Kitrum V2の形状の秘密
俺の、俺による、俺のためのマウス、Kitrum
みたいなノリで作ったマウスMODなんですけど、販売することにしたのでせっかくだしKitrum V2の形状について書こうと思います。
ちなみに制作中~制作後までに気づいたり配布した方から教えて頂いた良さなんかをまとめてます。
その前に
まず先に行っておきますがKitrum V2のビルドクオリティは低いです。
市販のマウスと比べたらビルドクオリティ面では敵わないです。
Kitrum V2は特定の人間にぶっ刺さる形状を求めた設計素人制作のマウスMODなので気になるところはあるかもしれません。それだけご了承ください。
どういう形状なの
そもそもどういう形状で、形状が刺さる特定の人間って誰?っていう話なんですけど、それはマウスを腕からまっすぐ持つタイプでビクトリー持ちの脱力エイムで、指先でセンサーを感じてエイムしたい人です。思ったより限定的ですよね。だって俺のためのマウスだもん。でもそのために色々仕込みました。
ちなみに、このタイプに合うFPS向けマウスは現状存在しません。多分。それも後から説明します。そもそも無いから作ったわけだし。
ちなみに全部個人的な検証結果で科学的な検証結果ではないです。
ではまずKitrum V2の特徴をみてください。そのあとそれらの形状にどういう意図があるか説明していきます。下の画像をご覧ください。
右サイドの尻が出っ張っている
まず見てもらえばわかる一番の特徴ですね。いくつかの理由があります。
両サイドがへこんでいる
ムンクみたいな感じですね。左サイドはKPAに近いです。クローンとかライクとか言えるほど近くもないですけど。
こんな感じでしょうか。
ほかにもあるかもですが、設計段階であまりにも見慣れ過ぎてしまったので、筆者の中では最早これがスタンダードな形状になってしまってます。どこが特別なのか分からん。
本題
で、なぜこんな特徴が必要だったのかですね。本題に入ります。
1.マウスをまっすぐ持つ人は力みやすい。
あの出っ張りが必要だった理由の1つです。ちなみに2つありますが、後述する圧力の分散と小指が配置しやすいことの3つです。
まず、マウスは腕からまっすぐ持つタイプの人と、斜めに持つタイプの人がいます。
これの大きな違いはセンサーの角度とマウスに手が当たる位置だと思います。重要なのは手のひらに当たる位置です。
まっすぐ持つタイプはマウスが小指の付け根に当たらないため、小指の付け根が下がりやすいと思います。
その分、腕自体がちょっと外側に傾きやすいです。
これが力みやすい原因です。
もっと掘り下げます。
手首から先を、
手を机と平行で横に
手を机と垂直で横に
速く振ってみてください。下の画像みたいな感じで
やってみてもらうとわかると思いますが、
机と平行に振った場合
可動域は狭いけど腕までは力が入りづらい
机と垂直に振った場合
可動域は広いけど腕までしっかり力が入る
と思います。
この2つの事実から分かるのは、マウスを腕からまっすぐ持つタイプの人は
小指の付け根が下がるため、腕が外側に回りやすく、それによってマウス操作時に力みやすくなっている
ということです。
Kitrumの話に戻りましょう。
Kitrumは尻が右側に出っ張っています。これによって腕からまっすぐマウスを持った時に小指の付け根を下げないので、結果的に力みづらい形状になっているということです。
言い換えれば、マウスを腕から斜めに持つタイプ人の手の当たり方をエミュレートしてます。
これがこのタイプに合うFPS向けマウスは現状存在しません。といった理由です。
2.細いマウスも力みやすい。
同じ原因です。細い、小さいマウスはその分親指と小指、薬指の距離が近くなります。
その状態でマウスを内側(左側)に動かすと手首が外側に傾きやすいです。
だから力みやすいです。
もちろんこれは手首の角度を変えずにエイムすれば解決しますが、そもそもの話、補正をしなくてもいいマウスのほうが良いということです。
個人的には、g-wolvesのHSK PROみたいな小さいマウスを使ったらなぜかクソエイムが多発するようになった。というのはこれが原因の一つとしてあると思ってます。ちなみにHSK PROはいいマウスだと思いますよ。センサーを意識してエイムしやすそうだし。爆発しなければ。
3.クリックの圧を相殺する
AEPXやOW2などのトラッキングが多いゲームでありがちな問題として、左クリックに必要以上の力が入ることでマウスの重心が前に寄り、思ったように動かないというものがあります。
