言われましたが、今期ナーサの代わりに入ってきたドライトロン本来のエースカード。

採用理由としては、深淵下で立つまともな妨害持ちがこのカード以外にいなかったこと、スキドレを貼る展開になったときのパワーを評価したことの2つになります。

特にティアラメンツに対して、深淵がある中で4000打点の対象体制を持つことができるのは心強く、墓地送りが有効に働かないと言えど、ナーサテイヤより勝ちに貢献してくれる1枚になりました。

また、バンαや虹光の宣告者からサーチできる機械族というだけでも単純に強く、後攻まくりの際に手札にきてそのまま弁天の儀式素材になるようなケースも頻繁に発生します。

サイドカード

以下はサイドカードです。

《獣王アルファ》

今や多くのデッキでサイドの常連となっている1枚ですが、このデッキの後手捲りを語るにあたって外せないカードとなりました。ドラゴンバスターブレードをなつき度マックスにしてレベルアップさせると進化することで有名。

このカードは特殊召喚モンスターであることからドライトロンの共通制約を受けずにSSすることが可能であり、かつ後述のラヴァゴと合わせてスプライト並びにティアラメンツの最終盤面を崩壊に持っていくポテンシャルを秘めています。

一応SS回数に制限がないので3積みでも良いですが、2枚引いても仕事量はそこまで増えないので被りを嫌って2枚採用としました。

《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》

言わずと知れたシステムモンスターであり、こっちを向いてるラヴァゴは頼もしく、相手の方を向いてるラヴァゴは見たくない。最近実はロワイヤルで新テキで再録された。

そもそもドライトロン自体が召喚権を95%神巫に、残りの5%がうららとイーバに割くというデッキのため、余り召喚権を重視ないデッキとなっています。

捲り札としてヌトスミサイルの1:1交換が信頼できない今、神巫に召喚権を割くメリットも余りないと考え、盤面処理を優先して採用しました。

ラヴァゴアルファで最大4面除去できるので、残りのハンドで基本展開やアーゼウスを目指すのが基本となります。

《俱利伽羅天童》

今回唯一の3積みモンスターであり、Ms. 過剰評価と言われた娘。スプライトやティアラメンツの影に隠れて忘れ去られた65,000円。

相手フィールドで効果を発動したモンスターを全てリリースしてSSという豪快な効果と、最低3000打点が保証されるという地味な大型モンスターとなっています。

一見効果を封殺するラヴァゴアルファシステムと噛み合いが悪そうですが、彼女にしかできない仕事が2つあります。

それが深淵ミドラの短期突破と、ファフμβとナイチンゲールへの搭乗です。

ラヴァゴアルファを採用していると、目の上のたんこぶとなるのが「破壊を伴わないレッド」や「スターターで出てきた新品のレッド」になります。

これらを意識した時、ラヴァゴアルファはほぼ使用済みの状態で、相手の盤面にレッドとラヴァゴ(あと粋とか腐ったキャロット)こちらの盤面にアルファのようなケースがそれなりに発生します。

この時ラヴァゴーレムに召喚権を使っていることからイーバを通常召喚できなかったり、神巫を経由しないとベアトまでいけないのに召喚権を使ってしまっているということがそれなりに発生しました。

基本的にこの展開まで持ち込めていればアーゼウスを立てることができれば勝てるのですが、肝心のランク1のためのLv1が1枚足りずに城之内ファイヤーに焼かれる結末となってしまいます。

ですが倶利伽羅であれば盤面からレッドを消し去った上でランク1エクシーズを狙うことができ、相手の盤面に低打点がいればファフμβでリソースを増やしながら、なくてもナイチンゲールからアーゼウスまでを成立させることができます。

これによってこれまで抱えていた「アーゼウスまでのラストワンマイルが足りない」問題を解消しつつ、「ワンマイルのためにミドラへの解答を減らす」ことを実現しました。

2枚採用でもある程度仕事はしますが、やはり勝負どころで握っておきたいカードであるため3枚採用しました。ターン1がないから一応2枚引いても良い。

《御前試合》

メインと同じ意図で、後攻サイチェンで捲り札として投入しました。

《スキルドレイン》

エクソ用。後述しますがスプラティアラに寄せた結果エクソに薄くなっているため、一応先後強いカードとして1枚入れてあります。

ふわんエクソが多い日は御前と採用枚数を逆転させて、スキドレ3:御前1としています。

《拮抗勝負》

神巫ヌトスミサイルで最後の1枚を割れるため、個人的にはドライトロンではライストより拮抗を信頼しています。基本いかなる環境でも1枚も減らしません。割り物の中で一番信頼してる。

サイドカードを踏まえての戦い方

基本的にサイドカードを合わせ引きして勝つ必要があるため、期待値超えつつかつさらに有利な確率を求めて限界までメインを削ります。

具体的にはスプライトの場合は

  • in: リブートスキドレ以外

  • out: エマサイ2/ノヴァ1/ファフニール/墓穴2/準備/メテオニス/歌声/おろ埋/朱光/うらら/神巫

ティアラメンツの場合は

  • in: スキドレ以外

  • out: エマサイ2/ノヴァ1/ファフニール/墓穴2/準備/メテオニス/歌声/おろ埋/朱光/うらら2/神巫

をベースとし、リブートもその日の罠のトレンドによっては入れるという形にしてあります。

これによってサイドカードを65%で2枚弾けるようになるため、あとは引いたもので戦います。

アーゼウス側を通すのか拮抗を引いてるorめくっね通すかのチョイスが中心となるため、キャロットがいない場合などを除くと、とりあえずあるもので盤面崩しつつ最後に金謙引いてたら打つくらいでプレイするのが理想です。

対ティアラメンツではできる限り制圧や永続のオープンを、スプライトでは向こうもリソースがカツカツなので、ハンドに朱光+コストだけでも足りることもあるので、相手の手数をしっかりと読み切ってジャストな妨害数を目指します。

余談

以下は気になる人向け。

アンサンブルーロビンについて

入賞ツイートでも質問されましたが、倶利伽羅でエクシーズする択として採用しました。1回だけスプライト対面で出しましたが、それで取った1シングルよりブラロ抜いて2試合くらい落としてるのでブラロで良いです。ブラロとルーラーは抜くな。

対エクソシスターについて

これも聞かれました。

マッチングするのがプレミなので諦めて、分布が多い時は持って行かないようにしましょう。

御前は効かないがスキドレにすると他のデッキに弱くなるので、エクソシスター環境に持っていきたいならメインスキドレ3投までするべきだと思います。

正直なにもしなければ2:8くらいで不利で、サイドカード積んでも3.5:6.5くらいまでにしからないので無理です。

おわりに

かなり簡略化した形式にはなりましたが、ざっと今期のドライトロンの生き残り方をまとめてみました。

かなり逆風吹き荒れる環境ですが、これまで構築をほぼ変えずに環境に止まってきたドライトロンも、その姿を変える時なのかも知れません。

先攻は理不尽盤面を、汎用特殊召喚モンスターGSに姿を変える新しいドライトロンも中々にパワーが高いので、ドライトロンを諦めた方も使ってみてください。

エルドやカグヤがバカスカ使ってくるカードが飛んでくるので、対面する方も結構対処に困るデッキにはなっている印象です。

それでは。

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