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SDGs×RUBBER#3、一問一答

SDGs×RUBBER」は、ゴム業界の情報を発信するポスティコーポレーションが主催する、全5回開催のリレートークセッションイベントです。日頃お世話になっているゴム業界への恩返しと、SDGsの周知、事例紹介を目的としています。

2021年6月11日にオンラインで開催した第3回「SDGs×RUBBER」のイベントレポートを公開しました。

イベント開催時、時間切れでお答えできなかった質問が多数あったため、後日ご登壇いただいた方々に追加でご回答いただきました。ご回答いただいたのは、大野ゴム工業、バンドー化学、日本ゼオンの3社です。

今回はその回答を、一問一答形式でご紹介します。

共通のQ&A

質問者:
SDGsの社内浸透をどのようにされていますか?(研修会・社内掲示・Eラーニング等)

大野ゴム工業:
大阪営業所、バリューセンター遠野では自分たちで出来るゴールを17の中から考え、ゴールのマークを社内掲示版に掲示するなど小さなことから自主的に活動して頂いています。

また、弊社で取得しているISOマネジメントシステムと一緒に考えるため、ISO委員会メンバーにてSDGs解説動画や顧問によるZOOM講習会を開催し、業務と結びつけられる勉強会を実施しています。

バンドー化学:
社内報にCSR活動事例を掲載し、啓蒙しています。今後は社内教育の実施も検討しています。

日本ゼオン:
今後研修会やEラーニング等を実施していく予定です。

大野ゴム工業のQ&A

質問者:
①他の拠点でも遠野工場と同様の取り組みをされているのでしょうか?②また、遠野工場を含め今後考えている設備面での取り組みがあれば教えてください。

大野ゴム工業:
(①について)
遠野工場、遠野デリバリーセンター以外の拠点についても検討中ではあります。SDGsのゴールを社内表示する方法などが挙げられます。

遠野工場ならびに栃木3拠点では環境整備活動を行っています。5Sから始まり、敷地内の花壇にお花の植え込み、雑草清掃などを実施しています。

(②について)
デマンドシステムを導入しています。東日本大震災以降、喜連川工場、馬頭工場、遠野工場に電力使用量が分かるようデマンドシステムを導入し、使用電力を時間・日にちごとに数値化しエネルギー使用量を見える化、効率の良い生産活動に活用。全国の営業所・物流拠点も電力の使用量は毎月見える化し、エネルギー資源の活用を意識づけしています。

「SDGsのため」というよりも、今までの活動がSDGsに結び付いているということになります。

質問者:
育休制度は男性社員も取得することが可能なのでしょうか?また取得実績はありますか?

大野ゴム工業:
長期的な男性の育児休暇取得者はまだいませんが、新人研修の際には「男性も取得できる」ということはお話しています。パートナーの出産に際しての特別休暇制度は導入しており、皆さん取得されています。

また、「パートナーの出産後などのケアやお子様の子守などのため」という理由で数日休暇を取る方は増えました。理由を堂々と言うことができ、上司や同僚も理解する「社内の雰囲気」はあると実感しています。

質問者:
社風の「人を大切にすること」をSDGsにつなげた「気づき」について、エピソードはありますか?

大野ゴム工業:
講演時にもお話しました内容を下記に書かせて頂きます。

会社のロゴマーク5825は創業者大野金一の誕生日が由来であり、「自分の記念日を忘れずに大事にすることにより、これから巡り会う人々も大事にしなさい」という教えです。
また、弊社がSDGsのために特別な活動をしてきたとは考えていません。中小企業として投資できる経営資源は無限なものではありません。
自分(大野洋一代表取締役社長)は経営者であり組織を統括している立場で、組織の共通の目的を、社員の皆様と共有できる価値観の創造にまで磨き上げていただければ成果に結びつけられるものと信じます。その手段として、弊社では5年毎に策定する中期経営計画と毎年10月に策定会議を行う単年度経営計画を「総合経営計画書」にまとめています。
経営層より毎年の新年度にあたる2月度に幹部社員向け・一般社員に向けて2回方針発表会を開催しています。さらに社員全員の年度個人目標も一冊の本にまとめています。
また4月の昇格昇給説明、7月・12月の賞与支給説明は自分より目標の進捗状況・評価・強化主要項目を含めて社内に発信しています。この活動は20年間継続しています。サステナブル=継続は力なり、と信じます。
(大野ゴム工業、「SDGs×RUBBER#3」講演より一部抜粋)

バンドー化学のQ&A

質問者:
睡眠も重要な健康の要素と労働生産性要素と思いますが、労働時間管理や睡眠時間については何か取り組まれているでしょうか?(昼寝タイムの導入など)

バンドー化学:
労働時間は勤怠管理システムで管理しています。今年度からPCのログイン情報も利用しています。睡眠については、従業員アンケートにより睡眠の満足度を調査しています。

一人ひとりの毎日の睡眠時間を収集することまでは行っていませんが、アンケート結果に基づいて、事業所ごとに実施しているセミナーや健康増進活動に快眠のためのストレッチを取り入れるなどしています。

質問者:
従業員1人が1年間休業すると年収の3倍の損失に繋がるとされていましたが、健康経営を推進した結果、それを推進しなかった場合に比べどのくらいの損失が抑制されていると考えていますか?

バンドー化学:
ご質問内容に直結する数値管理は行っていませんが、最近の参考として、健康経営の取り組みを実施したことで、1人当たり医療費が約4万円、年間傷病手当金が約200万円、それぞれ減額するなどの効果が確認されました。

質問者:
ステイホーム・在宅勤務での健康阻害としての実例について何かご紹介いただけるものはありますか?

バンドー化学:
今のところ、在宅勤務による健康阻害は確認できておりません。

しかしながら、アンケートや、出社時の保健師による聞き取りから、コミュニケーション不足や運動不足との意見があったため、これらの問題を緩和するため、リモート運動教室の開催や体調管理サポートを実施しました。

日本ゼオンのQ&A

質問者:
全社員の意欲を上げることは難しいと思いますが、実際のところいかがですか?

日本ゼオン:
おっしゃる通り、全社員の意欲を一律に上げることは困難です。エンゲージメントサーベイの結果を踏まえて論点を抽出し打ち手を講じ、可能な限り多くの社員の意欲を上げる 具体的な取り組みを実施していくつもりです。

質問者:
社員にとって様々な選択肢を提供されていく計画のようですが、選択肢はスライドで示したものからさらに増えることはあるのでしょうか?増えるとしたら、選択肢に含むための基準や含むまでの流れというものはありますか?

日本ゼオン:
増えていくと考えています。D&Iを専門的に推進する組織と別に、D&I推進全社プロジェクトを走らせていますが、本プロジェクトからの答申も選択肢に加えていきたいと考えています。

基準は特に設けていませんが、「まずやってみよう」の下、できることから始めています。

質問者:
コロナが収束した後も現在の出社率を維持した働き方を継続されるお考えですか?

日本ゼオン:
はい、続けます。

SDGs×RUBBER#4、申込み受付中

第4回「SDGs×RUBBER」が、2021年9月30日(木)にオンラインで開催されます。

テーマは「ゴム業界からのSDGs① パートナーシップとイノベーション」。SDGsでは多くの企業や人々が社会に参加し、立場の異なる人たちが協力し合い、各々アクションを起こすことが課題解決に繋がると考えられています。第4回では、企業と企業、企業とマルチステークホルダー等のパートナーシップ、またそれによって生まれるイノベーションについての事例を取り上げます。

みなさまのご参加お待ちしております!


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