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ドライトロンを倒したいあなたがドローフェイズのベアトにうららを投げてはいけない理由

お久しぶりです。potato4dです。
相も変わらずドライトロンを使い続けており、大会環境での使用歴が1年を超えだしました。

近頃の環境(2021/12~2022/1あたり)は天威勇者にメタが寄っていたのでかなり動きやすかったですが、2位(太陽)3位(太陽)と一歩届かない戦績が続いています。
CS中々出られていないのもありますが、前期も2位(朝霞)が最高だったので、流石に今期は結果出したいですね……

ところで、遊戯王といえば先月からは OCG だけではなくマスターデュエルも外せない話題になっていることでしょう。《魔鍾洞》の存在しない十二鉄獣環境で遊べることから私もリリース初日から参入。翌日にはプラチナ1に到達したこともあって、その週の土日からマスターデュエルで環境に参戦する人向けにドライトロンの情報発信をしています。

極力シンプルな説明にとどめたツイートから始まり、カオスルーラーの出し方と利用ケース、後攻時の攻め手のチョイス(ナーサを通すことが重要であるみたいな話)などなど細かなケースまで話すことも増えた一方、なかなか対策の面で細かな情報は伝えきれていない部分があります。

というわけで、今後気が向いたタイミングで note にドライトロンと対面したときの情報をまとめていくことにしました。OCGプレイヤーからしたらかなり当たり前の話をしますが、参考になる人がいれば幸いです。

初回となる今回は先攻展開での誘発の投げ方ばかり話されているドライトロンの、「後攻時に持っているカードの投げ方」の話を少ししたいと思います。
具体的には、名称ターン1を2枚引いてしまったけど1枚で止まらなかった場合や、一応6枚目で間に合うカードをトップデックした時の話ですね。

ドローフェイズのベアトの効果にはうららを打つな

記事タイトルどおり、今日の結論です。 

マスターデュエルをやっていると、相手のドローフェイズでベアトの効果を使った時にうららを使ってくる人を非常に多く見ます。これについてですが、悪いことは言わないので今すぐやめましょう。

ドローフェイズにベアトが効果を使っているということは、最低でも横にアルデクが立っており、かつ相手の手札には天使が2枚あります。ドローフェイズのベアトにうららを使ったということは、2枚引いていることでしょうから、残りのハンドが4枚。4/4が有効牌でようやくゲームになるといったところでしょうか。一滴のコストが軽い幻影のようなデッキを除くと絶望的な状況ですが、こんなときこそ適切な妨害が重要です。

ではその適切なうららの切り方はどこか……

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それは『ベアトで落としたイーバ(コスト2枚)』です。

誤差レベルではあるのですが、理解していないと1妨害無駄にすることになります。これには未確定のままの手札、並びに(ルタが展開に絡んだ場合のルタの1枚)ドローで増えた未確定のハンドが関係しています。

ベアト効果時のドライトロン側の手札について

先攻展開が完了した場合のドライトロンの手札においてテーマでの妨害に直接関わってくる要素がひとつ存在します。

それは『イーバが手札に存在しているか』です。
1. 弁天でのサーチ, 2. 素引き, 3. ルタでの後引きドロー いずれにおいてもイーバが手札にいる。という状況は発生します。

ドライトロンの展開ルートにおいて、弁天からイーバをサーチする光景を見たことがあるかたは少なくないと思います。
ハンドの都合によってはサーチに余裕ができたり、一滴の受けが良くなることから、イーバがサーチの選択肢に上がることは少なくありません。

ではもし、弁天でイーバがサーチされていた場合、あなたはドローフェイズのベアトリーチェの効果にうららを打つでしょうか?

そうです。打つわけがありません。
そのベアトリーチェは落とせるものはせいぜい展開に絡まなかったドライトロンカードか、次のターンに素引きしたくない金謙くらいでしょう。こんなものに貴重なうららを打っていては、勝てるものも勝てません。

なんならイーバが確定しているのにベアトなんて打ってこないでしょう。素材が残った彼女には、次のターンにキルが取り切れない場合に2アーゼになるという重要な仕事が残っています。

未確定のイーバの存在はベアトの効果適用によって判明する

では逆に2枚目のイーバが見えていないとき、相手がドローフェイズにベアトを使ってきた場合、確実に2枚目のイーバが落ちるのでしょうか?

もちろんそんな事はありません。
先程言及したとおり、イーバが手札にあるケースは、素引きとルタδのドローというパターンにおいて当たり前のように存在します。マスターデュエルは気軽に1試合1試合消化できるため、高くはない確率といっても、ゼロではないでしょう。

そのため、ドライトロン側がベアトリーチェを使ってきたとしても、ハンドにイーバが来ている状態での無駄打ちである可能性が十分にあります。
(※無駄打ちをする意味については後述します。)

もしここにうららを打ってしまうと、イーバを素引きしていたにも関わらず、妨害が1つも増えないベアトの効果に対してうららを打ってしまったことになります。これでは貴重な手札を消費して、妨害を1つも踏めなかったことになりますから、勝てる試合も勝てません。

一方でここを見逃すと、ドライトロン側は通常であればイーバを、素引きしていたら適当なカードを落とすことを強要されます。
このタイミングでどこでイーバの効果が誘発するかが確定するため、その効果の発動にあわせてうららをガメておくことで、小さな勝ち筋が生まれます。

単純にベアトに打つと1-0交換になる可能性があると覚えておくだけでも十分ですが、この点を意識すると、もしかしたら今までドライトロンに制圧されていた試合のうち何試合かは拾うことができるかもしれません。

