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ワタクシ流☆絵解き館その75 青木繁「わだつみのいろこの宮」静寂の場面に、熱い思いはどう描かれているか。
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「わだつみのいろこの宮」が東京府勧業博覧会に出品されたとき、「豊玉姫の視線がどこを見ているのかわからない」というのが、落選理由のひとつにあったと、この絵の解説書にある。審査に当たったどの大家がその感想を述べたのかは知らないが、ナイーブな心情を理解できない朴念仁の言と思う。こういう画家の絵には、純粋な魂はこもらないだろう。
恋い初めた瞬間の男女が、視線をそらさずじっと見つめ合うなどということはない、と筆者は断言したい。
青木繁が、視線がまっすぐには合わない角度で、さらには硬直したような表情に描いているのは確実だ。そこに意味を持たせている。
豊玉姫の小指が、他の指に比べ少し開いているのにも意味がある。瓶をつかむ力が、一瞬緩んでしまっている様子なのだ。
重要文化財などというそんな装飾は取っ払って、10代後半の人たちに、ただ絵だけをじっと見てもらえば、心の底から湧いてくる思いが、彼らを満たすだろう。
その人たちにこそ、この絵の真価を聞かなければならない、と筆者は言いたい。
令和3年11月 瀬戸風 凪
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