これは柔らかいマウスパッドで起きやすい現象ですが、要はセンサーを軸にエイムしたいのに、重心が前に寄ったらマウスの軸も前に寄るでしょ。って話です。
この辺りは後述するryanguru式の個人的解釈も踏まえて考えて頂けたらわかると思います。
ryanguru先生を知らないなら今から動画見てきてください。ステマじゃないです。何なら勝手に名前出してます。すみません。怒られたら記事ごと消します。
話を戻しましょう。で、その前に寄ってしまう重心を出っ張りにかかる圧力で相殺する効果を狙っている、という話です。
画像で説明するとこんな感じです。
力みに関しての理由は以上です。
4.指先でセンサーを感じるにはマウスを横から挟める方が良い
次はセンサーを感じるための形状です。
ちょっと脱線します。
センサーを意識したエイム、といえばRyanguru式エイムが有名だと思いますし、それを習得したいと思っている人は多いはずです。
Ryanguru先生は「持ち方は関係ない」というツイート…失礼、ポストをしていましたが、これの個人的な解釈としては「(Ryanguru式を理解して体得すれば)持ち方は関係ない」だと考えています。つまり、センサー中心のエイムができるようになった上での話です。
つまり、どのような持ち方でもRyanguru式を体得できるわけではない。という解釈です。
結局最初にマウスのセンサーを意識できるようになる必要があるということになるわけですが、
それは持った時にセンサーを自然と意識しやすい形状の方が早く体得できるんじゃね。って思いました。
そういうマウスが覇権を取っている印象がありますし、そう作りました。
脱線してしまいましたが、もう少し脱線したまま進みます。
持った時にセンサーを意識しやすい持ち方があります。ビクトリー持ちです。なぜなら、センサーを中心に指を配置できるからです。
センサーを中心に指を配置すると、センサーを中心とした回転がしやすくなります。
それをさらに指先でセンサーを感じられるようにするには、指先で挟むように持つ必要があります。
イメージしやすい内容だと思いますが、一応説明します。必要なければ飛ばしてください。
下のケースをマウスだとして、センサーが赤丸部分にあるとします。
上の2つのパターンで持って赤丸部分を中心に回転させたとき、どっちが赤丸の位置がずれにくいでしょうか?
当然赤丸を中心に持った時だと思います。このセンサー中心に指を配置する考え方はRyanguru式が出てくる前から一部で言われていた内容で、センサー位置を変えずに回転させやすいからだと思います。多分。
そして、これをビクトリー持ちはマウスで達成できる持ち方ということです。
では、これを指先でセンサーを操作する感覚にするにはどうしましょう。
挟むように持てばいいです。小さいものを持つときのように
指の側面がべったりついていると、体感としては手全体で動かしている感覚になります。
挟むように持つことで、指先で回す感覚を得ることができます。
以上の方法でセンサーを中心に指先で意識しやすくするわけです。
ここからが本題です。
Kitrumではどうやってそれを達成したかという話ですが、
左サイドをへこませるという方法を取りました。
上の画像のマウスを握ったらどうなると思いますか。
普通に考えて、指先で挟むように持つと思います。
この状態で、指がセンサーを中心として配置されていたら、自然に指先でセンサーを感じることができるということになります。
以下の画像を見てください。
見てもらえばわかりますが、ビクトリー持ちをすると自然にセンサーを中心とした指の配置になります。
つまり、指先でセンサーを感じる形状になっているということです。
ちなみに、挟むように持つ以外にも、小指と薬指が机から離れることで、腕が外側に回転しづらくなるという効果もあります。
まとめ
ここまでで、マウスを腕からまっすぐ持つタイプでビクトリー持ちの脱力エイムで、指先でセンサーを感じてエイムしたい人という人向けだということの説明ができたと思います。
重ね重ねになりますが、これらは個人的な検証の部分が多く、化学的な根拠に基づくものではないことを覚えておいてください。
ここまでの説明でKitrum V2合いそうやん!とか試してみたい!って感じてもらえてたらぜひ買ってみてほしいです。
ちなみにそういう人が想定より多かった場合、1日に1個しか作れないKitrum V2の生産はパンクします。sry
刺さらなそうだと感じた人も、これからのマウス選びの一助になれば幸いです。
ではでは
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