なぜドライトロン側はベアトを無駄撃ちするのか

ここからは環境レベルで遊戯王をプレイしたい人向けの思考の説明となります。興味のあるかただけ目を通していただければと。

さて、先程私は『ベアトを無駄打ちする可能性がある』という話と、『ベアトは2アーゼになる仕事がある』という話をしました。

一見これらの主張は矛盾するように見えますが、この動き自体の選択自体、シンプルに『確定したイーバが手札に存在するか』で決まります。それぞれ解説します。

確定したイーバが存在する場合:

相手もイーバが確定している事がわかっているため、ベアトの効果に対してうららや泡を投げつけてくる可能性はほぼゼロと言えるでしょう。

そのため、少しでも仕事をする可能性のあるほうに寄せるため、ベアトの効果は使いません。

敷いて言えば、ハンドを吐き切ってしまってトップ勝負になる場合に、エンドフェイズにうららを落としてトップの質を1%でも高めるくらいでしょうか。

そのため、相手がドライトロンに対しての理解度がある前提であれば、ほとんどの場合効果は使用しません。

確定したイーバが存在しない場合:

これは明確で、実際にハンドにいるかどうかは別として、必ずベアトの効果を発動します。
理由としては、単純に妨害を1枚でも多く吐かせるためです。

ドライトロン側は、最終盤面が成立すれば安定して出せる4妨害+ルートのごとの妨害のかさ増しによって成り立っているデッキです。

4妨害+αの内訳は、以下のような形となります(★が確定)。
★ イーバで補充したアルデクの弾2枚(自分のターン)
★ ベアト→イーバで更に増やす弾2枚(相手のターン)
・ マスカ→ユニコーンでのデッキバウンス
・ 余った弁天で持ってきた3枚目の弁天or那沙帝弥
・ 素引きの天使

遊戯王というゲームは普通にやっていれば相手の後攻のハンドは6枚ですから、相手のハンドがすべて有効牌であれば突破されるリスクがあります。

ドライトロン側の理想としては相手の手札の数=天使の数を維持することですから、用意しきれなかった妨害はなんとしても早期に踏みたいと考えます。

その時に便利なのが、ドローフェイズのベアトリーチェ効果です。主に《無限泡影》と《禁じられた一滴》を考えて発動するものとなります。

ドローフェイズベアトの意図 〜無限泡影編〜

ベアトリーチェ→イーバの流れは通せば無から2妨害が降ってくるうえ、うららと違って泡はイーバには打てません。

そのため、ドライトロンを対面している側の6枚目が《無限泡影》であった場合、確実にベアトに妨害を打つしかなくなる。という具合です。

試合展開が普通に進んだ場合は既にアルデクの弾は2つ補充されているため相手の手札を減らしつつ次弾を装填できます。
さらにイーバを持っていれば、ベアトへの泡を無視するだけで相手のハンド5枚=こっちのハンド5枚(朱光/朱光/神巫/神巫/イーバ)になるのでその試合のほぼ確実な勝利が保証されます。

ドローフェイズベアトの意図 〜禁じられた一滴編〜

また、《禁じられた一滴》の受けが良くなるという点でも、ドローフェイズにベアトの効果をとりあえず宣言します。

こちらも同様の理由であり、イーバには打てないのでベアトのタイミングでの発動を強要できます。

加えてドローフェイズでの一滴は通常魔法にチェーンができないため、多くのケースにおいて一滴+無駄コスト×2の消費を迫ることができるます。

結果として相手は残りの手札3枚で朱光1枚で超えつつ、ドライトロンの展開力に蓋をできるレベルの制圧が求められるため相当厳しい戦いと言えるでしょう(ティアースケイル+コスト+墓穴とかで終わるのはご愛嬌)。

またこのケースでもイーバを素引きしていれば、ベアトが止まったとしても相手は手札3枚で朱光+イーバで装填される次弾を越えて制圧することが要求されるため、非常に強力と言えます。

ラヴァゴに喰われないようにベアトの効果を早めに使っているという面もありますが、それ以外でもこういったサイドカードや誘発への立ち回りを考慮して、ドローフェイズベアトは行われているわけです。

ベアト+アルデクで盤面を返す場合、このタイミングでベアトを除外することでラヴァゴの条件の適用外にすることができます。マスターデュエルのランクマッチでは使うことは少ないかもしれませんが、一つの知識としてぜひ。

余談:
ベアトの効果を謎にガメ続けた結果、ハンドの天使0のときにベアト使って破産するリプレイ撮られまくってるドライトロン使いをよく見ます。
完全にヒールみたいな立ち位置になっているデッキではありますが、だからこそ使うなら考えて使ってほしいですね……

更に余談として、うららと一滴を両方持っている場合は、イーバにうららを打つと墓穴の裏目が存在するため、ベアトにうららを打って相手の様子をみると良さげです。

ハンドの天使が偶数の時はアルデクから入ると裏目がでかいので墓穴から入ってくれて、妨害多めに踏める可能性があります。奇数で躊躇なくアルデク飛ばしてきて破産するケースもあるのでそこは割り切りましょう。

まとめ

長々と書いてきましたが、まとめると

ドローフェイズのベアトは無駄打ちの可能性がある
ドライトロンは手札=妨害に必ずなるデッキではないため、死ぬ気で相手の手札を1枚でも粉砕したいと考えている
泡や一滴はベアトに打つしかないので打つが、うららはイーバに打つと幾分か楽

といったところでしょうか。
相手の先攻展開を許した上でハンドに残っているうららの虚無さたるや。といったところではありますが、諦めず必ず妨害を踏めるところに当ててみてください。

それでは。

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